悪くない奴らが成功できるための日記

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円の行方は

2012-02-16 15:21:13 | 経済
2008年9月、リーマン・ブラザーズの破綻がきっかけで世界的な金融危機が起きてしまいアメリカの信用度が落ちてしまい、ドルの価値が益々下がってしまいました。

以下のチャートはヤフー・ファイナンスから拝借したドル/円のチャートです。


そして投資家達は、アメリカドルを売り、ユーロを買ってリスクヘッジをかけたのですが、そのユーロ市場にもリーマンショックの危機が起こって、ギリシア、スペイン、イタリアなどの国々が、ディフォルト危機を起こしてしまい、ユーロの信用も落ち出してきました。

さて1月25日にスイスのダボスで世界主要各国の政財界、メディア、宗教、非政府組織(NGO)などの2000以上のリーダー達が集まった、「世界経済フォーラム:WEF」のテーマである「大いなる変革と新たなモデルの構築」の内容を理解する事が、円の行方に関して非常に重要なのことなのです。

このダボス会議には、G20蔵相会議のシャドー会議といわれ、200以上の議題を各分野に分けて討議する形式を取って、先進国の金利、為替など、世界経済・社会の現状の改善などを煮詰めたりして、各国の経済の向上を話し合うのです。

またその時に、蔵相達は2月に行われるG20会議に備えるための秘密会議をします。

今回の秘密会議で話された1つのテーマは、「新しい通貨制度」を作ることだったのですが、各国の足並みがまちまちで成果を上げられなかったようです。

こように世界のリーダー達が、どのような展望を打ち出してくるのかを読み取る事で、将来の為替の動向の参考とする事が出来ます。

ダボスの会議の関しては、ユーチューブに録画画面がありますので参考にしてください

http://www.youtube.com/playlist?list=PL269F8D342C2900F0&feature=plcp

私が特に注目したのはジョージ・ソロスの発言で、「世界が直面している危機はこれまでとまったく異なる。金融市場の崩壊は予想できなかったし、問題の大きさは(世界恐慌後の)1930年代よりひどい」と語ったことです。

更に注目したのはモルガン・スタンレーのスティーブン・ローチ氏で、「世界経済が抱える試練を過小評価してはならない」と発言、そしてニューズ・コーポ レーションのルパート・マードック会長も同様「危機は悪化しつつあり、米国などの景気刺激策が効くかは分からない」と懸念を示したのです。

そのために、各国の首脳は世界的な景気後退を避けるための努力をするでしょう。

さて、ドルを維持している国家や投資家達は、ドル安が続くことで、金利の高い商品に乗り移ることを当然考えるでしょう。またユーロ圏の経済も更に悪化することで、ユーロの信用度が下がり、資金がユーロから逃げて、円買いに向けられる可能性が高いのですが、日本の景気回復もあまりよくないので、資金は石油、金などの商品に向けられます。

アメリカ、ユーロ圏は経済回復を狙った金融緩和策を実行しますが、その結果、先進国の通貨が溢れてしまい、通貨の価値を下げていくでしょう。

そしてその影響は、アジア通貨を上昇させる事となるでしょう。

また、円キャリー・トレードが多かった2006~2007年には円安となっていますが、今回は、ドルキャリー・トレードが行われているためにドル安に繋がってしまいました。

因みにキャリー・トレードとは、金利の低い国の通貨で資金を調達して、それを他の通貨に変えてから、株式市場などで運用していく取引のことですが、キャリー・トレードが多くなると外国為替市場で、その国の通貨の下落が進行していきます。

歴史的に見てもドル安が起こった場合、海外からの投資資金がアメリカに入ってくるのですが(プラザ合意後の日本からの投資など)、今回のドル安に関しては、中国からの投資資金は米国債券が中心となってしまい、民間への投資資金が入ってこないため、景気回復が起こらず、ドル安が続いているわけです。さらにアメリカの借金のふくらみによって信用度が落ち、ドル安は続くでしょう。

私が推測する円の行方は、急激な動きは無いと思いますが、ドルが国内エネルギーの開発によって再度花を咲さすことが出てきています。そのためにドル高になる可能性があると思いますが、バナーキン議長の20年で33%のドル安を目標とする発表のことがあり、そんなにドルが強くなることは無いでしょう。

