[2011年9月 再編集]
2007年6月第二週の平日に、山梨県の乾徳山に登りました。
天気予報は降水確率40%でほぼ曇り。普段こういう予報の日には山に行こうとしません。
だけど今日は来ました。どうしても葉っぱが見たくて…
乾徳山じゃなくてもどこでもよかったけど、この辺りの山ならよその山域より暖かいので新緑がたっぷり楽しめる気がしました。
乾徳山は予想以上にいろんな顔を持った素敵な山でした。
山頂部の岩山登り、植林の全くない落葉樹の広がる山道、お花の高原、大草原、そして大展望。
【登山口について】
一般的な徳和登山口から登るとプカプカにはちょっとハード。
ネットで調べてみると、車でさらに走れば大平高原(旧大平牧場)にも登山口があるそうなので、そこまで行ってみました。
国道140号を三富方面に走っていると『乾徳山 徳和』方面への分岐が現れますが、それを通過。左写真のように下釜口地区の看板が現れます。
走行方向から見て右手だったかな?写真は確か戻る時に撮った記憶。
『乾徳山 大平』という手書きの案内表示を目印に細い林道へ入ります。
この道は旧大平牧場に続く道ですが、奥に進んで行くにつれてそれはひど~いダートコースになります。
所々舗装しなおしてきれいになってるけど、ほとんどが古いアスファルトが落盤し、亀裂し、砕け、荒れ放題の状態なので、砂利道を上回るダートです。
車がどうにかなっちゃうんじゃないかって位バウンドしながらなんとか走り続けていくと、やがて大平高原に出ます。
旧牧場はのどかな草原風景と古い厩舎が点在する静かな場所。
ここに有料駐車場があるらしいけど、未確認で通り過ぎました。(右図のP部分)
通り過ぎた先の道路状態はこれまでを上回るひどい荒れ放題…
アスファルトのガレキがとにかくひどい。自然崩壊でここまで砕けないだろうって位ひどいぐちゃぐちゃな状態でした。
ガウン ガウン、ガタガタガタ
わたしの車は軽いし車高が低い方ではないので擦りはしなかったけど、車高が低かったり大きくて重い車はお腹を削ってしまいそうです。
←我慢して走っていたら、さっきまでがうそのようにきれいな砂利を敷き詰めた場所に突然出ました。この辺が登山口。看板が大きく立てられています。
ここだけこんなにきれいな道路なの、何でだろう?
もしかしたらさっきのひどい荒れ道も、いずれはこんな風に整備されるのかもしれないですね。
※2011年に登った方のレポを見たら「舗装された道路を旧大平牧場の有料駐車場まで走った」と書かれていました。どうやらこのレポを作った後年、整備されたようです。
登山口には看板が大きく立てられています。
ここを通過すると右手に休憩ベンチ・テーブルがあり、その向かいが4~5台駐車できそうな広い路肩になっているのでそこに車を停めました。
<←乾徳山地図の看板:クリックすると拡大>
※非公式情報ですが、この駐車スペースは地元の山菜採り用で、登山者は有料の旧大平牧場駐車場[管理者在中]を使わなければいけないそうです。
ただし、地元の人がそう言ってるという情報なので、公式には不明。
【トイレについて】
本レポ公開当初はトイレの情報を「高原ヒュッテにあり(未確認)」と記入していましたが、その後の他の方のレポートを拝見する限りでは、この避難小屋にトイレはありません。
その代わり、水場のある錦晶水付近に木造のトイレ舎があることがわかりました。「乾徳山 トイレ」で画像検索すると簡単に見つかります。2010年時点でもこのトイレが存在しているようです。ただし、利用するのにかなり勇気が入りそうです…
7:59 乾徳山大平高原登山口
あぁ、思った通りのまばゆい葉っぱ達
どこまでも続く葉っぱのトンネル。
秋冬・春先にはあまりいなかった野鳥がいろんな声で鳴いています。
鳥の声って不思議な波長がある…
聞いていると脳の中にアルファ波が広がっていくようです。
若葉ってほんとに淡くて、薄っぺらで、弱々しくて、
なのにすごく元気よくて。
日があたる所を求めて広がって、広がって。
そしてすごいおいしい、いい匂いのする空気を山中に広げてくれる。
時々ガスがふわぁと流れ込んで来る登山道は薄暗く、ポツポツと雨も降って来ました。
なのになんで?今日はとにかく気持ちよくてたまらない。さっきからニコニコしてます。
晴れた道じゃなくちゃいやだ、物悲しいって言ってた去年の秋を思い出します。
「あー、そうなんだね、葉っぱ達のおかげなんだ…」
