少し前の話・・・
ホラーTVでな、な、なんとの名作を放送!
その名も「ドラゴンvs7人の吸血鬼(1973)」
と云ってポカ~ンとなる人の為に一応、補足。
今日、ドラキュラやフランケンシュタインがこんなにキャラとして有名になったのはハマー・フィルムのお陰である。
確かにユニバーサルの初代モンスター・シリーズは50代より上の人には絶大な人気だ。
だが、50代より下の人はよっぽどのファンでない限り、「聞いた事があるが、実際の映画を観た事は無い」というのが本音だと思う。
ところが50代より下の世代にそう言うと、「ちゃんと記憶に残っている。何かで観た!」というと思う。
ではそれは白黒でした?と聞くと「否、カラーだ!」と言う。
そう、カラーで最初にドラキュラやフランケンシュタイン・シリーズを復活させ、TVで暇さえあれば放映し、今の実年層の記憶に残っているモンスター映画、それを創っていた張本人こそハマー・フィルム社だ。
ハマーは看板俳優ピーター・カッシングとクリストファ・リーで多くのホラーファンを生んだ。
中でも有名な『吸血鬼ドラキュラ』は未だに最高傑作として名高い。
リー演じる吸血鬼ドラキュラ伯爵とカッシング演じるヘルシング教授の一転二転ストーリー展開は受けに受けまくり、多くのお金とシリーズを生んだ。
吸血鬼ドラキュラ (1957) シリーズ第1作
吸血鬼ドラキュラの花嫁 (1960) シリーズ第2作
凶人ドラキュラ (1965) シリーズ第3作
帰って来たドラキュラ (1968) シリーズ第4作
ドラキュラ血の味 (1969) シリーズ第5作
血のエクソシズム/ドラキュラの復活 (1970) シリーズ第6作
ドラキュラ'72 (1971) シリーズ第7作
新ドラキュラ/悪魔の儀式 (1972) シリーズ第8作
この内、両名(リー&カッシング)が出てくるのはシリーズ1、7、8の三本。
まさに伝説の三部作だ。
その三本はすでにDVDで発売されているので、是非観て欲しい。
このシリーズの最終章にあたるシリーズ第9作。
これこそが「ドラゴンvs7人の吸血鬼 (1973) 」なのだ!
・・・とここまで力を入れて説明したが、本作は別に驚くような作品ではない。
どちらかと云えば駄作。
お話はこんな感じ・・・
その昔、7人の吸血鬼が支配していた村がありました。
最近、村人が言う事を聞かなくなって来た。
理由の詳細は不明。
そこで、吸血鬼の一人がトランシルヴァニアまでやって来て
ドラキュラ伯爵に力を貸してと頼む
「嫌だけど、いいよ」と言うよな事を言って
伯爵は吸血鬼の身体を奪い、中国に行く。
そして、ドラキュラ伯爵が7人の吸血鬼のボスとなり、
ピン・クエイという村の村人を再び苦しめていた。
そんな中、ただ一人、生け贄となった娘を救うべく助けに行った村人がいた。
彼は吸血鬼のペンダントを手に入れるが娘の救出には失敗し、逃げる羽目に!
そこを追いかけて来たのは吸血鬼の手下のゾンビ軍団。
ゾンビ軍団に殺されるが、ペンダントだけは仏像にお供えしたので、ゾンビも手を出せなかった。
(ヨーロッパでは十字架だが、中国では仏像に吸血鬼は弱い事が判明しました。)
それから、月日は流れ、約100年位。
勇敢な村人の孫にあたるシ・チンはヘルシング教授を探し出していた。
そして、未だに村を苦しめている7人の吸血鬼を倒して欲しいと依頼する。
ヘルシング博士は言う「お金がある?吸血鬼退治ってお金いるんよね」
シ・チンは言う「私には後、6人の兄弟がいます。金はないですが皆、武術の天才です」
それじゃあ、「無理」と断ろうとした時に、ヘルシング博士の息子が現れ、いい女連れて来たよ!てなモンだ。
その女ブレンは、未亡人で金があり余っている。
その冒険に連れて行くのなら、資金を与えると言う。
仕方なく、承諾。
画して、ヘルシング教授とその息子、未亡人ブレン、シ・チンとその兄弟(男5人女1人)は旅に出た。
吸血鬼退治の旅に・・・
-------(ネタバレあり)--------
まずは一行を洞窟で3人の吸血鬼とゾンビがお出迎え。
全員を倒して、村に行く。
その道中の間にシ・チンの妹とヘルシングの息子がいい仲に・・・
さらにシ・チンとブレンも少しいい感じになる。
今度は残りの吸血鬼とゾンビが総攻撃!!
