※トップの写真は黒檜山から縦走路を駒ヶ岳へ登る途中からの景色です。
2006年 登り納め
今頃になってしまいましたが、昨年末のレポがようやく出来上がりました。
2006年12月第5週の平日に登った、積雪期の群馬県・赤城山の最高峰、黒檜山(くろびさん1,828m)と駒ヶ岳(1,685m)縦走です。
赤城山ってひとつの山なのかと思ってました。八ヶ岳の時と同じパターンですね
黒檜山、駒ヶ岳、地蔵岳、長七郎山、鍋割山などの山頂を総称して赤城山というそうです。
群馬経由で長野に行く時など必ず見えるその姿にはいつも憧れていて、近い内に登りたいと思っていたんですが、想像してた以上に好みの条件を兼ね備えたいい山で、とっても感動しました。
今年の夏から登山を始めたプカプカにとって、これが初めての雪上登山です。
積雪期の登山は装備が必要。これが結構お金がかかります。
夏山登山の装備もまだ本格的に揃えることができないのに、いきなり冬物までは手が出ません
それにいつもマイカー登山なので、冬の装備と言ったら車まで手をまわさないと…
山間部の細い林道や県道は陽の当たらない部分も多く、一度凍結すると厳しいアイスバーンです。
とても夏タイヤのままで走行できません。
温暖な気候の千葉県民のプカプカはウィンタースポーツもやらない為、スタッドレスタイヤもチェーンも持っていません。
雪山は行くのは無理だなぁと諦めていた時、神の声が…
今年の秋の日光白根山でお知り合いになった山の達人Tさんご夫婦が、冬山に一緒に行きましょうと誘ってくださったのです。
いつも単独行のプカプカも今回はパーティ登山。
ふもとの町で待ち合わせをして、冬山装備バッチリの4輪駆動車で同行させてもらいました。
「私を冬山に連れてって」状態
「行きたい所には自分の力で行く、むしろ誰かが行きたければ連れて行く」プカプカにとって、
連れてってもらうとかリードしてもらうのってちょっとありがたいのです。
県道4号前橋赤城線は残雪があちこちにあり、標高が上がるにつれて路面のアイスバーンも増え、とても夏タイヤで走行できる状態ではありませんでした。
登山口近くの大沼は一部が凍結しています。
こんなの見るの初めてですよ~
(温暖県民はこういう景色だけでも興奮)
これから目指す黒檜山が見えます。
木々の白い部分を見て「むひょうが見える」とTさん。むひょう?むひょうってなんだ?
“霧氷”と書いてむひょうと読むそれは、冬に空気中の成分が凍結して木々の枝に付着する雪のようなものだそうです。
そういうのはみんな樹氷(じゅひょう)って言うと思ってたので初めて聞く名前です。
むひょう…なんて楽しい名なんだ。
赤城山(黒檜山/駒ヶ岳)コースデータ
赤城山(黒檜山/駒ヶ岳)標高断面図とコース概念図
黒檜山登山口前の駐車スペース
9:05 黒檜山登山口
初心者のプカプカを間に挟み、Yさんがコース先陣を、Tさんは歩みの遅い私の後につく状態でスタートです。
そんなに深い積雪じゃないけど、最初から雪があるのが初めてなので興奮と緊張で、なんだかワクワクしてきました。
登り始めてまだ20分も経ってないのに、振り返るといい景色です。
大沼と地蔵岳。この景色はずっと背後に見えてました。下山でこのコースを選んだらいい眺めなんだろうなぁ
9:25 猫岩
猫の形をした岩が見えるわけではありませんでした。
外観から見たら猫に似てるのかも。
ここもちょっとした展望スペースがあるので、眺めを楽しみます。
葉の落ちた樹林帯は明るく、左手には白く光った山並がいつも見えています。(写真ピントミス) 谷川岳も見えているはず…
「山頂の景色はもっといいよ」
Tさんのその言葉に俄然やる気がみなぎります。あ~たのしみだ~
登って行くにつれてどんどん雪が増えて来ました。
サラサラのパウダースノー。
雪面にたくさん、不思議な形をした雪のかけらが落ちています。
手にとってみるとこんな感じ。↓
これが霧氷のかけらなんですね。イカを揚げたお菓子にこんなのあります。
なんだかおいしそうなのでパクパク…ほこりっぽい味のする雪です。
(ほんとは雪って空気中の汚い成分が入ってるからあまり食べちゃいけないんですよね)
パクパク、遠慮なく雪を食べる私をTさんが愉快そうに笑っています。
枝についている白いのが霧氷です。
朝陽を浴びてパタパタ…
と音を鳴らし、落ち続けています。
しばらく登っていると背後の景色がどんどん広がっていきます。南アルプスと八ヶ岳が見えました。
樹間から浅間山も見えます。
これには興奮しました。
だって真っ白ですごくきれいなんです
手前には榛名山も見えてます。
雪が浅く積もり、アイゼンなしの状態で段差を越えようと足を置くと時々滑ります。
狭い足の置き場が滑るのが怖くて、その場で立ち往生することが何度もありました。
でももっと本格的な雪山に慣れているTさんとYさんがいろいろと
私にガイドしてくださるので、なんとかなりました。一人じゃなくてよかった…
雪があるってだけで登山道はこんなに明るくなるんですね。
ついこの間登った茅ヶ岳は、曇っていたせいか枯葉と土だけでわびしいものになりました。
でもここ、赤城山はとても楽しい。すてきな山です。
プカプカが好きな「笹原の道」がたくさんあります。
展望も常に樹林越しやコース背後に見え続けています。
道の様子も岩場、土場、平地、などなどいろいろと変わって行く様子が飽きません。
山頂近く尾根に出るとそこにはとてもきれいな世界が待っていました。
霧氷が…む…む……むっひょ~っっ
なんてなんてきれいなんだろう!
