
[2011年8月 再編集]
国道405号から野反湖方面に向かって走っていると左手に野反峠休憩舎が見えます。
ここはトイレ・売店のある駐車場の大きな休憩施設で、野反湖を南端から見渡すことができます。すぐ近くには八間山の登山口もありました。※国道405号は例年11月下旬から4月下旬まで冬季閉鎖となります。
プカプカは以前ここに遊びに来たことがあります。そのせいかなぜかここに白砂山登山口があると思い込んで、今日やって来ました。人の思い込みって怖いもので、根拠がないって事に“その時”は気付いていないんですよね。
ところが白砂山の登山口が見つからない。八間山の登山口は絶対違うはず。
あれーと思って車を北へ走らせ、途中で不安になって戻って…んなことを繰り返している間に時刻はもう7時半をまわっていました。
白砂山のコースは結構長丁場です。秋の陽が短い季節は今頃とっくに登ってなきゃならないのに。
なんでこんなにのんびりしているのか?…実は寝坊したのでした…

前夜千葉から一般道を走り続けて、深夜0時過ぎに仮眠場所の道の駅六合に到着。
夕方出発だった為、通過地点の市街地はどこも混んでいて随分疲れたけど、たっぷり眠れるからと安心し過ぎてかなり熟睡しました。(まぁ5,6時間も休まず運転してりゃ熟睡も当たり前か)
5時にセットしていたアラームを止めて二度寝して…
登山口に着いたのは7:45頃…。
白砂山コースデータ
※再編集しました。時間・距離など変更してあります
【おまけ】プカプカコース(登山口→猟師ノ頭 往復) 累積標高差(往復):約906m 距離(往復):8.7km
白砂山 標高断面図
白砂山コース概念図
白砂山駐車場/登山口

ここは野反ダムの展望台の観光用にもなってるようです。この目の前に登山口標が立ってます。
7:58 登山口出発
登り始めていきなり、登山道の真中でしゃがんで用足しをしている女性に出合ってしまいました。
「(なぜ道の真中で!?)」たじろぐ間もなくその方が「通行止めですってよ」と言うので見ると
『通行不能についてのお知らせ これより約18km地点(渋沢ダムから下流約5km地点の巡視路が斜面からの崩落土砂により埋設し、通行不能となっておりますのでお知らせします――』という看板が。18km先の通行止めってさぁ…
そこに貼ってある地図を見ても、今日のコースで18km先の崩落地点まで進む事はまず完璧にありえないので、その女性の言葉は要するに“こんな場所で尻を出している恥じらいと後ろめたさ”から出た、言い訳みたいなもんなんだね、と安心して出発します。

それよりも今、目の前で“排泄された水分”が、道をヒタヒタと濡らしているのが気分が悪かったです。
登山の格好をしてました。トイレならすぐそこにあるのに。なぜここでしなければならない?
しかも草むらならわかるけどさー、普通道のど真中でお尻出すかなぁ?
ぶつぶつとさっきの人を批判しながら歩いてるとすぐ、もうひとつの登山口に合流しました。
さっき車で走ってる途中にあった、車が2台ほどしか停められないと書いた場所です。
あ、そういうことか…
さっきの女性はきっとここに駐車した車の人なんだ。この先に大きな駐車場とトイレがあることを知らずに登山を開始して、用足に我慢できずにどっか脇道にでも入ったつもりで、正規の登山ルートのど真ん中でやっちゃったんだ。
今日が平日でよかったですね。土日祝日だったらもっと多くの人に見られてたかもしれませんよ。

白砂山の登山道 樹林帯の様子をいろいろ並べました。
ガイド本にも「尾根道だが樹林帯が続く」とある通り、針葉樹と落葉樹が混ざり合った森は晴れていてもほぼ暗めです。
針葉樹が増えてくると辺りは陽の差し込む隙がないほど薄暗くなるので、登山口付近に貼り付けてあった「熊出没 注意!!」の看板を生々しく思い出します
そんな時は山に響き渡るくらい大きな音で熊鈴を手で振り鳴らすのでした…

笹が青い。笹が若い。
木の葉は少し縮れたり色褪せたり
もうすぐ秋だなぁなんて思わせるのに、
笹の葉はまだ生新しくてこれからもニョキニョキ生えてきそうな新芽もたくさんありました。
そっか、笹って遅咲き(?)なんですね

沢の音を聞きながらちょっと下ってハンノ木沢出合に合流し、木道を渡ります。(この登り返しが下山の最後にちょっとしんどかった…)

白砂山の登山道は野反湖から白砂山まで終始東に向かって歩くので、常に逆光気味です。目の前の景色はいつもまぶしい。
太陽の昇って来る方角に向かって写真を撮ると空が白く光ってしまい、緑もあまり色が冴えないのできれいな写真が残せません。
登って来た方角(西)を振り返ると順光の空は青く、緑の葉っぱも色鮮やか…