バタバタ死にます。
兄弟3人は死に、ブレンが吸血鬼に噛まれ、
助けにいったシ・チンもブレンに噛まれ、二人で心中。
なんとかゾンビを倒す。
しかし、妹が誘拐され、ヘルシングとその息子、残りの兄弟二人も救出に向かう。
向かった先は吸血鬼の秘密基地。
といっても古ぼけたお寺のような所。
大格闘の末、3人の吸血鬼を倒して、皆 退場。
(ここで何故か居残るヘルシング教授)
よかった、よかった
・・・と思ったら、もう一人いたじゃん!
居残ったヘルシングはそのもう一人言う!
「正体を見せろドラキュラ」
ハ~イ、呼ばれて飛び出てジャジャジャ~ンと言ったかどうかは知らないが、ドラキュラ登場。
「やっぱりな。じゃあ死ね」とばかりに杭を胸に突き刺し、ドラキュラを抹殺。
ハイ、ここでTHE END
ストーリーだけ追うと、屁みたいだが、実際のアクションは見事で飽きない。
さらにテンポもいいので、あっという間に終わってしまう。
特殊メイクは今とは比べ物にはならないが、当時としては最高の水準の物。
特にゾンビ軍団は後のキョンシーの原型として有名。
ドラキュラの登場シーンが不自然なのは、実は当初、ドラキュラは出ない予定だった。
ストーリーのベースは7人の侍。
中国の7人の吸血鬼と7人のドラゴンが戦うだけで充分な話だった。
処が配給側のショウ・ブラザースの強い要請があって急遽ドラキュラが登場。
なので、最初と最後だけ。
しかも、別撮り丸出し。
ちなみにクリストファー・リーは出ていない。
流石に断ったらしい。
ドラキュラ役はジョン・フォーブズ・ロバートソンという俳優さん。
でもリーの判断は正しかった。
なぜなら、この作品以降ドラキュラはハマーでは作られなかった。
つまり
そういう事だ・・・・
ホラーTVでな、な、なんとの名作を放送!
その名も「ドラゴンvs7人の吸血鬼(1973)」
と云ってポカ~ンとなる人の為に一応、補足。
今日、ドラキュラやフランケンシュタインがこんなにキャラとして有名になったのはハマー・フィルムのお陰である。
確かにユニバーサルの初代モンスター・シリーズは50代より上の人には絶大な人気だ。
だが、50代より下の人はよっぽどのファンでない限り、「聞いた事があるが、実際の映画を観た事は無い」というのが本音だと思う。
ところが50代より下の世代にそう言うと、「ちゃんと記憶に残っている。何かで観た!」というと思う。
ではそれは白黒でした?と聞くと「否、カラーだ!」と言う。
そう、カラーで最初にドラキュラやフランケンシュタイン・シリーズを復活させ、TVで暇さえあれば放映し、今の実年層の記憶に残っているモンスター映画、それを創っていた張本人こそハマー・フィルム社だ。
ハマーは看板俳優ピーター・カッシングとクリストファ・リーで多くのホラーファンを生んだ。
中でも有名な『吸血鬼ドラキュラ』は未だに最高傑作として名高い。
リー演じる吸血鬼ドラキュラ伯爵とカッシング演じるヘルシング教授の一転二転ストーリー展開は受けに受けまくり、多くのお金とシリーズを生んだ。
吸血鬼ドラキュラ (1957) シリーズ第1作
吸血鬼ドラキュラの花嫁 (1960) シリーズ第2作
凶人ドラキュラ (1965) シリーズ第3作
帰って来たドラキュラ (1968) シリーズ第4作
ドラキュラ血の味 (1969) シリーズ第5作
血のエクソシズム/ドラキュラの復活 (1970) シリーズ第6作
ドラキュラ'72 (1971) シリーズ第7作
新ドラキュラ/悪魔の儀式 (1972) シリーズ第8作
この内、両名(リー&カッシング)が出てくるのはシリーズ1、7、8の三本。
まさに伝説の三部作だ。
その三本はすでにDVDで発売されているので、是非観て欲しい。
このシリーズの最終章にあたるシリーズ第9作。
これこそが「ドラゴンvs7人の吸血鬼 (1973) 」なのだ!
・・・とここまで力を入れて説明したが、本作は別に驚くような作品ではない。
どちらかと云えば駄作。
お話はこんな感じ・・・
その昔、7人の吸血鬼が支配していた村がありました。
最近、村人が言う事を聞かなくなって来た。
理由の詳細は不明。
そこで、吸血鬼の一人がトランシルヴァニアまでやって来て
ドラキュラ伯爵に力を貸してと頼む
「嫌だけど、いいよ」と言うよな事を言って
伯爵は吸血鬼の身体を奪い、中国に行く。
そして、ドラキュラ伯爵が7人の吸血鬼のボスとなり、
ピン・クエイという村の村人を再び苦しめていた。
そんな中、ただ一人、生け贄となった娘を救うべく助けに行った村人がいた。
彼は吸血鬼のペンダントを手に入れるが娘の救出には失敗し、逃げる羽目に!
