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映画・舞台の感想や俳優さん情報等。基本各種メディア込みのレ・ミゼラブル廃。近頃は「ただの日記」多し。

Scoop(2006)=『タロットカード殺人事件』

2006-12-12 14:50:51 | HJ出演作品レビュー
のち
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脚本・監督ウディ・アレン、主演スカーレット・ヨハンソン&ウディ・アレンそしてヒュー・ジャックマン。日本未公開。
以下ネタバレの上、当ブログには珍しく批判ばかりの感想なので、ご注意下さい。

ストーリー:サンドラ(ヨハンソン)は、ロンドン滞在中のジャーナリスト志望アメリカ人学生。或る日、友人たちと共に出かけたミュージック・ホールで、「チャイニーズ・ボックス」マジックの最中、死去したばかりの有名レポーターの幽霊(イアン・マクシェイン)に遭遇。市内を騒がせる連続殺人犯「タロット・カード・キラー」とは、有力貴族ライマン卿の子息で、ビジネスマンとしても成功を収めているピーターだと伝えられる。
真相究明を託されたサンドラは、偽名を用い、成り行きで巻き込まれたマジシャンのシドニー(アレン)をも父親と偽って、ピーター(ジャックマン)への接近に成功するが……

感想:他愛ないとか肩が凝らないとか言うより、ひとこと「しょぼい」。
映画館で観るようなものではないし、テレビドラマだってもっと見応えある作品は多数存在する。
とにかくミステリとしては穴だらけ。と言って「おしゃれなロマコメ」でもない。
証拠となる品のあまりにお粗末な扱い(手紙も鍵も、あんないかにもな隠し方をするか?)、偶然に頼った捜査、都合よく現れては、思わせぶりなヒントを与えるのみの幽霊(それに加えて、ああいう登場の仕方をするなら、彼の「成仏」まで描くのが正しい作劇ではないのか?)等々、テレビはテレビでも、日本の二時間サスペンスものレベル。それも、ジャーナリスト志望女子大生と冴えない老マジシャンのコンビで、シリース化まで想定していそうな感じ。
正直なところ、このキャスティングで作る意義があったとは思えないが、『マッチ・ポイント』でスカーレットにメロメロになった監督が、今度は彼女と共演したいがために作っちまった萌えムービー、もしくはドリーム映画として観るべきなんだろう。巨乳のメガネっ娘萌え。何て判り易いんだ……

という訳で、これが日本で公開されるとは思えませんが、わざわざ海外DVDを購入することも、ウディ・アレン監督作品、またスカーレット・ヨハンソンやヒュー・ジャックマンの主演映画をコンプリートしたいという方たち以外にはお奨めしません。
ヒュー的な見どころは……プールのシーンの大胸筋とか僧房筋とか上腕二頭筋とか……?

付記:2007年10月『タロットカード殺人事件』のタイトルで日本公開。

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7 コメント

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そうですか・・ (ぷよ)
2006-12-12 21:38:02
ちょっと期待してたんですけど、がっくりですね。
ヒューは脚本を読んだときにどう思ったんでしょうか。
とりあえずウディ・アレンと仕事したかっただけなのか。
息抜き映画に出たかっただけなのか。
それとも他に理由が????
SCOOP (misao)
2006-12-13 01:00:21
 いやー、かつてウディーの映画を山ほど見た身としては、ほとんどノスタルジー、と言う感じで楽しみましたが・・・相変わらずウディーはしょーもないこと言いどうし、(実はくだらないのに結構面白かったりする、日本で字幕で見ていたときにはほとんど気づかなかった事を山ほど喋ってるので、英語がわかるようになってからのほうが3倍楽しめました)
 確かにかなりご都合主義、ウディーはうざいんですけど、(狙ってると思います)ヒューが初めてワルやってるというので楽しめました。それと矢鱈脱いでる、(結局これ)ヒューの女口説きのうまさでしょうか・・・この間‘カサノヴァ’見てヒース・レジャーが全然女たらしの貴族に見えなかったので、ヒューはうまいと思いました。(笑)
ちょっとね… (Q)
2006-12-13 22:07:11
コメントありがとうございます。

>ぷよ様
まあ、これは私の意見ですから、実際ご覧になれば、また別のご感想があるかも知れません。
でも、わざわざ海外DVDを取り寄せてまで、ということになると、かなりリスキーと言うか…(苦笑)
日本でもそのうちDVDくらいは出るかも知れないので、ご判断はそれからでも遅くないと思いますよ。

でも本当にヒューは、なぜこれに出演したんでしょう?やはりウディ・アレン作品に出てみたかった「だけ」なのかも

>misao様
そう、本人が顔を出すウディ映画は大抵うざいですよね(笑)。
彼らしいと言えば言えますが、狙ってるにしては、結局外しているような…
ヒューの演技にしても、これまで見て来たような役柄を一歩も出るものではなかったし。
とにかく「ミステリ」としてあまりにお粗末(そんなものを期待する方が間違っていたのかも知れませんが)、私としては駄目でした。
ものすごい横レスですが (ふらっと)
2006-12-13 22:16:40
>misaoさま
>‘カサノヴァ’見てヒース・レジャーが全然女たらしの貴族に見えなかった

私は「カサノヴァ」見ていないのですが、「BFO」でピーター@ヒューが「見たぁ?カサノヴァのヒース!!!」と観客に言って(ウケて)いたのでスゴイのかと思っていたんですけど、実はあれは捻ったネタだったんでしょうか(笑)??
カサノヴァ (misao)
2006-12-14 07:33:21
 そんなこと言ってたんですか。(笑)ヒース本人は努力してフリルシャツに長髪ズラに厚化粧してましたが、どうも繊細さにかけると言うのか、身のこなしもがさつ、と言う感じでした。いくらだらしない貴族、と言ってもやっぱり貴族ですからもう一寸なんとかならんのか、と思って見てました。これはやはりミスキャスト、と言う気が・・・。話し方にも品がなかったですし。
BBC製作のが良かっただけにこれは軽すぎて駄目、でも脇役が言い味出してましたが・・・・
見てきましたが (ビヨ@くまんちゅう)
2008-01-03 01:25:45
殆どレイチェルさんと同じ感想になってしまいました。おらもウディとは相性悪いようで、終始鬱陶しさを感じてました。
主演の2人が実に勿体無い作品でした。

ではでは今年も宜しくお願いいたします
頌春 (レイチェル)
2008-01-05 19:41:44
ビヨ@くまんちゅう様
まず、遅くなりましたが、明けましておめでとうございます。
旧年中はお世話になりました。

そして、コメントありがとうございます。
『Scoop』=『タロットカード殺人事件』については、やっぱり……ですね。
好意的なご感想が多いようで、却ってびっくりしました
自分もウディとは相性いまいちみたいです。
同じユダヤ系の笑いでも、メル・ブルックスのくどさは寧ろ平気なんですが……

当方の映画感想は、今年も特定の分野や出演俳優や国に偏ったものになりそうですが、こんな感じでよろしくお願い致します。

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