少し平地になりました。山頂まであとわずか。
この辺一帯の霧氷は本当に美しくて、うっとりするばかりです。
間もなく昼時になるので、ちょうど太陽の光を浴びて輝いています。
これから一気に溶けていくんですね。
もっと早朝から歩いていたらどれほどきれいだったんだろう…
11:10 黒檜山 山頂
黒檜山頂は樹林に覆われていて展望があまりよくありません。
「この向うがとてもいい眺めだから、そこで休憩しよう」
奥に続く笹原をかきわけて進みます。
そこに待っていたものは…
11:20 見晴台【休憩90分】
すっごーい大展望!!ムッハムハ
南アルプスから武尊山まで、ぐるりと連なる名山達に大興奮。
うわうわうわ 谷川連峰がこんなにきれいに見える!
どっしり裾野を広げる武尊山がかっこいい!
草津白根山が白く輝いてます。 来年も行くぞ志賀高原!
浅間山の美しさには感動しました。ここだけ特別やわらかそうな。なんだかホワンとまろやかなシルエット。
手前に見えるポコポコした山が榛名山です。かっこいいなー
この眺め…たまりません。
まだあります。まだ見える山があるんです。どれもこれも百名山と呼ばれる有名なのが。
後編でそのつづきをしつこく載せて、そのあと駒ヶ岳へと縦走して下山します。
(駒ヶ岳編へつづく)
今度は私を連れて行ってください(笑)
景色がすばらしいですね。夏や秋の山もいいけど
うっすら雪化粧した山も楽しそうです。
なによりいい天気でよかったですねぇ
続き 楽しみにしてます!
雪山デビュー、おめでとうございます
夏山とはまた違って、すてきな景色ですね。
#本格的なアイゼン購入しはったんでしょうか?
こちらはストーブの前で、夏山会議しております。
今年もどうぞよろしくお願いします。
見晴台の眺め、素晴らしいですね。
赤城山は、10月に、ドライブにいったところ(たしか5回目くらい)、でも、頂上から眺めることはないですからね。
私も赤城山は一つの山だとばかり思っていました。今日こちらを拝見して初めて知りましたよ(笑)
こちらからだと遠いので(物凄く行きにくい…)、いつかいける日が来るのか微妙ですが、展望の良いみたいですし登ってみたいです~♪
プカプカさん、今年もよろしくお願いいたします。楽しい一年にしましょうね~。
白くなった景色は綺麗ですよね またひとつ階段を登った様子、楽しく拝見しました
後編も楽しみです 今年もよろしくお願いいたします
何でもそうですけど、経験豊富な方と同行できるっていうのは一番良い事だと思いますよ。いいな~
プカプカさんのステキな写真と、ホノボノ文章のファンです。
今年も楽しみにしてますネ☆
今年もよろしくお願いいたします。
いいご夫婦とお知り合いになって良かったですね。
少しでも雪が付くと山も一変しますね。
冬山は天候に恵まれると素晴らしいですね♪
木々に付いた霧氷のカットが美しいです!
よっしゃmimiさん連れてったる(笑)
いやほんと景色すばらしかったですよ~有り得んって位素晴らしかった!
秋の紅葉が終った後は枯葉を通り越して雪がいいなとつくづく思わされましたね。
初夏の新緑、夏のむせ返る緑、秋の色付いた紅葉、冬の雪。これだーー!と思います。
> ◆ぽ て と 。さ ん へ◆
ぽてと。さんあけましておめでとうございます!
雪って思っていたより怖くないんだって知る事ができて、いい経験になりました。
景色もまた格別なものがありますね~
アイゼンは購入してないんですけどね、当日は同行してくださったご夫婦に貸してもらったんです。10本爪の軽アイゼン。
ストーブの前で夏山会議も楽しそうですね。私も冬の間に怠ることなく山に登り続けて脚力をつけてから、今年の夏は去年より大きい山に挑戦したいです!