まちかど逍遥

私ぷにょがまちなかで遭遇したモノや考えたコトなどを綴ります。

金門島でタイル三昧 水頭 Shuitou (1)

2018-08-25 19:01:27 | ディテール
タイル好きにとって憧れの地、台湾の金門島へ、ついに行ってきた!
中国大陸のすぐそばに位置するため、中国との争いの最前線であった金門島は、1992年に戒厳令が解除されるまでは、
台湾人であっても一般観光客の入島はできなかった。そのため古い閩南様式の建築物が多く残っており、その前面、中庭、
室内の壁などに、マジョリカタイルがたくさん見られるのだ。→金門島の歴史

これまで金門島の観光というと戦跡めぐりの方がメジャーで、金門島のタイル情報は日本ではほぼ皆無のため、
フェイスブックを活用して数軒の建物の目星をつけた他は、ええい、行ってみてから探そう!!と(笑)


金門島行きの飛行機は座席数が少なく、また人気があるため、すぐ埋まってしまうという。また悪天候などで帰れなくなると
困るので旅の前半を金門島にあてようと計画し、初日に桃園に着いてすぐ国内線の松山空港へ移動、金門入りすることに。
桃園でのイミグレーション通過に1時間かかりウンザリしたが、遅めの便にしておいてよかった。
余裕をみすぎて松山空港でかなり時間をつぶしたのはもったいなかったが・・・夕方金門島に無事到着。
空港の観光案内所は意外にもしっかりした(縮尺の入った)地図があり、主要な集落の詳細地図もあり、英語の堪能な
係員がいるなど、観光地としてのホスピタリティの高さを感じる。

タクシーで宿へ向かう。金門島に残っている伝統的民居は多くが民宿として活用されており、泊まれるのだ!
私が予約しておいた「鳳毛麟趾」もそんな宿のひとつで、古い建物が多く残り港にも近い水頭という集落にある。
この歳では快適に過ごせる部屋がいいので、私はちょっと高い宿にしたが(笑)、ドミトリーなど安宿も多く
リーズナブルに金門島らしい雰囲気を味わえるのは旅行者にとってうれしいことだな!


おぉ~っ!!タイル!タイル!鮮やかなタイルが私を歓迎してくれているようだ!


気さくな宿のご主人は、中国語ができない外国人旅行者の扱いにも慣れていて、Googleの音声翻訳を駆使して
施設内の案内や注意事項などを説明してくれる。
荷物を置いたらまだ日が残っているうちに水頭集落を見て回ろう。


いつものように集落の大外から歩こう。道はくねくね入り組んでいるが詳細な地図があるのがありがたい。
モデルコースから左右にジグザグはみ出しながら歩いていく。


金門島では多くの商人が海外へ進出し、成功して故郷に戻り洋楼を建てた。それらの洋楼は金門島に133棟あったという。
そして伝統的な閩南式の民居と、洋風な要素が混じり独特の景観を作り出している。


細い路地を気ままに歩くのはほんとに楽しい。しかも今風の建物はほとんどなく、こんな建物ばっかりなのだから
最初からウキウキ、わくわく、テンションが上がりっぱなし。




みごとな閩南式の赤瓦の屋根が連なる景色に感激!




そして、あった!マジョリカタイルが!


外壁から半間ほど引き込んだ入口ポーチの正面と側面の壁、そして外壁にあけられた窓の左右に、数種類の
マジョリカタイルで構成されたパターンが左右対称に配置されている。


うわぁ・・・素敵!!


入口の木のドアは閉ざされ人はいないようだった。


少し歩くと2階建ての建物の妻壁が見えた。ちょっと近代的な建物だが伝統的な閩南式の形状である。
この妻壁の頂部は「馬背」とか「山牆」と呼ばれ、英語では「gable」に相当するようだが、書きやすいので
「馬背」と呼ぶことにする。


この馬背がきれいなラインで縁取られているなと思って近づくと、モザイクタイルだ。こういうのも結構ある。


このお宅の玄関先を覗き込むと、うわぁ~~、イタリアタイルのようなプリントタイルが壁一面に貼られ、
窓の縁はモザイクタイルで飾られている。


とってもラブリーだなぁ~~!新しいタイルもまたこれはこれで素敵だ。


あっ、またあった!
これは集落のいちばんはずれの方で、大きなお宅の陰に隠れてひっそり建っていた。大外から歩いてよかった!


ここでは入口の左右にはマジョリカタイルではなく絵タイルが配され、おめでたい鶴やコウモリ、松竹梅に牡丹などが
描かれていた。


そして外壁の軒下の部分にマジョリカタイルが。


見たことのあるデザインのマジョリカタイルが並ぶ。金門島のタイルはほとんどが日本製だという。




あぁ楽しい~~


続く

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