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映画・舞台の感想や俳優さん情報等。基本各種メディア込みのレ・ミゼラブル廃。近頃は「ただの日記」多し。

おでかけおかえり

2024-05-19 21:15:06 | 雑記
ときどき
二泊三日の静岡旅行から帰って来ました。
本日の主目的は息子と共に静岡市美術館の『京都 細見美術館の名品』展へ行くこと。4月の初日に行った時には出ていなかった「金剛春日神鹿御正体」を見るためです。本日と言うより、今回の旅行の目的そのものがそれでした。これについても詳しくは後日また。静岡へ行く理由の殆どが美術館や博物館などミュージアムへ行くこととなりつつあります。
三日間、慌ただしくもありちょっとした事件もあり、息子には世話をかけっぱなしでしたが、楽しい旅行となりました。

先月もそうでしたが、3時台に静岡駅を出て乗り換えがうまくいけば2時間弱で家まで帰れます。
帰宅後は荷物整理や娘へのおみやげの仕分け、お金の精算に追われ、夕食は少し遅めに。今回は連日の暴食やクルマ移動のせいか腹具合があまり良くなく、胃も荒れた感じなので、食べたのはカップの関西風牛うどん。カップうどんの中ではこれが一番あっさり食べられます。

大河ドラマ『光る君へ』は無事観られました。まひろの父・為時は淡路守に任ぜられる。小国であっても念願の国司となり喜ぶ為時であったが、父に越前守になってもらいたいまひろが父の名を借りて右大臣道長に送った申文が功を奏したのと、新越前守が頼りないこともあって、晴れて越前守に国替えされる。この人事の理由が、道長とまひろの「特別な関係」にあるのではないかという、かねてよりの疑惑を娘に問う為時。まひろは「そういう関係だった時も確かにあったけれど今は…」とのみ答える。

一方、花山院襲撃事件とその際に従者二人を殺めた科(作中ではソフトな表現になっていたけれど、実際は二人の首まで取ったとか)により、蟄居を命じられる伊周・隆家兄弟。この件に激怒した帝じきじきの命令だった。更に二人の妹である中宮定子も内裏を追われることとなる。中宮に頼れぬとあって、これまで敵視してきた道長に頭を下げてまでとりなしを乞う伊周。
しかし彼らは女院・詮子への呪詛の疑いまでかけられてしまう。屋敷のいたる所からいきなり大量の呪符が発見される様に漢の武帝時代の「巫蠱の乱」を連想しました。その事件と同様、この呪詛騒ぎも女院その人の自作自演(協力者は道長の正妻・倫子)と思われます。

遂に伊周は大宰府権帥、隆家は出雲権守に左遷。事実上の流罪という処分が下される。腹をくくってそれを受け入れようとする隆家。見苦しく抵抗する伊周。検非違使別当(長官)である藤原実資による連行が実施されようとした時、中宮定子が刃物を奪い、彼らの前で髪を切って出家の意思を表す。緊迫したシーンなのに、庶民に変装した上、木の枝まで持って身を隠して(隠したたつもりで)物かげからそれを覗くまひろとききょうのコント展開には笑っていいのかどうか……

この中関白家追放の流れ、歴史的には影で糸を引いた黒幕道長の謀略であるという見方が根強いですが、このドラマに於ては帝の怒りに端を発し、詮子や倫子など道長寄りの女性たちの思惑、また藤原斉信の野心などが相まって、中関白家が坂を転げ落ちるように転落の一途をたどる一方、道長自身はむしろ彼らに同情的という描き方なんですね。女院と言うより道長の姉としての詮子や妻である倫子などは、野心に乏しく頼りなさげに見える道長の権力を盤石のものとするため、駄目押しとして呪詛騒動など起こすわけです。詮子様については、むしろさすが兼家の娘と言うべきでしょうか。
そして、本当に呪詛などあったのか?この先どうすればいいのかと相談に行く道長に向けて、今更それを問うても仕方ないと言いつつ「正しい予言」をする安倍晴明。兼家に対しても道隆に対しても本音は見せず、彼らの望む卦だけ与えてきて、此度の呪詛騒動にも陰で一枚かんでいそうな(呪符の作製など)晴明ですが、陰陽師の「仕事」は淡々とこなしつつ、彼もまたこの時が来るのを待っていたのかもしれません。

次週、まひろについては越前(宋人との出会い)編が始まり、ききょうこと清少納言はついに『枕草子』を書き始めるようです。中宮定子と中関白家の栄華を伝える作品が、彼らが没落した後に書き始められたかと思うと胸がいっぱいになります。

大河ドラマの後は【クラシック音楽館】。パブロ・エラス=カサド指揮でプロコフィエフのヴァイオリン協奏曲(ヴァイオリンはアウグスティン・ハーデリヒ)にファリャの『三角帽子』全曲。楽しかったです。

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