肉の蝋人形(1953) ヴィセント・プライスは永遠です!
HOUSE OF WAX
上映時間 85分
製作国 アメリカ
★写真はモノクロですがカラー作品ですよ!
監督:アンドレ・ド・トス
製作:ブライアン・フォイ
原作:チャールズ・ベルデン
出演:ヴィンセント・プライス/フィリス・カーク/チャールズ・ブチンスキー(チャールズ・ブロンソン)
2006年10月に「蝋人形の館」のレビューをこのブログで書きました。
覚えていらっしゃいますか?
正確には1933年版のリメイクが本作で、
そのリメイクが「蝋人形の館」という事になるんです。
なんだがややっこしいので、続編みたいなもん、だと適当に説明したアレです。
続とか新とか付いてるだけでまったく別物って多いでしょう。
でも、話は19世紀のニューヨーク。
舞台も設定も大きく違います。
何より違うのはDr.ファイブスことヴィセント・プライスが主人公だと云う事。
そう、このお話はどちらかと云うと、
天才蝋人形師(彫刻家で教授)に視点が合わせられています。
続編は本来、「怪人ドクター・ファイブス」かもしれない。
雰囲気も顔も似てるし…。
蝋人形館で歴史的偉人の蝋人形を作るジャロッド教授(ヴィセント・プライス)。
今日も経営者パークと喧嘩。
パーク曰く
「もっと儲かりそうな物を作れよ!拷問人とか、オバケとかよ」
「そんなのは作らん。もっと偉人を作ろうよ。
さっき来た金持ちの有名評論家も凄い、天才的だって言ってだろ。」
そんな会話が続いたあげく
「2万5千ドル儲ける方法があるんだよ。教授さんよ」
そう言うと、ジャロッド教授が精魂込めて創った蝋人形を燃やし始めた!
「何すんねん!おっさん」と殴り合いになるが、思ったより強かった。
ジャロット教授が伸びている間に辺りは火の海。
全部燃やして保険金を手に入れようという腹だ。
ついでにジャロッド教授も殺すつもりらしい。
もちろん、パークはさっさと逃げて、高みの見物。
必死で逃げようとするが天井が落ちて来て下敷きに…!!
しばらくして保険金を手に入れたパーク氏。
愛人キャシー嬢と夕食。
その後、部屋に戻ると…腰の曲がったもの凄い顔の男が待ち構えていた!
(その男の顔はあの映画「怪人Dr.ファイブス」の素顔とまったく瓜二つ)
その謎の男に殺され、エレベーターに吊るされた。
あくる日、警察は不可思議な自殺あるいは他殺と判断した。
しばらくして愛人キャシーも殺されるが偶然、謎の男の姿を見たキャシーの親友スーは恐怖に怯える。
ここで誰もがジャロッド教授がこの男だろうと思いきや。
彼は普通の顔で生きてた。
車いすではあったが…。
彼は、前に言ってた金持ちの有名評論家からお金を借りて、蝋人形館をオープンされた。
しかし、ジャロッド教授に前の面影は無かった。
あまりにも残酷で恐怖の蝋人形の数々。
見物人も気絶する程だ。
また、車いす生活だけでなく、手も焼け爛れ、細かい作業は出来なかった。
そこで二人の弟子を雇っていた。
一人はイゴール、もう一人はレオン。
イゴールはチャールズ・ブロンゾン(ウ~ン、マンダムのおっさん)にそっくりだ、
なぜなら本人だからだ。
(そう、若かりし頃のブロンソンがイゴール役)
彼は口が利けない。
もう一人のレオンはアル中らしいが良い仕事をする。
それだけではない。
教授は蝋人形を素早く作れる機械も開発していた。
土台になる石工の人形をベッドに寝かせ、
上にあるロウをグツグツ炊いた大鍋からシャワー状にロウを出し、
一挙にロウを掛けると云う代物だ。
----ハイ、ここで休憩-----
(ここからネタバレです)
ある日、スーが彫刻家のボーイフレンドと一緒にこの蝋人形館を訪れた。
そこで見た物はキャシーによく似た蝋人形だった。
さらにはパーク氏に似た人形もある。
しかも、刑事に話を聞くとパークもキャシーも死体が行方不明だとか…
こりゃ、アヤシいと思うスーちゃん。
でも、証拠はない。
第一、キャシーやパークを殺した謎の男はスンゴイ焼け爛れた顔をしていた。
男前のジャロッド教授とは似ても似つかない。
評論家の紹介でスーのボーイフレンドもジャロッド教授の弟子に加えてもらった。
そんなある日、ボーイフレンドを迎えに行った、ついでに、蝋人形館の探索を始めた。
まずはあのキャシーの蝋人形。
近づいてロウを剥がそうとすると…
「余計な事をしてくれたね!」
そう、ジャロッド教授。
怒ったスーちゃんは不法侵入罪、器物破損を忘れ、言い返します。
「やはり、キャシーの死体が入っているのね!この人でなし」
そう言うと、ジャロッドに飛び掛かります。
その時、教授の顔の皮がベロ~ン、
彼の顔が剥がれ、中からあの焼け爛れた顔が…!