しかし、急速なインフレの気配が出てきた場合、話は変わってきます。

アメリカは石油の高騰によって米国内にある資源を再度見直し、オイルシェールとオイサンドから取れる石油の開発が行われ、プロジェクトが施工されている州の収入が増加し始めてきています。

米国は石油を海外から依存していたのですが、石油の値段が1バレル当り100ドルとなれば、これらのエネルギー開発は採算が取れ、多数の雇用を作り、国内経済を回復させる力ができるのです。

また日本の景気回復が意外と延びない事が円安に繋がりますので、円の行方は80円台に向かって動くと思います。

もう1つ今年は注意しなくてはならないのは11月にアメリカの大統領選挙があることです。民主党のオバマ大統領は、雇用の増大をさせ経済回復に対して全力を出してくることで、ドル高に進む可能性もありますので、この動向に注目する必要があるでしょう。

以下のチャートはhttp://forecasts.org/yen.htm から拝借しています。


彼等の推測では、円は2月の前半から弱くなり5月には80円台と予測しています。この予測はテクニカルから出した推測です。

FEDは目標を明確に: ドルの価値を今後20年間で33%下落させること

2012-02-14 18:52:00 | 経済
FEDは目標を明確に: ドルの価値を33%下落させること



2月6日に、米国フォーブス誌にこのような記事が記載されました。

連邦準備制度公開市場委員会(FOMC)は、今後20年間で33%のドルを切り下げるための目標を発表。この20年間に2%増加することは、価格レベルにおいて50%の増加につながることなのです。

例として、100ドルの買い物が2012年に出来るとすると、20年後には150ドルになっていることです。ということは、ドルの価値が3分の1となっていることなのです。

今回のFED(連邦準備制度)の発表は、アメリカ国民が苦労して稼いだ貯蓄のほぼ10%を次の4年間で価値を下げてしまうこととなるでしょう。

この記事に関しての話を進める前に、インフレとデフレのことを紹介します。

インフレとは、モノの値段が上昇、お金の価値が下落することです。

インフレの原因として、景気が上昇すればモノが売れ、需要が供給を上回ります。その結果、モノの値段が上昇します。また賃金や原料などの上昇の影響で、モノを作るための費用が上昇します。その結果、モノの値段が上昇します。

デフレとは、モノの値段が下落、お金の価値が上昇することです。

デフレの原因として、景気が悪いために起こります。モノを安く買えることから最初のうちは消費者にとっては良いこととして受け止められるのですが、デフレの状態が長く続くと、企業は収益悪化を受けて人員を整理したり、賃金の引き下げを行ったりするリストラが実施され、その影響は消費者のモノの買い控えとなって、さらに企業利益を圧迫することになり、経済後退(不況)が起こります。

この消費者の買え控えの影響が、企業に取っては最悪の状況となります。

さて、なぜこのようにFEDは2%のドルの価値を下げさせる金融政策を進め、物価安定をさせるための金融政策を取らないのでしょうか?

「FOMCの判断として、インフレ2%の成長率(個人消費支出・PCEの物価指数の年次変化によって算定)にさせることは、長期間によって物価安定と最大雇用の一貫性をさせることができる」とのことからです。

そして低いインフレ率は価格や賃金を圧縮させるデフレ現象に陥いる可能性があり、その結果の非常に弱い経済状況を作ります。

そのためFEDがインフレを少ないレベルで持つことが出来れば、経済状況が弱まる場合、経済にとって有害となるデフレの経験をさせる可能性を低くさせます。そのために FOMCは、中期的に2%のインフレ率を維持するために金融政策を実施させるわけです。

言い換えれば、FOMCの金融政策は、徐々にドルの価値を下落させることで、失業率を減らすことができると考えているのです。

しかし過去40年間の結果は、その反対の現象が起き、1971年に金本位制を放棄して以来、何回もの金融危機を作りだし、失業率を上昇させてしまっています。また2008年の金融危機は、経済を刺激させるための低すぎる金利を持続させた結果です。

