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晴読雨読、時々映画。シェットランドシープドッグ・ラズムと暮らす日々

おかあさんという存在

2007-10-16 | Weblog
          (おかあさん!)

角田光代さんのエッセイを読んでいたら、
おもしろいことが書いてあった。

「ちいさな子どもというのは、自分の母親が
世界でいちばん美しい、かわいらしいと思っているのである。
全身全霊の本気でそう思っているのである。
男の子も女の子も。」


(おかあさ~ん)

なるほど、そうかもしれない。
でも、それは、子どもが、物心つく前限定の話。
人間の子どもは、成長とともに
「美的感覚」や「比較」や「手抜きって何か」を知って
自分の親の実態を知ることになる。

ところが、犬は、それが一生続くんじゃないかと思う。

子どもたちが小さいころ、
「こんな親なのに、
こんなに好きでいてくれて、
こんなに慕ってくれて、
こんなに頼りにされて、
本当にありがたいことだ」と
いつもいつも思っていた。


(おかあさん♪)

そして今、ラズムに対して同じように、そう思っている。
慕われることも、頼りにされることも
とても気持ちのいいことだ。
それを恥ずかしげもなく、感情そのままに
ぶつけてくる、犬って本当にありがたい。

ずっと前に読んだ、手塚治虫の「火の鳥」の中に
こんな話があった。
主人公が事故かなんかで
自分の世話をしてくれる旧式のロボットのことだけが
すごく「美人」で「親切」に見えるのだ。
そして、本当の人間の美人のことは、
石を積んであるだけのようなグロテスクなものに見えてしまう。

時々、犬の目や心もそういう感じなんじゃないかと思ったりする。
それで、私のことをこんなに慕ってくれるんじゃないかと…。

もしも、魔法使いがラズムのところへやってきて
「一日だけ人間にしてあげる」と
ラズムを人間にしてしまったら…
ラズムは
「え~、これがぼくの大好きなおかあさん…!」と
実態がばれて、絶句するんじゃないかなあ。
「どっちかというと、こっちだろ」と
娘のほうになつくかも…。


(おかあさん…)

いつも全力でなついてくれて、
私を幸せな気持ちにしてくれるラズム、
そんなラズムのところに
魔法使いが現れないことを祈ろう。




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