まず持ってから

「もちつもたれつ」「ギブアンドテイク」でもいいんだけどまず”もって”から、つーことで

レスラー

2009年07月26日 09時19分27秒 | 生活
レスラー

こんなに「プロレス愛」に満ちた映画にはビックリさせられた。いや「プロレス哀」かな?

最初のうちは、事前打合せとか、流血用にカッターの歯をテーピングの中に仕込ませるとか、リング上で使う凶器を100均に買い出しにいくとか、きっちりプロレスの体を作っててすごいなぁとか、小ネタはきっちりおさえている感想をもちながら見てたんだけど、シナリオがプロレスラーの不器用さ移っていって切なくなってきた。

レジでバイトしてて身分を明かしたくない時もあるでしょう。自分が選んだモノが流行のデザインじゃないので受け取ってもらえなくて、ごまかしたくなる時もあるでしょう。ファミコン時代のゲームにしか出てきていないのでしょう。

でもね、ちびっ子が遊ぶフィギュアではプロレスラーは勝つ役を与えられているし、やっぱりヒーローなのよ。プロレスラーは。

もっとすごいのは、「役者とキャラクターのすばらしい調和」。
主人公のミッキーローク。80年代のセックスシンボルだったのに、”あの猫パンチ”で説明されるキャラクターへ、そして”あの人は今”的に完全に昔の人・・・、それがプロレスで再び檜舞台へ。こんなにプロレスラー・ラムと重なる役者はいないんじゃないかな?作品自体も、金融危機でドル安になったおかげでユーロが値上がりして少しだけ足りなかった制作資金が調達できた。おお、天にも愛されているのか!まさにプロレス的だなw

よく、こんな「ベタベタなプロレス」が映画賞でたくさん賞を取れるとは・・・やっぱり一流のプロレスは一流の作品になれるという証拠だな。すばらしかった。


8月1日は割引サービスをやっている映画館も多いのでプロレスファンは是非見に行ってください。