そこを追いかけて来たのは吸血鬼の手下のゾンビ軍団。
ゾンビ軍団に殺されるが、ペンダントだけは仏像にお供えしたので、ゾンビも手を出せなかった。
(ヨーロッパでは十字架だが、中国では仏像に吸血鬼は弱い事が判明しました。)
それから、月日は流れ、約100年位。
勇敢な村人の孫にあたるシ・チンはヘルシング教授を探し出していた。
そして、未だに村を苦しめている7人の吸血鬼を倒して欲しいと依頼する。
ヘルシング博士は言う「お金がある?吸血鬼退治ってお金いるんよね」
シ・チンは言う「私には後、6人の兄弟がいます。金はないですが皆、武術の天才です」
それじゃあ、「無理」と断ろうとした時に、ヘルシング博士の息子が現れ、いい女連れて来たよ!てなモンだ。
その女ブレンは、未亡人で金があり余っている。
その冒険に連れて行くのなら、資金を与えると言う。
仕方なく、承諾。
画して、ヘルシング教授とその息子、未亡人ブレン、シ・チンとその兄弟(男5人女1人)は旅に出た。
吸血鬼退治の旅に・・・
-------(ネタバレあり)--------
まずは一行を洞窟で3人の吸血鬼とゾンビがお出迎え。
全員を倒して、村に行く。
その道中の間にシ・チンの妹とヘルシングの息子がいい仲に・・・
さらにシ・チンとブレンも少しいい感じになる。
今度は残りの吸血鬼とゾンビが総攻撃!!
バタバタ死にます。
兄弟3人は死に、ブレンが吸血鬼に噛まれ、
助けにいったシ・チンもブレンに噛まれ、二人で心中。
なんとかゾンビを倒す。
しかし、妹が誘拐され、ヘルシングとその息子、残りの兄弟二人も救出に向かう。
向かった先は吸血鬼の秘密基地。
といっても古ぼけたお寺のような所。
大格闘の末、3人の吸血鬼を倒して、皆 退場。
(ここで何故か居残るヘルシング教授)
よかった、よかった
・・・と思ったら、もう一人いたじゃん!
居残ったヘルシングはそのもう一人言う!
「正体を見せろドラキュラ」
ハ~イ、呼ばれて飛び出てジャジャジャ~ンと言ったかどうかは知らないが、ドラキュラ登場。
「やっぱりな。じゃあ死ね」とばかりに杭を胸に突き刺し、ドラキュラを抹殺。
ハイ、ここでTHE END
ストーリーだけ追うと、屁みたいだが、実際のアクションは見事で飽きない。
さらにテンポもいいので、あっという間に終わってしまう。
特殊メイクは今とは比べ物にはならないが、当時としては最高の水準の物。
特にゾンビ軍団は後のキョンシーの原型として有名。
ドラキュラの登場シーンが不自然なのは、実は当初、ドラキュラは出ない予定だった。
ストーリーのベースは7人の侍。
中国の7人の吸血鬼と7人のドラゴンが戦うだけで充分な話だった。
処が配給側のショウ・ブラザースの強い要請があって急遽ドラキュラが登場。
なので、最初と最後だけ。
しかも、別撮り丸出し。
ちなみにクリストファー・リーは出ていない。
流石に断ったらしい。
ドラキュラ役はジョン・フォーブズ・ロバートソンという俳優さん。
でもリーの判断は正しかった。
なぜなら、この作品以降ドラキュラはハマーでは作られなかった。
つまり
そういう事だ・・・・
ここでストーリーを読んで観たくなったのでアンカーベイ版を買ってしまいました。
「Frankenstein Created Woman」との2枚組。ピーター・カッシング三昧。
「7 Golden Vampire」は両面ディスクとチープですが(取り扱いにくいので2枚組にしてよ…)内容はオリジナルノーカットヴァージョンや75分の短縮版やらカッシング自らナレーションのドキュメンタリーやら、てんこ盛りです。
ゾンビ軍団が地面から出てくるシーンや襲いかかってくるシーンはハマーらしくはないですがホラー風味満点で気に入りました。もう廃盤になるらしいので欲しい人はお早めに。
クリストファー・リーはそろえましたが
この作品も仲間に入れたいですね。
『吸血鬼ドラキュラの花嫁』は諦めて・・・
米国旅行中にVHSを購入したしだいです。
ハマーは子供時代よりのファンです。
アクションシーン満載のようですね。あぁ、どんどん見たくなってきました。
ググってみると、dvdはアメリカのAnchor Bayから出ているみたいですね。なんと、アメリカバージョンも収録とのこと。買っちゃおうかなぁ。悩ましい。
権利が香港の会社みたいで、なかなかツテが見つかりません。
まあ、難しい話です。
内容は覚えてないのも無理はありません。
5割はアクションシーンです。
カッシングよりジャッキー・チェンにやらせれば、と言いたくなるハードなアクションシーン。
高齢のカッシングがあまりにも可愛そう。
それにこれハマー映画らしい所があまりありません。
あぁ、見たい。どっかの低価格dvdシリーズを出しているメーカーさんから発売されないかなぁ。