~Words~

心に宿る言葉たち

心に想う人へ

2005-09-20 | Favorite 詩

私といっしょに

あなたの辛い日々を苦しみとか悲しみとか

簡単な言葉にしてしまい慰めようというのじゃないのです

あなたの心を探り 無理してわかろうとしません ただこの時をあなたといっしょに

生きたいという気持ちは私にはっきりあるのです

 

大声出した日もふとんの中で泣いた日も

たとえ訳は違ってても 私にもそんな日がありました

とても残酷な言い方かもしれません でも仕方ないじゃない 誰を恨んでみても・・・

心は楽にならないはずです だから私といっしょに

 

私が必要ならいつでも手をかします もし あなたのすぐ傍で小さな微笑をみつけたら

素直に喜んで 素直に笑って 素直に歩きだせばいい 道は広がっているよ

ほら 今この瞬間に輝いていることを感じて・・・

歩きだそう 泣いたり 笑ったり・・・

                           だから 私といっしょに―

 


私の好きな詩人

2005-09-01 | Favorite 詩

 私の好きな詩人「谷川俊太郎」氏の詩を紹介します

                                   そのひとがうたうとき

そのひとがうたうとき そのこえはとおくからくる

うずくまるひとりのとしよりのおもいでから

くちはてたたくさんのたいこのこだまから あらそいあうこころとこころのすきまから

そのこえはくる そのこえはもっととおくからくる 

おおむかしのうみのうねりのふかみから ふりつもるあしたのゆきのしずけさから

そのひとがうたうとき

わすれられた いのりの おもいつぶやきから そのこえはくる

そののどはかれることのないふかいいど そのうではみえないつみびとをだきとめる

そのあしはむちのようにだいちをうつ そのめはひかりのはやさをとらえ

そのみみはまだうまれないあかんぼうのかすかなあしおとへとすまされる

 そのひとがうたうとき

よるのなかのみしらぬこどもの ひとつぶのなみだはわたしのなみだ

どんなことばも もどかしいところに ひとつのたしかなこたえがきこえる

だが うたはまたあたらしいなぞのはじまり

くにぐにのさかいをこえ さばくをこえ かたくなな こころうごかないからだをこえ

そのこえはとおくまでとどく

みらいへとさかのぼりそのこえはとどく

もっともふしあわせなひとのもとまで

そのひとがうたうとき・・・