goo blog サービス終了のお知らせ 

  @ shower of presents

毎日、楽しく生活してますか?楽しい事をテーマに紹介しています。音楽・本・食事・アロマ・色・和服…楽しく生きましょう♪

Wee Thomas@PARCO劇場 鑑賞しました!

2006年07月06日 11時24分38秒 | .。・.。Feel。.。・
凄い舞台を見ちゃいました。

「マジで笑えて、マジでショッキング!笑えて悲惨なとんでもない舞台!」
みたいなキャッチフレーズの舞台“Wee Thomas(ウィ トーマス)”。

この作品は、アイルランドで抵抗運動に励む人々の現実の姿を、超ブラックな笑いで描いた作品でした。
2006年トニー賞(アメリカの演劇及び、ミュージカルに与えられる賞)に「ウィートーマス(原題:THE LIEUTENANT OF INISHMORE )」も優秀作品賞を始め、5部門にノミネートされたそう。
映画のアカデミー賞と比較される賞だから、すごいですよね・・・。
2002年度ローレンス・オリヴィエ賞最優秀新作コメディ賞受賞作もしているそうです。

まじめに、ショッキングです。
私は、大丈夫だったんだけど…友達は、ショッキングなシーンで“!!!(ビクッ)”ってしてたもの。
でも、なんだか笑えるの。。。不思議な作品。

「Wee Thomas」
作:マーティン・マクドナー
訳:目黒 条
演出:長塚圭史
キャスト:少路勇介/木村祐一
/高岡蒼甫 /今奈良孝行/岡本綾/堀部圭亮/富岡晃一郎/チョウ ソンハ

お話:
1993年、アイルランド・イニシュモアの島。
テーブルに黒猫の死骸。テーブルを囲んで、この家の主人・ダニーと(近所に住むデイヴィーが呆然とたたずんでいる。
そんなシーンからはじまります。
問題は、この黒猫、ウィー・トーマスは、彼の息子・パドレイクが5歳の頃から異常に可愛がっている猫であるということ。
パドレイクは過激派INLA(アイルランド国民解放軍)の中尉で、“マッド・パドレイク”と呼ばれ、その凶暴性に人々から恐れられている人物。
パドレイクを恐れダニーは、「猫が死んだ」のではなく「具合が悪い」という連絡を。不安で半狂乱状態のパドレイクは、実家へ。
一方、父親や幼馴染みのデイヴィーは猫殺害の事実を隠そうと必死!
しかし、そのオマヌケ隠蔽工作は彼の怒りに油を注いで逆上→殺されかかります。
…さらにクレイジーなお仲間たちや、彼に恋する兵士希望の少女が加わり、事態はとんでもない方向にどんどんと転がり始めてしまう・・・。


2003年に上演されたそうで、キャストに六角慎司(元:ジョビジョバ)さんや板尾創路(130R)さん(…実は、お2人共大好きなんです)が!!
キャストは前回がお好みでしたぁ。
今回のキャストで心引かれるのは、木村“キムキム兄さん”祐一さんと堀部圭亮さん。なかなかの好演でした。
木村さんは素でしたがそれが“不器用”な感じの役どころにハマッってた(笑)。
堀部さんは「12人の優しい日本人」の時よりも、ずっと良かったです。
台詞の間とか、ちょっとした仕草が話のアクセントになったりしていて。
なかなか良かったです。

まー、とにかくバイオレンスです。
拷問のシーン、殺戮シーン、死体、血などなど…
これでもか!!!!!って感じですので、苦手な方は最後まで無理かも。
私は大丈夫だったんですが、後半“血糊”の臭いが凄くて、ちょっと「クラッ」としました。

狂気が日常化した世界、
バイオレンスと静寂の同居みたいな対比、
凄くシビアな確執を持った“問題”
を“笑い”オブラートで包んでいるような作品。
芝居のテーマは、社会派なんだろうな…日本では考えられないけど、現実に起きていて“日常化”している国もあるんだって、現実を認識するような作品。
他に類を見ない作品なので、大丈夫な方は観に行って観てください。

なんとなく、映画の“金田一幸助”シリーズを思い出したなぁ。
(映像は凄く色彩豊かで綺麗なのに、話の内容にドロドロ感や残忍さがあるとこ)