

昨日都心へ行ったのは、この22日に他界した母の葬儀のためでした。
昨日、母は約4年間入居していた施設から葬祭場へと送られ、自分と子供たちも(母と同じクルマではありませんが)それに付き添いました。施設の玄関には、ホーム長はじめお世話になった職員さんたちや看護師さんが集まり見送ってくれました。亡夫のときは病院の裏口からだったことを思うと、とてもありがたいです。
葬祭場を備えた会館は都心の一角にあり、親族控え室には洗面所や浴室、冷蔵庫に電子レンジ、有料で布団セットやアメニティなども用意されて、宿泊もできるため、昨夜は家族3人そこで一泊することにしました。
母の体が納棺され、冥途の旅の旅支度をした頃には夕方になっていました。
付近の散歩、そしてとある名所を観光し(その話は後日また)、夕食は食べログで調べたラーメン屋さんで。その近辺では珍しく週末にも営業しているお店で、ラーメンも美味しかったですが、店員さんの接客も情報通り感じ良かったです。

それからコンビニを回り、翌日(つまり本日)の朝ごはんになるものを買いました。
会館に戻った後は、昨夜も記したように大河ドラマ『鎌倉殿の13人』を観てお風呂に入り、早めに床に就きました。皆疲れていたからか、いつも夜更かしの息子さえすぐ寝入ったようです。
今朝は早めに起床し、昨夜買ったコンビニご飯で朝食。家族それぞれ好きなものを食べましたが、自分はエアコンの設定温度が低すぎて冷えた体をカップスープで温めました。
喪服に着替えたり少しはお化粧もしたり荷造りしたりと準備するうち、妹一家も到着。その頃には会場もすっかりセッティングがされていました。
自分が中高生の頃から、母は「葬儀ではフォーレのレクイエムで送ってほしい」と語っていたため、自宅にあったコルボ盤CDを持参し、昨夜から本日お坊様がいらっしゃるまでずっと流してもらいました。
ほどなくしてお坊様たちもおいでになり、妹と共にご挨拶。菩提寺のご住職がお運びくださいました。
出席者は自分たち姉妹とその家族のみ。通夜なし告別式のみで初七日法要も兼ねるという、内輪でコンパクトな葬儀です。母は生前の仕事柄、交友関係が広い人でしたが、時節もあってこういう形となりました。
お経が終わった後、いったん棺を開け、よく着ていた着物やいろいろな時代の写真のコピーを納め、祭壇を飾っていた生花を敷き詰めるように飾ってあげました。花の中の母はエンバーミングのおかげもあり、本当に眠るように穏やかで綺麗な顔をしていました。
いよいよ出棺。一応喪主である自分は位牌を抱えて母と共に霊柩車に乗り、他の皆はタクシーに分乗して斎場へ向かいます。お坊様たちもそこまで付き添ってくださいました。
当たり前のことですが、斎場の建物の中にいるのは喪服の人たちばかりで、何とも言えない気持ちになります。
最後のお別れの後、家族は控え室で飲み物を飲んだりお菓子をつまんだりしながらしばし休憩。以前は予め各テーブルにお菓子やおつまみセットが置かれていたとの記憶がありますが、今は注文すると出てくる方式になったようです。
そして収骨。母の骨の小ささ少なさにちょっと驚きました。もともと小柄な人でしたが、巨体で骨太だった亡夫などとは随分と違うものですね。それでもいわゆる「喉仏様」などは綺麗に残っていました。
棺の材質や使用する炉については、妹が母の希望を聞いており、全てそのようになりました。先に触れたレクイエムもですが、とにかく希望が叶えられて良かったと思います。
収骨の後は「母」も共に別室で会食。

これにお吸物、そしてデザートも付きました。葬儀会場や祭壇、また斎場の写真などは上げられないため、料理画像ばかりになってしまいます。
こういう場でのお料理は甘辛くて味が濃すぎたりすることが多いですが、今日の松花堂はデザートまで美味しくいただけました。
食後は本日の会計を済ませ、タクシーを呼んでもらって、母の家へ。
位牌や遺影、そして骨壷も、いったんは家に置くこととなります。仏壇の前に小机を設置してそれらを載せ、葬儀社からいただいたお花も飾りました。
妹が言っていましたが、これでやっと母は家に戻ることができました。4年半ほど前に脚を骨折して以来、病院やリハビリ病院、そして施設へと移り、結局一度も帰って来ることはなかったのです。
四十九日の法要や納骨の時期について、またその他の事務的な手続き等についても、考えなくてはいけないことは山積みですが、今日のところはひとまず解散となりました。当初の予想ではその時点で5時過ぎるかも、と思っていたけれど、意外と早く万事を終えられたのは幸いです。
自分と子供たちはタクシーを拾って新宿へ。息子はJR駅に向かい、娘と自分は百貨店で娘の職場への御礼とおみやげ用のお菓子を選んでから帰りました。
特急で娘の最寄駅に戻り、まずはカフェで一休み。少し甘めのカフェラテが殊のほか美味しかったです。疲れ果てるとカロリーの高いものや揚げ物、ステーキ系のお肉などは食べる気になれず、夕食は久しぶりにお蕎麦屋さんで。鴨南蛮や肉入りつけ蕎麦など、あっさり少なめのお肉がありがたいです。
それぞれ荷物が多く、カートも引いていたため、二人とも他の買い物などはせず駅前で別れました。自分も今日はタクシーでの帰宅です。それにしてもクルマ移動の多い二日間でした。
荷ほどきや荷物の整理・点検をして、ぬるめのお風呂にゆっくり入り、これを書いています。息子からも電話があり、思ったより早く戻れたようです。明日もまた出かける予定があることですし、今日も早めに寝なくては……