パラパラと降る雨に濡れながら歩いていると、道は少し牧場の敷地の端っこに出たようで開放的な雰囲気になりました。
ここでなんとも言えない甘いような不思議な香りが漂って来て、見るとほんのりピンクや白の花をつけた木がたくさん生えています。
これは「ズミ」という花の木なんだそうです。
この辺には昔牧場の人が植えたんでしょうか、レンゲツツジもたくさん生えていました。まだ蕾ばかりで見頃はもう少し先のようです。
国師ヶ原(徳和登山口・扇平・高原ヒュッテ分岐)
国師ヶ原はかつてキャンプ指定地だったとか。昔はこの先の高原ヒュッテ(無人・避難所)が管理していたそうです。開けた平らな草原地帯。ここから10分徳和登山口方面に歩いて行くと錦晶水という水場があります。
ちょっと休んでから扇平方面に向かってどんどん登ります。
どこまでも続く新緑の森の中は本当に気持ちよくて、曇っているのにとても明るい。
葉っぱ、葉っぱ、とにかく葉っぱの連続。
何度も立ち止まっては上を見上げてそこでぼんやり。
「あぁ しあわせだなぁ…」
そんなつぶやきがポロポロこぼれます。
なんかうれしくて涙出て来る
足元が大きなガレキの転がった道は少々歩きにくいものの、葉っぱを見上げながら歩く余裕の持てる程度。
どんどん登って高度をかせいでいくとやがて草原が広がります。
扇平(1850m)
なんて爽快な気分なんだ~っ 遠くでカッコウが鳴いています。
ここからは富士山や大菩薩が見えるんですって。最高ですよここ~。
扇平にある月見岩。
開放的な草原でたっぷり休憩したかったけど、先に進みました。岩登りの連続が始まり一層険しくなっていきます。
ストックをしまってよいしょ…うんしょ…ふぅ、今日は涼しいけどさすがにこれは汗かくな~。岩を登った先で足元から冷たい風が…風穴(ふうけつ)です。
ある程度岩を乗り越えると展望の開けた場所に抜けました。
ひゃ~天気がよかったらさぞかし眺めがいいんだろうな!あちこちの山の木々が新緑に色付いてる。きれい…
直登りのはしご、そしてどんどんグレードの上がってくる岩場。
この辺はまだ足がかりもあって こなし易い方です。
問題はこの先に待っているわけで…
(後編へつづく) ←お気に召したらクリックしながら一言
「あ ぽちっとな」
天気予報は降水確率40%でほぼ曇り。普段こういう予報の日には山に行こうとしません。
だけど今日は来ました。どうしても葉っぱが見たくて…
乾徳山じゃなくてもどこでもよかったけど、この辺りの山ならよその山域より暖かいので新緑がたっぷり楽しめる気がしました。
乾徳山は予想以上にいろんな顔を持った素敵な山でした。
山頂部の岩山登り、植林の全くない落葉樹の広がる山道、お花の高原、大草原、そして大展望。
【登山口について】
一般的な徳和登山口から登るとプカプカにはちょっとハード。
ネットで調べてみると、車でさらに走れば大平高原(旧大平牧場)にも登山口があるそうなので、そこまで行ってみました。
国道140号を三富方面に走っていると『乾徳山 徳和』方面への分岐が現れますが、それを通過。左写真のように下釜口地区の看板が現れます。
走行方向から見て右手だったかな?写真は確か戻る時に撮った記憶。
『乾徳山 大平』という手書きの案内表示を目印に細い林道へ入ります。
この道は旧大平牧場に続く道ですが、奥に進んで行くにつれてそれはひど~いダートコースになります。
所々舗装しなおしてきれいになってるけど、ほとんどが古いアスファルトが落盤し、亀裂し、砕け、荒れ放題の状態なので、砂利道を上回るダートです。
車がどうにかなっちゃうんじゃないかって位バウンドしながらなんとか走り続けていくと、やがて大平高原に出ます。
旧牧場はのどかな草原風景と古い厩舎が点在する静かな場所。
ここに有料駐車場があるらしいけど、未確認で通り過ぎました。(右図のP部分)
通り過ぎた先の道路状態はこれまでを上回るひどい荒れ放題…
アスファルトのガレキがとにかくひどい。自然崩壊でここまで砕けないだろうって位ひどいぐちゃぐちゃな状態でした。
ガウン ガウン、ガタガタガタ
わたしの車は軽いし車高が低い方ではないので擦りはしなかったけど、車高が低かったり大きくて重い車はお腹を削ってしまいそうです。
←我慢して走っていたら、さっきまでがうそのようにきれいな砂利を敷き詰めた場所に突然出ました。この辺が登山口。看板が大きく立てられています。
ここだけこんなにきれいな道路なの、何でだろう?
