あかりんごさくらんぼ

あかりとさくらのうきうきにっき♪

大往生

2009-08-27 | 2012以前

 


私の実家で飼っていた猫のラッキーが天に召されました。


ラッキーは私が中学3年生の時に、
当時の私の勉強机の一番下の引き出しで生まれました。
今年で18歳。人間で言うと何歳になるのでしょう。
とにかく大往生です。


ラッキーはその昔、朝、私のお弁当を食べたという事件を起こしたり、
制服におしっこしたり、宿題に牛乳こぼしたり、
タオルを入れているカゴのいちばん上でおしっこしたり、
とにかく数々の伝説を作り上げました。


だから実家では絶対に机の上に牛乳を出しっぱなしにしないし、
かつをぶしは厳重に冷蔵庫にしまわれています。
ご飯の用意をするときは、食卓の近くに必ず一人
「ラッキー見張り番」を置くことになっているし、
特に鮭が食卓に並ぶ時は、厳重な警戒を施しています。


毎晩8時の猫エサタイムが近付くと、
立っている人の足元に、見境なくすり寄っては
ゴロゴロとのどを鳴らしてエサをおねだりしていました。
それがたとえ客人であっても、
「この人エサくれそうだ!」
と思うと、猫なで声でエサをねだっていたものです。


エサ入れに「カラン」とエサが入る音がしたら、
コンマ1秒の速さで、どこにいても駆け寄って来、
ひたすらがっついていました。


「ラッキーは福招き猫だからね。
我が家に福をまねくんだよ」
と言うと、
「にゃー(めんぼくないっす)」
と鳴いて、すまなさそうに眼をそらしていました。

あかりが生まれて、里帰りしていた時、
ラッキーが赤ちゃんを食べてしまわないか、
それはそれは心配したのですが、
ラッキーからしたら、「一日中泣いている変な生き物がいる」
くらいに思っていたようで、赤ちゃんのあかりに近づきもしませんでした。


さくらはラッキーが怖いようで、ラッキーが同じ部屋にいると、
情緒不安定になるので、さくらが実家に行ったときは、
部屋から閉め出されるという不条理も味わっていました。

よく「猫は死に際に姿を消す」と言いますが、
我が家で生まれて我が家で育って、
野生のかけらもないようなTHE 家猫のラッキーにも、
「姿を消す」といった野生の血が少しは残っていたようで、
死ぬ3日前くらいから、庭に停めてある車の下にうずくまるようになりました。


あんなにくいしん坊だったのに、何にも食べれなくなっちゃって、
1年に数回しかもらえない、缶詰入りのキャットフードにも、
異常なほど執着して、どんな場所に置いていてもひっくり返していた牛乳も、
全然口をつけずに、じっと車の下にしゃがんだまま、
じっと死期を待っている感じでした。


そして8月25日の朝、父が出社するのを、
いつものように見送った後、車の下から出てくることなく、そっと息を引き取りました。
父が出社するのがAM8時。
母が様子を見に行った10時にはもう死んでいたそうです。


ばあばと一緒にお庭に穴を掘って、埋めてやりました。
さあちゃんも、いったんは仕事に行ったのだけど、
お墓に土をかけてやるために、帰ってきて埋めました。
大好物の鮭も一緒に埋めてやりました。


あかりちゃんに「ラッキーが死んじゃったんだよ」というと、
「これでさくらが怖がらないから、よかったね」と
前向きな発言をしていました。
まだあかりには「死」は理解できないようです。


ラッキー、天国から我が家に福を招きつづけてね。