そう、やはり同一人物だったのです。
普段は造形の腕を活かして作ったロウの仮面を被ってたので気づかなかったのです。
スーは捕まって、蝋人形製作装置に連れて行かれます。
生きたまま蝋人形にしようという魂胆なのです。
その頃、アル中のレオンは別件逮捕で捕まり、取り調べを受けていました。
そして正体がわかった警察が蝋人形館に向かいます。
先に到着したボーイフレンドがスーを救うべく、弟子のイゴールと大格闘。
しかし、相手は巨根ブロンソン(タランティーノ曰く)。
負けるワケが有りません。
もう少しでボーイフレンドが殺されそうな時に警察が入って来て未遂に終わります。
すぐに地下の蝋人形製作装置室にいるジャロッド教授を確保に向かいます。
しかし、パーク氏には弱かった彼も今や復讐の鬼と化していたせいか、強いのなんの!
警官を薙ぎ倒しますが、最後はロウを煮た大鍋に嵌まって死にます。
スーは救われ、めでたしめでたし。
本作は飛び出す映画(3Dムービー)として製作されたらしく、
画面に向かってバンバンボール(←この表現わかる?)を打つシーンがあったり、
お姉ちゃんが足を広げて踊るシーンが強調されたり、
アクションシーンが長めで画面に向かって来る事が多い。
ただ、今日ではアクションシーンが多いため反対に見易い。
また、オチは分っていてもドンデン返しは楽しめる。
モダン・ホラーのようなアキレス腱を切ったり、指をちょん切ったりするような描写がなくても、
演技とスリルだけでちゃんとホラーが作れるんですよ~というお手本みたいな映画。
しかも今なら33年版とセットで1500円!
これは安い!!
お得ですよ、奥さん。
HOUSE OF WAX
上映時間 85分
製作国 アメリカ
★写真はモノクロですがカラー作品ですよ!
監督:アンドレ・ド・トス
製作:ブライアン・フォイ
原作:チャールズ・ベルデン
出演:ヴィンセント・プライス/フィリス・カーク/チャールズ・ブチンスキー(チャールズ・ブロンソン)
2006年10月に「蝋人形の館」のレビューをこのブログで書きました。
覚えていらっしゃいますか?
正確には1933年版のリメイクが本作で、
そのリメイクが「蝋人形の館」という事になるんです。
なんだがややっこしいので、続編みたいなもん、だと適当に説明したアレです。
続とか新とか付いてるだけでまったく別物って多いでしょう。
でも、話は19世紀のニューヨーク。
舞台も設定も大きく違います。
何より違うのはDr.ファイブスことヴィセント・プライスが主人公だと云う事。
そう、このお話はどちらかと云うと、
天才蝋人形師(彫刻家で教授)に視点が合わせられています。
続編は本来、「怪人ドクター・ファイブス」かもしれない。
雰囲気も顔も似てるし…。
蝋人形館で歴史的偉人の蝋人形を作るジャロッド教授(ヴィセント・プライス)。
今日も経営者パークと喧嘩。
パーク曰く
「もっと儲かりそうな物を作れよ!拷問人とか、オバケとかよ」
「そんなのは作らん。もっと偉人を作ろうよ。
さっき来た金持ちの有名評論家も凄い、天才的だって言ってだろ。」
そんな会話が続いたあげく
「2万5千ドル儲ける方法があるんだよ。教授さんよ」
そう言うと、ジャロッド教授が精魂込めて創った蝋人形を燃やし始めた!
「何すんねん!おっさん」と殴り合いになるが、思ったより強かった。
ジャロット教授が伸びている間に辺りは火の海。
全部燃やして保険金を手に入れようという腹だ。
ついでにジャロッド教授も殺すつもりらしい。
もちろん、パークはさっさと逃げて、高みの見物。
必死で逃げようとするが天井が落ちて来て下敷きに…!!
しばらくして保険金を手に入れたパーク氏。
愛人キャシー嬢と夕食。
その後、部屋に戻ると…腰の曲がったもの凄い顔の男が待ち構えていた!
