「サーカスの子」

2024年03月13日 | 本・よもやま話
2023年3月発行。


今から40年前のこと。
シングルマザーが4歳の息子を連れて、
キグレサーカスの炊事係として働き始めた。




母親は、後にノンフィクション作家となる、久田恵。
「サーカス村裏通り」を刊行している。

子は同じくノンフィクション作家となる、著者・稲泉連である。
「れんれん」と呼ばれた著者は、「サーカスの子」として、
キグレサーカスで1年足らずだが濃密な時を過ごす。



サーカスは2か月に1度のペースで、次の興行地に移動する。

空き地に建てられたサーカスの大天幕の中では、華やかな芸が繰り広げられ、
その周辺では芸人の子供たちが走り回る。

大人たちは誰の子も構わず可愛がり叱る、「家族」のような共同体だった。



だがキグレサーカスは、2010年に廃業。

歳月が流れ、いつしか「郷愁」を感じるようになった著者は、
芸人たちを訪ね、それぞれの人生を聞いて歩いた。

夢の世界での体験や、心模様などが著されたノンフィクション作品。
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