もしかしたらさっきのひどい荒れ道も、いずれはこんな風に整備されるのかもしれないですね。
※2011年に登った方のレポを見たら「舗装された道路を旧大平牧場の有料駐車場まで走った」と書かれていました。どうやらこのレポを作った後年、整備されたようです。
登山口には看板が大きく立てられています。
ここを通過すると右手に休憩ベンチ・テーブルがあり、その向かいが4~5台駐車できそうな広い路肩になっているのでそこに車を停めました。
<←乾徳山地図の看板:クリックすると拡大>
※非公式情報ですが、この駐車スペースは地元の山菜採り用で、登山者は有料の旧大平牧場駐車場[管理者在中]を使わなければいけないそうです。
ただし、地元の人がそう言ってるという情報なので、公式には不明。
【トイレについて】
本レポ公開当初はトイレの情報を「高原ヒュッテにあり(未確認)」と記入していましたが、その後の他の方のレポートを拝見する限りでは、この避難小屋にトイレはありません。
その代わり、水場のある錦晶水付近に木造のトイレ舎があることがわかりました。「乾徳山 トイレ」で画像検索すると簡単に見つかります。2010年時点でもこのトイレが存在しているようです。ただし、利用するのにかなり勇気が入りそうです…
乾徳山コースデータ
乾徳山標高断面図
7:59 乾徳山大平高原登山口
あぁ、思った通りのまばゆい葉っぱ達
どこまでも続く葉っぱのトンネル。
秋冬・春先にはあまりいなかった野鳥がいろんな声で鳴いています。
鳥の声って不思議な波長がある…
聞いていると脳の中にアルファ波が広がっていくようです。
足元の登山道は冬の間の枯葉の下から新しい葉っぱ達が元気よく顔を出し始めています。
まだ踏み荒らされていない若い葉っぱを踏んで歩くのが実に忍びない…
最初は「ごめんね ごめんね」言いながら避けて歩いてしまいました。
でもね、最後には結局気にしないで踏みつけにしていくんですよ。
わたしは自然を破壊しながら山に登るんです。
ごめん、なんてただの偽善に過ぎない。
若葉ってほんとに淡くて、薄っぺらで、弱々しくて、
なのにすごく元気よくて。
日があたる所を求めて広がって、広がって。
そしてすごいおいしい、いい匂いのする空気を山中に広げてくれる。
時々ガスがふわぁと流れ込んで来る登山道は薄暗く、ポツポツと雨も降って来ました。
なのになんで?今日はとにかく気持ちよくてたまらない。さっきからニコニコしてます。
晴れた道じゃなくちゃいやだ、物悲しいって言ってた去年の秋を思い出します。
「あー、そうなんだね、葉っぱ達のおかげなんだ…」
パラパラと降る雨に濡れながら歩いていると、道は少し牧場の敷地の端っこに出たようで開放的な雰囲気になりました。
ここでなんとも言えない甘いような不思議な香りが漂って来て、見るとほんのりピンクや白の花をつけた木がたくさん生えています。
これは「ズミ」という花の木なんだそうです。
この辺には昔牧場の人が植えたんでしょうか、レンゲツツジもたくさん生えていました。まだ蕾ばかりで見頃はもう少し先のようです。
国師ヶ原(徳和登山口・扇平・高原ヒュッテ分岐)
国師ヶ原はかつてキャンプ指定地だったとか。昔はこの先の高原ヒュッテ(無人・避難所)が管理していたそうです。開けた平らな草原地帯。ここから10分徳和登山口方面に歩いて行くと錦晶水という水場があります。
ちょっと休んでから扇平方面に向かってどんどん登ります。
どこまでも続く新緑の森の中は本当に気持ちよくて、曇っているのにとても明るい。
葉っぱ、葉っぱ、とにかく葉っぱの連続。
何度も立ち止まっては上を見上げてそこでぼんやり。
「あぁ しあわせだなぁ…」
そんなつぶやきがポロポロこぼれます。
なんかうれしくて涙出て来る
足元が大きなガレキの転がった道は少々歩きにくいものの、葉っぱを見上げながら歩く余裕の持てる程度。
どんどん登って高度をかせいでいくとやがて草原が広がります。
扇平(1850m)
なんて爽快な気分なんだ~っ 遠くでカッコウが鳴いています。
ここからは富士山や大菩薩が見えるんですって。最高ですよここ~。
扇平にある月見岩。
開放的な草原でたっぷり休憩したかったけど、先に進みました。岩登りの連続が始まり一層険しくなっていきます。
ストックをしまってよいしょ…うんしょ…ふぅ、今日は涼しいけどさすがにこれは汗かくな~。岩を登った先で足元から冷たい風が…風穴(ふうけつ)です。
ある程度岩を乗り越えると展望の開けた場所に抜けました。
ひゃ~天気がよかったらさぞかし眺めがいいんだろうな!あちこちの山の木々が新緑に色付いてる。きれい…
直登りのはしご、そしてどんどんグレードの上がってくる岩場。
この辺はまだ足がかりもあって こなし易い方です。
問題はこの先に待っているわけで…
(後編へつづく) ←お気に召したらクリックしながら一言
「あ ぽちっとな」
緑もお花も そして景色最高!
