詩集 裸心全通(らしんとおる):羅針全通:Rasin Toru  

現在、羅針全通(らしんとおる)となりました。「愛のある詩」を、「愛の詩」を創作しています。

詩: 小さな希望   The Rasin Poems (抜粋) 裸心全通(RasinToru)

2012-09-01 16:56:17 | 
 「春の少年」 一番小さな希望の詩



 きっと 僕のとき から
 きっと 僕のときから
 消してみせるよ
 と その少年は
 にっこり と
 笑った
 ぼくの時からは
 そんなの ないさ
 そんな へんてこりんな
 こと
 武器なんて なくしてみせるから
 ぼくの時代からは
 他の子 や 動物くん の
 いたいことなんて
 させないさ
 ぼくの時からは
 消えちゃうんだ
 怖いの ぜーんぶ
 そう 叫びながら
 少年は 夕暮れ道 を 
 歩いていく
 少年は 毎日
 この丘を通り
 この夕暮れ道に差しかかると
 興奮した様子で 叫んでいる
 そんな ある日
 山を守っている老人が
 森から丘にでようとした 時
 不思議な光景に出会った
 とぐろを巻く蛇の中に
 そこに ちいさな ねずみ家族が
 6匹 チュー チュー と
 藁と蛇の体の間で えさを食べている
 へびが 時々 舌を伸ばしても
 おかまいなし へびの
 口元までいって チュー を
 している
 老人は それを見て にっこり と
 ほほえんだ
 木の上では その様子を
 雀たちが 伺っている

 山に本当の春が来るようだ・・


 遠くで
 少年の 口笛が
 鳴って いる


裸心全通(RasinToru)


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