撮り散らかし鉄の記憶

撮り散らかした鉄道写真の中から記憶に残るシーンを

三岐鉄道 麻生田~楚原(2011.9.18) 旧近鉄 277F 普通 西桑名行き

2021年09月22日 22時17分13秒 | 中小私鉄
10年前に三岐鉄道北勢線 麻生田~楚原駅間で旧近鉄ナロー線の277形+200系を撮りました。
1枚目は、麻生田駅方面からのカーブ区間を進むクハ202(旧近鉄モ202→サ202→ク202)の普通 西桑名行きです。



2枚目は後追いで、さらにカーブ区間を進むクモハ277(旧近鉄モ277)です。



3枚目も後追いで、楚原駅に向かうクモハ277です。



277Fは、1形式1両の277形と3車体連接車の200系と連結された異色の4両固定編成です。
クモハ277は、1936年から北勢線一筋に活躍してきたモ220形、ク220形を置き換えるために1990年に277形として1両だけ登場しています。
1982年に内部、八王子線用に登場した260系の流れを汲みますが、前面は260系が傾斜しているのに対して270系のようにフラットです。
また、運転台に1枚構造の大型フロントガラスが採用されています。

200系は、1959年に三重交通4400系として、3車体連接車の1編成が登場しています。
前面形状は当時流行していた湘南型の2枚窓構成で、前照灯は屋根中央に1灯が流線型のケーシングに納められて半埋め込み式で取り付けられていました。
登場時には現近鉄湯の山線を含む当時の三重線に配属され、観光客輸送などで活躍しました。
1964年に湯の山線が名古屋線と同じ1435mmの標準軌へ改軌された際に、北勢線へ転用されました。
1965年の近鉄合併後、先頭車のモ4400形はモ200形、中間車のサ4400形はサ100形に改称されました。
主電動機には垂直カルダンが採用された高性能車でしたが、メンテナンス上の問題もあり、1971年には電装解除されてモ200形は運転台、前照灯も撤去されてサ200形に改造されました。

1977年の270系の登場により、4両固定編成を組むためにサ202の旧運転台が復活してク200形ク202に改番されました。
中央の行先表示幕を挟んで左右にシールドビーム式の前照灯が各1灯設置され、かつての表情とは異なっています。
当初はモ276と組んでいましたが、後にモ277に連結相手が変更になって現在も活躍中です。
なお、2013年の北勢線開業100周年の記念事業として、277Fは三重交通時代の車体上半分がクリーム、下半分がグリーンの2色塗り分け塗装に復活されています。