「星の回し合いは八百長じゃない」親方から仰天発言…八百長問題
日本相撲協会は3日、両国国技館で緊急の評議員会を開催。4時間に及んだ会合では、八百長問題で引退勧告を受けた力士の師匠が放駒理事長(元大関・魁傑)に処分の撤回を強硬に要求したことで、理事長と複数の理事が激怒。理事長が親方衆に解任動議の提出を求める事態となった。一気にクーデターへ発展する様相も見せたが、最終的には評議員会が処分を受け入れ、親方側の全面降伏となった。
午後1時から始まったこの日の評議員会。理事長と親方衆の全面対決の前に、八百長メール問題を調査した特別調査委員会の伊藤滋座長ら6人の委員が処分に至った内容を説明した。
調査報告書を配布したうえで約10人の親方から「なぜ春日錦、恵那司の証言だけを信用したのか」などの質問や、処分の軽減を求める声が出た。声を荒らげて迫った親方もいたが、委員によると最終的には納得した様子だったという。
ただ、国技の存亡を揺るがす八百長行為への危機感のなさを表す意見も出た。法大教授の山本浩委員によると、ある親方が「八百長は金銭でやりとりするもので星の回し合いは八百長じゃない」と主張したという。金が絡もうがなかろうが、事前に勝敗を打ち合わせること自体が八百長行為なのは言うまでもない。逆にこうした主張が、星の回し合いが過去から大相撲にあったという疑念を抱かせる結果になった。