(その男の顔はあの映画「怪人Dr.ファイブス」の素顔とまったく瓜二つ)
その謎の男に殺され、エレベーターに吊るされた。
あくる日、警察は不可思議な自殺あるいは他殺と判断した。
しばらくして愛人キャシーも殺されるが偶然、謎の男の姿を見たキャシーの親友スーは恐怖に怯える。
ここで誰もがジャロッド教授がこの男だろうと思いきや。
彼は普通の顔で生きてた。
車いすではあったが…。
彼は、前に言ってた金持ちの有名評論家からお金を借りて、蝋人形館をオープンされた。
しかし、ジャロッド教授に前の面影は無かった。
あまりにも残酷で恐怖の蝋人形の数々。
見物人も気絶する程だ。
また、車いす生活だけでなく、手も焼け爛れ、細かい作業は出来なかった。
そこで二人の弟子を雇っていた。
一人はイゴール、もう一人はレオン。
イゴールはチャールズ・ブロンゾン(ウ~ン、マンダムのおっさん)にそっくりだ、
なぜなら本人だからだ。
(そう、若かりし頃のブロンソンがイゴール役)
彼は口が利けない。
もう一人のレオンはアル中らしいが良い仕事をする。
それだけではない。
教授は蝋人形を素早く作れる機械も開発していた。
土台になる石工の人形をベッドに寝かせ、
上にあるロウをグツグツ炊いた大鍋からシャワー状にロウを出し、
一挙にロウを掛けると云う代物だ。
----ハイ、ここで休憩-----
(ここからネタバレです)
ある日、スーが彫刻家のボーイフレンドと一緒にこの蝋人形館を訪れた。
そこで見た物はキャシーによく似た蝋人形だった。
さらにはパーク氏に似た人形もある。
しかも、刑事に話を聞くとパークもキャシーも死体が行方不明だとか…
こりゃ、アヤシいと思うスーちゃん。
でも、証拠はない。
第一、キャシーやパークを殺した謎の男はスンゴイ焼け爛れた顔をしていた。
男前のジャロッド教授とは似ても似つかない。
評論家の紹介でスーのボーイフレンドもジャロッド教授の弟子に加えてもらった。
そんなある日、ボーイフレンドを迎えに行った、ついでに、蝋人形館の探索を始めた。
まずはあのキャシーの蝋人形。
近づいてロウを剥がそうとすると…
「余計な事をしてくれたね!」
そう、ジャロッド教授。
怒ったスーちゃんは不法侵入罪、器物破損を忘れ、言い返します。
「やはり、キャシーの死体が入っているのね!この人でなし」
そう言うと、ジャロッドに飛び掛かります。
その時、教授の顔の皮がベロ~ン、
彼の顔が剥がれ、中からあの焼け爛れた顔が…!
そう、やはり同一人物だったのです。
普段は造形の腕を活かして作ったロウの仮面を被ってたので気づかなかったのです。
スーは捕まって、蝋人形製作装置に連れて行かれます。
生きたまま蝋人形にしようという魂胆なのです。
その頃、アル中のレオンは別件逮捕で捕まり、取り調べを受けていました。
そして正体がわかった警察が蝋人形館に向かいます。
先に到着したボーイフレンドがスーを救うべく、弟子のイゴールと大格闘。
しかし、相手は巨根ブロンソン(タランティーノ曰く)。
負けるワケが有りません。
もう少しでボーイフレンドが殺されそうな時に警察が入って来て未遂に終わります。
すぐに地下の蝋人形製作装置室にいるジャロッド教授を確保に向かいます。
しかし、パーク氏には弱かった彼も今や復讐の鬼と化していたせいか、強いのなんの!
警官を薙ぎ倒しますが、最後はロウを煮た大鍋に嵌まって死にます。
スーは救われ、めでたしめでたし。
本作は飛び出す映画(3Dムービー)として製作されたらしく、
画面に向かってバンバンボール(←この表現わかる?)を打つシーンがあったり、
お姉ちゃんが足を広げて踊るシーンが強調されたり、
アクションシーンが長めで画面に向かって来る事が多い。
ただ、今日ではアクションシーンが多いため反対に見易い。
また、オチは分っていてもドンデン返しは楽しめる。
モダン・ホラーのようなアキレス腱を切ったり、指をちょん切ったりするような描写がなくても、
演技とスリルだけでちゃんとホラーが作れるんですよ~というお手本みたいな映画。
しかも今なら33年版とセットで1500円!
これは安い!!
お得ですよ、奥さん。