
「デイジーデイジー」127、129と続けて来た豪ABC放送のデイヴィッド・ウェナム氏へのインタビュー番組要約の三回目。
最後はいよいよドラマ "Answered by Fire"についてです。
この作品に参加した東ティモール出身のキャストの大部分は演技経験のない人たちだったが、その中には、あの争乱で家族を失った人たちも含まれ、その人たちがいわば「歴史の再構築」をしなくてはならない状況とあって、他のキャストやクルーたちも気をつけて接していたし、現場にも独特のデリケートな雰囲気があった-----ということ。
その中で通訳役として出演、この番組にもゲストとして登場したアレックス・ティルマンさんも、お父さんはインドネシア侵攻時に軍から逃れて数年間山に籠った後、下りて来たところを逮捕され、以後行方不明に…という背景を持った人です。
そこで紹介されたドラマの一部(フッテージ)はどんなものだったのでしょうか?
その後、そういう経験をして来た人たちと仕事して学んだことは?という質問に対するデイヴィッドの答え。
「彼らには尊敬と称賛を禁じ得ません。その回復力、その勇気、その強さ、そして恐るべき逆境に立ち向かう素晴らしいヒューマン・スピリットに対して。
同時に別の観点----演技の上でも、彼らからは多くを学びました。先ほどご覧になったからお判りでしょうが、幾つかの素晴らしい演技は、演技経験のない人たちによるものです。そこで私が学んだのは、俳優として常に心がけていようと思うこと、でも忘れがちになってしまうこと、シンプルだけど達成するのは難しい或ることです。
それは、他の出演者の言葉(台詞?)にちゃんと耳を傾けること、その人が何を言っているのかを、すぐそれに反応する前に、よく考えるということです。単純なことのように思えますが、実際それの出来る俳優は少ないんですよ。東ティモール・キャストの人たちは、その一見シンプルな基本原則を実践し、そこから、本当に見事な、複雑な演技が生まれているんです」
デイヴィッドの謙虚さや誠実さがうかがえる言葉ですね。
それにしても、折しも現在東ティモールでは新たな暴動、騒乱が起きており、早期に収集できなければ内戦勃発か?という緊迫した状況が続いています。
ドラマの放送がこんなことで「タイムリー」になってしまうなんて、出演者も制作に携わった人たちも望んでなどいなかったでしょうに…
さてしかし、硬い話の後はちょっと可愛いお話を、ということなのか、次に出て来るのは、今年三歳になる娘さん、イライザ・ジェインちゃんとのエピソードです。
お嬢ちゃんには毎晩読み聞かせをしてあげていて、
「まあ、それは皆さんやってらっしゃることだと思いますが、うちではご本を読んだ後で、別の『おはなし』を考えるんですよ。娘が毎晩、二つ三つ『おはなしをして』と言うもので」
って、可愛い…

何でもお嬢ちゃんから「お題」が出されるとかで、
「こちらは『ちょうちょの破れた羽』に『砂のお城』に『妖精』、とかで話をでっち上げなくてはならなくて、でもそこにいきなりヘンなものを加えられたりすると-----たとえば『トラクター』とか----そうなると『はい、もうおしまい』って言いたくなります」
可愛い…

「昔ながらの方法を使ってみたりは?ちょっと "The Boys" のブレット・スプラーグのふりをして怖がらせるとか?」
「しないしない」
「『おやすみ、ダーリン』ですか?」
「そうです」
というところで、こちらもおしまい。
何しろ英語は苦手だし(なのに連日英語記事ばかり読んで死にそうです…)、実際に番組を観た訳でもないので、誤訳や勘違い等あるかと思います。そのへんは皆様方で補完なさって下さいませ。
私などがこんなことをしても、果たして需要があるのか不明だし、すらすらと英文が読めるかたにとっては、そもそも無意味な代物ですが、基本的には自らの心覚えとして始めたことなので、それで少しでもお役に立てれば良しとすべきかも…と、思っております。
需要はここにっ!ここにありますっ!(挙手)
インタビュー翻訳、毎回楽しみにしています。とってもありがたいです。
デイジー可愛いですね~vv
私も何か話をリクエストして、デイジーを困らせたいです(笑)
ヒューも含め、連日の情報アップお疲れさまです。
あまり無理なさいませぬよう…。
インタビュー続編、楽しみにしています。
このところ疲れ気味で、ちょっと落ち込みモードだったようです。
でも、温かいメッセージを頂いて元気が出て来ました。
いろいろ情報が上がって来るのは、何もないより嬉しいことですし、ブログのネタにも困らな…いえ、とにかく贅沢な悩みってもんですね。
という訳で、また性懲りもなくヒューのインタビューなどに取り組んでおりますので、そちらもご覧下さい。
ありがとうございました!