更に最近の量的緩和(QE)も同様、市場操作をすることで経済に拍車をかけることができると、彼等は信じていたことです。

2010年11月から2011年6月の間に、FEDは準備金と金利を低く抑えるために、6000億ドルの財務省証券を購入し、経済成長を促進しようとしました。 しかし3.4%の年率で成長していた経済は、2011年上半期に1%の年率に鈍化したのです。 またFEDは流動性のすべての供給を停止することで、下半期の経済成長は2.3%に加速しています。

第二に、FEDは物価水準のリアルタイム指標を使用していないことがります。

昨年の第一四半期のように、インフレが証明されている場合であっても、インフレの急上昇は一時的なものであると、FRBはバーナンキ議長は煮えきらない態度を取ったのです。

またFEDの管理下ではない、ヨーロッパの債務危機の増加の影響で、預金がユーロからドルに大きくシフトされてしまったため、ドルの上昇が起きました。

その影響は、FEDの金融政策よりもはるかにインフレ率の鈍化を作り出しまったのです。

昨年の上半期に経済が鈍化したときに、インフレ率は第2四半期に6.1%だったのが、下半期には経済成長が加速し、インフレは鈍化しているのです。

この結果は、FEDの教科書に書かれている戦略とはまったく反対のことが起こったのです。

近代史最大の金の発見は1849年カリフォルニアのゴールドラッシュでした。そのことによって、世界の金の供給を増加させました。その影響は財•サービスの出力の増加よりも大きかったのです。

その当時の 米国の物価水準は次の8年間で 12.4%増加しました。 その増加率を年間平均に換算するとわずか1.5%増となります

さて、FEDの金融政策によってドルが更に下落することは円にとっても大きな影響があるわけなので、次のブロッギングで、円の行方に関して紹介しましょう。

何故、石油の値段は高い価格で維持しているの

2012-02-01 19:30:48 | 経済
まずは以下の数値を見てください。

世界のガソリン価格比較(2010年12月)
       リッター円価格
オーストラリア     111.70
カナダ          94.66
中国           98.31
フランス         145.26
ドイツ           148.18
香港           160.15
インド           101.34
日本            143.60
韓国            132.59
スペイン          125.76
台湾             77.64
英国            156.62
米国            69.23

イランがホルムズ海峡を閉鎖させるような噂が出てきています。そのためなのか原油の価格が下がらない状況と成っています。

この理由を説明する前に、原油が私達にとってどれだけ重要なのか、簡単に紹介します。

原油は、石油精製工場で、熱され、気体になる温度の差を利用することで、ガソリン、ナフサ、灯油、軽油、重油、アスファルトに分けられます。ちなみにプラスチックは、ナフサからつくられるのです。

更にナフサ(粗製ガソリン)に熱を加えることで、エチレン・プロピレン(気体)、ベンゼン(液体)など、プラスチックのもとになる製品原料がつくられるのです。

これらの石油化学製品は、自動車、コンピュター、電子・電気機器など高度組立型産業で使われ、日本の品質、機能は世界でも最高といわれる製品を提供しています。更に、電力を創るための原料として使われたりしています。

このように原油は、今後とも多様化しつつある社会経済の新しいニーズに対いして、いまだ重要な製品なのです。
そして原油の取引は、ドル建てで決済されていることも重要な要因となっています。

さて本題に戻ります。では何故、原油の価格は1バレル当り50ドルまで下がらないのでしょうか。

まずは需要・供給の関係があります。発展途上国の経済発展のため使われるエネルギーなどの需要が伸びていることが一要因です。そのため石油獲得戦争が起きて、原油不足の行き先不安を招き原油価格を押し上げています。

更に、産油国の生産能力の停滞によって、供給量が上昇しないために原油価格を押し上げる原因を作っています。これは原油埋蔵量の減少にも係わりがあります。

次に、サブプライム問題でアメリカ・ヨーロッパの金融機関や証券会社などが莫大な損失をだし、投資資金が金融市場から原油市場に流れたことで、原油価格を押し上げています。それに伴って、投機的な資金も流れてきてしまったことです。

また、歴史上の石油危機に関しては常に、戦争があります。今回はリビア、エジプト、シリアなどの中東の春が起こったことが原因で、原油の供給が減少したことも原油価格を押し上げています。