8:50
地蔵峠(白砂山/切明/野反湖 分岐)
おいしそうな笹ですね~(熊の気持ちもわかるてかー)
ずーっと途絶えることがないので、山頂付近の笹山の様子に期待がつのっていきます。
針葉樹が育んでくれるのはやっぱり苔ときのこですね。↑このきのこすごいおいしそう…
この山は土とガレキと木の根の道が続き、大きな岩越えなどがないので筋肉を酷使する事がありません。
距離の長さで高度を稼ぐので急登という事もなく、じわじわと登って行く感じです
ガレキはすごくグリップの利くザラついた素材感なので滑ったりする心配もなくって、
斜面でも安定性があって登り下りが楽です。
って言っても余裕で登ってるわけじゃない、そこがプカプカです…
いつも登りの時に頑張りすぎて下山時ヘトヘトになってしまうのがオチなので、
今日はとにかくちょっと頑張ったら休む、一歩一歩ゆっくり、
筋肉をムリして使わないように心がけて臨みました。
10:26 水場 分岐(写真は後編に掲載) 用意して来た水はまだたっぷりあるのでここは先に進みます
あー、わかってたことだけどやっぱりコースタイム通りには歩けないなぁ…
昼休憩は最低一時間はとってたっぷり展望を楽しみたいので、
今日は12時をタイムリミットにして行ける所まで登る事にしました。
到着場所によって下山にかかる時間を考慮しながら16時過ぎには登山口に戻れるように。
寝坊するほどたっぷり眠ったから体力はバッチリですよ~ははははは…
エンヤコーラ エンヤコーラ せっせ、せっせ…ゼハー ゼハー(←苦労してるじゃないか)
と、がんばっているとついに樹間から白砂山が見渡せました
きゃーん
ここで喜んでいつまでも写真を撮り続けてしまったんですが…
実は歩いて5分ほどでもーっと素晴らしい展望地に出ます。
これから行く方はここで足を止めずに前に進んでみましょう
←こんな感じの平坦な道をグングン進んで行くと…
おーっっフガーッ だ・だ・大好きな笹の山ですよ~
ここに来たかった……今年は初夏からこの山に行こうとずっと機会を狙ってたんです。
7月の梅雨時期に一度、登りに来ました。でもその日は天気予報が外れてずっと小雨で…
かなり重たい暗い雲で、山々は低いものまで見えない状態でした。
前の晩から現地に着いてたんですが、朝まで待っても晴れなかったので、結局近くの草津温泉に日帰り入浴して帰って来ました。
だから今日はこの景色を見られることがとっても感慨深いんですよ~
八間山分岐
ここからが快適な展望続き、
ここからがこの山のクライマックス。
さぁ、山頂に12時までに辿り着けるわけないけど行けるところまで行ってみよー
堂岩山→
振り返ると背後にはいつも青空。
ハイマツとシャクナゲ、そして笹の群生する道を掻き分けながら歩いて行きます。ちょっと驚きました。
普段あまり人が入ることがないのか、まるでけもの道のようです。
これが藪こぎっていうのかな?「本当に正規のルートなのかなぁ」って心配になりました…背丈を越える植物の中をガサガサ言わせながら、顔に当たらないように潜るように進んで行きますすると目の前に“池”が…
えっ やっぱり道間違えた!?
でも他にそれらしい草分けはなかったし…
さっき上から見下ろした時この池は確かに見えたけど、ルート外れにあると思ってた…
見ても歩いて行けそうもありません
そうかぁここ本当は登山道なんだけど、先日の大雨とか台風で水溜りになっちゃったんだ…
試しに池のほとりをハイマツの幹にぶら下がりながら歩いてみました。柔らかい幹はぐにゃーんとしなるので、足を滑らせて片足突っ込んでしまいました。結構深いので水の中をジャバジャバ歩くのは不可能…
どうしよう… 来た道をまた藪こぎしながらスゴスゴ戻ります。
高台から見下ろすと山頂から下山のパーティが向こうから下りてくるのが見えました
プカプカは彼らがこの後どのルートを歩いてくるのか、そこでじっと見つめてみました。
どんどん池に向かって歩いて来ます。
あぁやっぱりあの道でいいんだ
池で合流するように合わせて下りてみると、彼らはガサガサ音を立てて密林状態の中を掻き分けて出て来ました。
この先のルート状態を教えてもらってプカプカも密林の中へ…
ハイマツの柔らかい幹を踏みつけにしながら(ごめんね)フンガ フンガ。なんとか抜け出せました。ホッ
そこから先は割とルートが取られているらしく、多少笹で覆われてはいても膝や腰位までなので、隠れた木の根や岩やぬかるみに注意していれば大丈夫そう。
左・堂岩山/右・八十三山/鞍部の向こう遠く見えるのは志賀の山[カシミール3Dで確認]
八十三山…どっしりとしていてかなりかっこいいですねぇ。登山ルートあるのかな…

ところで…時刻はもう11:50。
さっきタイムリミット12時って言ってなかったっけ?
そうです言ってましたとも…
あの遠くに見えてるのが山頂です。
あと10分で果たしてあそこまで行けるのか!?
どうするプカプカ!
下山日没覚悟で山頂を目指すのか!?
わざわざ盛り上げといてなんですけど…
日頃のプカプカの行いを知ってる方々なら、この後私がどういう行動を選択したかはもう、おわかりですよね…

「あ ぽちっとな」