彼女は「原告47番」と呼ばれた。薬害C型肝炎大阪訴訟で、滋賀県内で唯一の原告だった女性(50)である。出産時に投与された止血剤で感染し、06年8月に訴訟に参加。今年3月末に他の原告37人とともに国と和解した。病気への偏見などから、全国で770人を超える原告の大半が、この女性のように、氏名を公表せず匿名で訴訟に加わっており、その背後には、さらに多くの無名の患者がいる。私はこの女性への取材を通じ、 . . . 本文を読む
「75歳以上の切り離し」との厳しい世論を追い風に、野党4党が国会に提出した後期高齢者医療制度廃止法案は3日、参院厚生労働委員会で実質審議入りした。新制度を廃止し、当面は旧老人保健制度へ戻すことを訴える野党に対し、与党は「無責任」と反論し、同日に正式合意した負担軽減策で乗り切る方針だ。しかし与野党ともに、国民が求める安定した医療制度の将来像を描けていないのが現実だ。【吉田啓志】
◇どう変 . . . 本文を読む
◇医療38%、福祉25%、教育21%
◇人件費削減83%賛成
◇府民厳しい視線、議論に影響も
大阪府の橋下徹知事が発表した財政再建案について毎日新聞が6、7両日に実施した世論調査によると、府民が歳出削減の影響を最も心配しているのは「医療、福祉、教育」の順に多く、この3分野だけで84%を占めた。いずれも生活に密接に結びつく分野で、橋下知事は「障害者施策、警察力、切迫した命に関する施 . . . 本文を読む
東京・秋葉原の通り魔事件で、容疑者の男は、事件を起こすまでの経緯を携帯電話サイトの掲示板に克明に記していた。過去にも犯行を予告する殺人事件はあったが、実況中継のように事件に至る経緯をつづるのは異例だ。アクセス方法さえ知っていれば、誰でも見ることができる手段を使って凶行に及んだ意図は。未然に防ぐことはできなかったのか。【清水健二、河嶋浩司、工藤哲、奥山智己】
◇一方通行、危うく--サイ . . . 本文を読む