しかし、あまりメディアで紹介されていない、1つの大きな理由があります。それは、中東の国々の経済発展によって、債務を抱えるようになってしまったのです。

インド、中国の経済発展は年間10%近く上昇が続き、ドル収入が大きくなったことで、経済発展に必要なインフラ設備の急激な発展が上げられます。この経済発展の裏には、債務が付いているわけです。その支払いをするための費用を原油で賄っているのが中東なのです。

しかしこの中東には米国、アジア(日本・中国・韓国)、欧州(フランス・ドイツ)などの重工業やコンピュター関連産業は見当たりません。しかし、近代の都市には、世界最新そして最高層ビルが立ち並び、極端に言うと、その中に入るビジネスが国内向けだけなのです。

また建築業など従業員ほとんどが外国人であり、彼等は小さな場所に住まされて生活しているのです。

さて何故これが原油価格を上昇させる理由なのかと言うと、それは、国が抱える債務のためなのです。この債務が原油価格を押し上げざる得ないことなのです。

アメリカのCNNの報告で、債務をチャラ(損益分岐点)にさせるために1バレルはいくらでなくてはいけないのかの計算が、先日放映されました。

ロシア:      110ドル
イラク:      100ドル
アルジェリア:   98ドル
イラン:       88ドル
サウジアラビア:  85ドル

10年前にはサウジアラビアの損益分岐点は25ドルだったのです。他の産油国も同様です。

さて、読者の皆様は、これから原油価格は下降すると推測しますか、それとも上昇すると推測しますか。

中国のバブル崩壊近し、注意、注意 注意

2012-01-20 19:58:39 | 経済

以下のチャートはAgoraFinancialがデータをまとめたもので、民間企業と国有企業による住宅の建築件数です。



縦棒は年間の建築数で百万件単位、横棒が年度となっています。また青棒は民間企業による住宅建築数、赤棒は国有企業による住宅建築数です。

このチャートを見ると、2010年後半から国有企業による住宅建築が、民間企業より多くなってきている事がわかりますが、国有企業の利益率は少なく、件数だけが伸びて、買主の数は減少してきています。

更に、以下の図を見てください(ファイナンシャル・タイムズ紙から拝借)。



1)左図は、建築に使われる鉄鋼の量と建設工事の数値です。2010年から急激に降下していることがわかります。 
2)真ん中の図は、北京と上海の住宅価格を表しています。2001年kら2011年の11月の価格の比較を見ると、約4倍の上昇となっています。
3)右図は、市民の入手可能の数値ですが、市民の収入が増加したことで、購買能力が増していることがわかります。
これらの影響が、住宅の価格の上昇に続って来ているわけです。しかしながら、高価格になってしまったことで、中・低所得の人達の購入が、きわめて困難と成ってきています。これはバブルの前の症状と見られています。

更に過去の、米国と日本のバブルの比較を見てください。



左のチャートのレッド線は、全米の平均住宅価格(1995年~2009年)を表し、ブルー線は可処分所得を表しています。

右のチャートオレンジ線は、日本の平均住宅価格(1983年~2000年)を表し、グリーン線は
可処分所得を表しています。

米国の2006年からの現在までの下降は日本を上回っている状況ですが、中国のバブルの規模は米国以上の規模ですから、今回の中国バブルはかなりの衝撃を受ける可能性があります。

以下のチャートは米国のリセッションを(薄青縦棒)表していますが、ハウジングのバブル崩壊後、必ず景気後退が入ってきています。米国の景気は、1980年代のダブル・ディップ・リセッション(2度景気後退)と同様になる可能性があります。



その理由は大きく3つあります。

1) 欧州を襲ったリーマンショックの後遺症によって、債務問題による景気後退、
2) これらの影響を受けた中国、即ち米国と欧州が作り上げた世界工場に打撃が起こってきている事が上げられます。
3) エネルギー価格の上昇が挙げられます。イランのホルムズ海峡の閉鎖やナイジェリアの内乱、シリアの政治不安による中東内乱による、原油価格の上昇です。

日経ビジネスオンラインにこんなタイトルの記事がありました。

「世界の工場が終わる、中国が迎える大転換」

今年の世界経済は大きな波が押し寄せる可能性が沢山あり、投資には注意が必要です。