たくさん元気をもらったんじゃないですかぁ?
岩場すごいなぁ チャレンジしてみたい~
続きも楽しみです!
例の鎖場はこのアングルから見るのは初めてですが、やっぱり断崖絶壁ムードですねえ^^;
これさえなければ乾徳山も登りたいんですけどね。
私の場合は思い入れと言うか、「山頂=景色を楽しむ」なので、
天候不順の場合は観光モードですね。やる気なし(笑)
乾徳山、新緑きれいですね!
山頂前の鎖場・・・腕の力だけで登るしかないんですよね
むつかしそうですね、でも秋乾徳山に向けて、
ダンベルやってますよ
#山頂の思い入れ・・・うまくまとまりませんので、そのうちに。
#私の「愛鷹山レポ」にプカプカさん「乾徳山」レポをリンクさせていただきました。
事後報告になって、申し訳ありません。
そういう時間が持てるって幸せですよね。
数多くの葉っぱ達に出迎えられて最高でしたね!
パンダの落下絵文字がかわいいです。
山頂が空いててうらやましいな~。
プカプカさんは山頂の看板裏みました?
山頂に対する思い入れ
特に考えたことはなかったケド、登る時はいつも
弱虫な自分に負けない!って気持ちで歩いてます。
って、山頂関係ないですね・・・。
一度岩場をチャレンジしてみたいです。
山頂に対する思い入れですか?
BEERが最高に美味しいです(笑)
(って思い入れじゃない)
私にとっては途中の休憩は抜いてもいいから
できる限りノンビリしたい場所ですねー。
展望のない山頂のときは
ちょっとガッカリします。
この山の登山道はいろんな雰囲気を次々楽しめて面白かったですよ~。
もーっと晴れてたらもーっと良かったんだろうなって思います。また歩いてみたい山になりました。
mimiさんも是非この岩場に挑戦してください!
きっと登りきっちゃうんだろうなぁー
この爽やかさがこのコースの面白いポイントになってますよね。
ここの岩場もいい感じの絶壁でしたよ~
でも「これさえなければ」なんて?
ここを登らなければ山頂に行けないわけじゃないんですよ!
私も迂回路をサクっと数分登って山頂に行きましたから。他にもいくつか鎖を使わないと登れない岩場はあったけど、私に登れた位なのでたいしたことはないと思います。
山頂=景色を楽しむ は同感ですね~だから雨の日とかすんごい暗雲の日は登りたくないですよねっ
あの山頂直下の鎖場は、股関節が柔軟で足掛け場所を捉えることさえできれば、腕力はあとちょっと付け加えるだけで登れそうでした。少し登れば後は足がかりも簡単に見つけられるそうです。
私は足が短い上に股関節が固いので、最初でダメでした…
ダンベルやってるなんて、ぽてとさんも本気ですね!
私なんて迂回路がなければここに登りに来なかったですよ~
リンクつけてくださったんですか!ありがとうございます
いいんですよ報告なんてっ
毎日の生活の中にもたくさんの癒しを用意しながら生きたいっす。
山頂が空いてるのは平日登山の特徴ですね~
コースも常に一人で歩けるし。誰かが一緒になった時はわざと遅れて随分離れてから歩いたりします。
看板?見てない~。なんかあるんですか?
山頂への思い入れ。弱虫な自分に負けない!って思いながら頂を目指すってことですよね。目標を目指すってこと。シュークリームさんの山登りにも人生が反映されてるのかな~
ビールを飲むことですか?(笑)
でもそれも立派な思い入れですよね。
苦労して上り詰めた先で大好きなものを!ってことだし。
途中の休憩を抜いてもいいから…って全く同感。私もいつも写真を撮る以外ろくに休憩せず山頂まで行ってしまうなぁ
山頂は展望命ですよね。展望がないってわかってる山には行く気にならなかったり…