Four Season Colors

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漫画のあれこれ(2023.02.16)

2023-02-16 | 雑文
今週は特に雑文する内容もないため、先月発
売の漫画「新九郎、奔る!12巻」(ゆうき
まさみ)をこれまでのように褒め称える。

当初は年1冊くらいの予定だったが、いつの
間にか年2、年3くらいのペースになってお
り、9月以来の新刊となる12巻。

11巻に引き続き、後の北条早雲である伊勢
新九郎は、姉の子の駿河守護補任のため奔走
し、同時に太田道灌を中心に関東も描く。

ゆうきまさみの集大成(と勝手に思っている)
である本作は、12巻も変わらず面白く高品
質を保つ。

今のところ作中屈指の個性を持つ太田道灌は
そのまま、弟の弥次郎や細川九郎政元も順調
にその個性を成長させる。

主人公のみではなく、こうして周囲を固める
人物もすべからく年を重ね、成長から老いま
でを描き切る。

歴史モノは登場人物も多く、楽をしようとす
れば、特に見た目は節目節目での変更でも通
用はする。

そこを世界観を通して時間の経過をしっかり
と経過させ、歴史モノとしての流れを表現す
る。

そして、これまでも書いているが、どうして
も文字の多くなる歴史モノであっても、本作
は間違いなく漫画である。

文字を中心に代り映えしない絵を判子のよう
に添える歴史モノも少なくない中、少年誌で
あっても通用する漫画として成り立つ。

であるのに、歴史を題材にしたフィクション
系に振れてしまうこともなく、歴史モノのジ
ャンルも堅持している。

この先は、主人公である新九郎も若者の時代
を過ぎ、一人前の大人の時代を迎え、世界観
も戦国の色を徐々に帯び始るのだろう。

つまり、12巻まででも十分に面白いのに、
ここから益々面白さは増し、その質は約束さ
ていると言い切ってもよい。

歴史モノはガチガチの歴史モノしか認めない
という人以外は、年齢関係なくカジュアルに
漫画として存分に楽しめる本作。

二桁を超えたが、年2、3冊ペースなのでゆ
っくりでもいいので読んでほしいおススメ。


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