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死語になりそうな言葉【懐中】は「携帯」とは微妙に違う気が…

2016-12-11 22:37:12 | 日記

今は亡き我が師匠・久世光彦の著書『ニホンゴ キトク』ではないけれど、「死語」となってしまいそうな言葉として『懐中』という言葉を推挙したい。

『懐中』という言葉の代わりとして、今は「携帯」という言葉が使われているんだろうけど、今や「携帯」は「携帯電話」を意味する言葉になってしまった。
英語で考えると、「ポータブル」も「モバイル」も「キャリアブル」もちょっと違う気がする。
バッグに入れて持ち歩ける大きさではなく、ポケットや懐に入れて持ち歩けるから『懐中』ってことなんだろうなぁ。
そういう意味で、「懐中」と「携帯」も微妙に意味が違うように思うのだ。

何となく『懐中』という言葉に愛着を感じるボクが持ち歩いているのは、「懐中電灯」と「懐中時計」。
必ずしも、懐中ではなくバッグや鞄の中に入っていたりするけど…。

そして、時々食べたくなるのが「懐中しるこ」。
残念なことに、これを持ち歩かないのは、「お湯」を持ち歩かないから。(笑)

そう言えば、ボクの小さい頃の大人たちは、農作業に行くときや外で長時間仕事をするとき、運動会などの外でのイベントなどにも、お茶菓子と一緒にお茶用の「お湯」を携帯していたような記憶がある。
妹が赤ん坊だった頃の日帰りの家族旅行にも、粉ミルク用のお湯は欠かせなかった。
親父は、ボクの幼稚園の運動会に水筒に芋焼酎を入れ、持ってきたお湯でお湯割りを作って飲んでいた。(笑)

魔法瓶の普及のお陰で、お湯を持ち歩けるようになったのはおそらく画期的だったのだろう。
「懐中しるこ」の歴史は知らないけれど、魔法瓶が出現したことは懐中しるこにとっても大きな出来事だったかもしれない。

ところで、『魔法瓶』って言い方は今もしてるんだっけ?
今どきは何て呼ぶんだろう?
まさか、『魔法瓶』も死語に近い?