起きろ、ボンズ

満員電車。立つのは嫌だ。今日は、がんばって席をゲットした。

隣に座ってきた男は、仕事の疲れか、すぐに爆睡状態。
がっ、その体重がだんだん、自分の方に、よりかかってくる。
少しガマンしていたが、あまりにも、重くなってきたので、少し肩で押し返す。
それでも、がっつり私の肩によりかかる。

たのむよ、とい感じで、その男の肩を、トントンと叩くと、はっと目を覚まして、すみませんという感じで頭を下げた。
それもつかの間、数秒後には、しっかりもとの体制。
肩が重いよ。

お前、ワザとやっていたら、こっちから、ウンジュッキロの体重で、「逆よりかかり」で、潰してやろうか？

そんな、私の苛立ちも、全く無関心で、気持ちよく私の肩で寝ている。
よだれでもたらされたら、どうしよう。
顔を覗き込んだら、まだ、若者ではないか？
なんで、こんな中年おばさんの肩によりかかるのじゃ。

わたしゃー、あんたの彼女でも、ママでもない。
電車で寝るときは、他人頼りでは、迷惑だ。
こちだって、疲れているんだし、支えるのは自分の体重だけでも、十分過ぎている。

頼むよ、若者。寝るときだって、社会人なら、ひとり立ちしてくれ？