まちかど逍遥

私ぷにょがまちなかで遭遇したモノや考えたコトなどを綴ります。

揚輝荘 鋭い門

2016-05-14 22:32:50 | ディテール
揚輝荘からの続き。

さて、4時間近くも滞在した揚輝荘を後にして近くのまちをうろつこう、と思って正門を出たら・・・


うわぁ!この門、すごく迫力があるなぁ~。


見て、この石のエッジ!!表面に現れた石の割れ面が山の稜線のように際立っているのだ。


しかも、玄武岩やスレートのようにはっきりした節理がなく、ランダムな感じで割れているのが何とも
大胆な現代アートのようで面白い。鉄粉をかぶったバラストのような風合いもいいなぁ。


この鋭角、まるで刃物!!いったいこの石は何!?


係員のおっちゃんが近づいて来た。「熱心に見られてますね」
「この石いいですねぇ!どういう石なんですか?」「これは根府川(ねぶかわ)石と言うんですよ」
「根府川石ですか、それはどこの川なんですか?」「ちょっと聞きましょうか、石屋さんがいますので」
おっちゃん、携帯で知り合いの石屋さんに電話して聞いてくれた。


それによると、根府川は山梨県を流れる川で、この石は安山岩で鉄平石のように割れる性質なのだとか。
普通はおそらくある程度整形してから平らな面を外側にして使われることが多いだろうが、
ここではこの特徴的な鋭いエッジをあえて見せる形で貼り付けているのが、大胆で荒々しくて男前!

表札はもともと向かって右側の門柱に埋め込まれていたが、後年門柱を移設して間口を広げた時に
左側へ変更されたといい、よく見ると表札まわりの石はカットされた跡がある。また右側の門柱には
表札の撤去跡があった。

それにしても百年近くも風雨にさらされているのに、見て、手を切りそうなほどエッジビンビン!!
これは凶器になるな(汗)


おっちゃん曰く、この先の伊藤さんのお宅の門もこの根府川石が使われていますよ、と。
もちろん行ってみると・・・うわぁ!さらにすごい!4~5mある広い壁の一面にあの根府川石が!
まさに根府川の河底の岩盤を表現したレリーフのようだ。


いやぁ~素晴らしい。あぁ興奮した~(笑)
それにしても係員のおっちゃん、聞いたら即座に調べてくれるなんて、ホスピタリティー高し!!


ようやく本当に揚輝荘を後にして、日泰寺の裏にある東山給水塔を見に行こう。


赤いとんがり帽子の給水塔は1930(昭和5)年に造られ、覚王寺一帯へ配水するための役割を
果たしてきた。敷地に入れないので木々の間から頭の先が見えるのみ。


よく見える所はないかと少し動いてみたが、奥の方にあるので足もとは見えなかった。
ガラス張りの部分は展望台だそうだが、しばらく工事のため開放はされないとのこと。残念。。。

続く

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