詩集 裸心全通(らしんとおる):羅針全通:Rasin Toru  

現在、羅針全通(らしんとおる)となりました。「愛のある詩」を、「愛の詩」を創作しています。

愛の詩 :「見つめる愛」 (音楽と詩のハーモニー)   らしんとおる

2014-12-01 23:11:46 | 

「見つめる愛」 愛の詩 (音楽と詩のハーモニー)  Rasin Toru   

 


 

その子は 人が痛いのは いやだった

その子は 人が痛いのが 見ていられなかった

その子は いつも 何とか しなくちゃ と

独り言を いいながら この リアカー を 押している

その子は 今日も 暑い 炎天下 靴が 壊れて 裸足なんだ

熱いけど   もっと 大変な みんなの ことを 考えて 

歯 と 歯 の 間に つよく両唇を 切れるように ぎゅーっと 押し込んでいる

肩までもある リアカー を ひとりで  

喉が渇いたとも  誰にも 言わず   しっかりと 掴み  下を向き

家族の 無事を 念じている   こんなに 小さいのに 笑うこともなく

ただ ひたすらに   気を抜かず

家族の  無事を    念じて いるんだよ

 

木陰で 休憩を して

石ころを  足の親指で はさんで いるとき  

石の 隙間から ビー玉 が 一個 でてきた

 

かがみ込んでいる

今日 はじめて 白い 歯を  見せたよ

 

きっと 昔 お友達と 遊んだ ことを

思い出したんだね

 

夕暮れの 空から   まってろ よ ぼうや

 

と  しっかり   その ぼくを 見つめて いるよ

 

 

                      裸心全通

 


 らしんとおる(裸心全通)

 

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