泣けるぜんまいざむらい

昨年から相変わらずハマっている『ぜんまいざむらい』。ここ最近は朝夕の放送をずっとＨＤＤに録画しております(笑)。
まぁそのほとんどは面白い話で終了するんだけど、こないだ放送された（でも昨年春の再放送らしいけど）『さよなら豆丸』はちょっと一風変わったお話でした。

ぜんまいざむらい（以下ぜん様）と一緒に暮らしていた修業中の忍者・豆丸に、世界中の忍者達が憧れる”ニンポー寺”から入学の要請がくる。様々な餞別をもらい、豆丸自身も最初は喜んでいたけど、だんだん街を離れるのがさみしくなる。でもぜん様に「必勝だんご」を食べさせられて心を改め、後ろ髪を引かれながらも旅立つことになる。
見送りの中、ぜん様はいない。豆丸の乗る船が動き出したと同時に現われたぜん様が「これをオイラだと思って持って行ってくれ！」と豆丸に向かって力いっぱい投げたのは…「必勝だんご剣」。そして「豆丸は遠い国で頑張るんだから、オイラもだんご剣なしで頑張るよ…」とぜん様は涙ながらに叫ぶ…。

この話にはオチがあって…結局、豆丸は当然のように船から飛び降りてみんなの元へ泳いで帰るんだけど（笑）、こんな”超”がつくくらいの短編アニメにはなかなかないストーリーだし、特に…ぜん様の何とも言えない心意気に少しだけウルウルきました。だんご剣がなければ「善」を施せないし、ひょっとしたらもうこの先、その存在価値はなくなってしまうかもしれないのに。自分に大きなハンデを背負わせても、他人の事を思いやる気持ち…こんな思いを大事にしないと。

以前にも書いたんだけど…キャラクターやコンセプトはもちろん”子供向けアニメ”なんだろうけど、教訓的な話や社会風刺みたいな奥深いところもあり、そして内容が必要以上に子供に媚びていないところが、自分みたいな大人の心を掴んでいるような気もする。