『アートと暮らす』~アートセラピストブログ

アートセラピストとして活動するクエストSTAFFが現場の声をお伝えします。アートセラピー情報もタイムリーにお届けします!

心のアトリエの母たち、子たち Ⅱ

2009-10-09 16:13:21 | 心のアトリエ
(昨日のつづきです)

台風で幼稚園がお休みになったHくんは、朝「散歩に行きたい!」と言ったそうです。

「そんなときに、誰も歩いてる人なんていないんですよ」とお母さん。
でも、二人で散歩にでかけたそうなんですね。

そして、Hくん。
ものすごい突風吹き荒れるなか、
「今日は、ボク、と飛べそうな気がする!」
と言って、体を前のめりにし、両手を体の横でパタパタバタっと鳥のようにしたそうです。

風が吹けば吹くほど、
「今なら飛べる気がする!!」って。
バタバタバタ・・・


惚れそうです。

ほんとにすてきです。


彼は、アトリエに通うようになって、1年と7ヶ月目。
ずいぶん変わりました。

以前は、何か自分にとってイヤなことが起きると、よく泣きました。
泣いて泣いて、何も話してくれません。
でも、そこには“つよい気持ち”や“熱い想い”があるのは感じていました。

それが最近は、とても誠実に自分の気持ちを話してくれます。
気が付いたら、泣かなくなっていました。
でも、泣いている友達のところには行ける子です。

ふとそんな変化に気付くと、ボワーと心があつくなります。


それとAちゃん。
実は彼女は11日に群馬にお引っ越しすることが決まっています。
彼女も1年と7カ月、アトリエに通ってくれました。
当初は赤ちゃんだった弟も、途中からアトリエっ子になり・・・。

お母さんは、「Aはほんとうにアトリエが大好きで」と話してくれました。
お引っ越しの話をAちゃんに伝えたとき、一番最初に言ったのが
「アトリエに行けなくなっちゃうの?」
ということだったんですよ、と。

今日アトリエに(最後になるけど)行けるとわかったとたん、
その日から毎日数えていたそうです。

「アトリエまで、あと何日」って。

たぶん、私の知らない「心のアトリエ」がAちゃんの中には存在するんだろうなーと思います。
私の知らないところで、「心のアトリエ」がちゃんと育っている、そんな気がしました。

最後に、Aちゃんと弟のYくんと、お母さんのRさんに手作りのメダルを渡しました。
何より、子ども達を連れてきてくれたお母さんがすてきなのです。
お母さんにメダルを渡すとき、お互い泣けてしまいました。

そして、それをじっと見ているAちゃん・・・。


最後にお母さんは、「自分にとっても本当にアトリエはよかった。ほんとうによかった。」と何度も言ってくれました。

お母さんが「Aにとって」「Yにとって」と言ってくれるのももちろんうれしいですが、お母さんにとってもそんな風にアトリエが存在できたこと、本当にうれしく感じます。


Aちゃん、Yくん、Rさん、元気でね。
いつでもアトリエに遊びにきてね!



*Aちゃんから最後にもらったお手紙


written by mackey


最新の画像もっと見る

コメントを投稿