
F log
噴進式誘導弾よりも、砲と名のつくものが好きだ。
そのプラットフォームは装甲車輌だったり艦艇だったり、時には航空機だったりするが、
基本的に固定砲がほとんどの航空機に対して、装甲車輌(主に戦車だ)と艦艇は、
砲に俯仰角をつけることができる。
自分でも妙なこだわりだと思うのだが、砲の保持位置は 水平以下 であって欲しいのだ。
具体的にいうと、ロシアのMBTによく見られるこのような写真はダメ・・・ということである。

いかにも勇ましい写真だが・・・ 見ていると気恥ずかしくなるのだ。
英国のMBT、日本の 90 式にも仰角は浅いが同様の傾向が見て取れる。
米、独、仏、の各国は比較的水平位置が多い。
砲力を主兵装とする重巡以上の戦闘艦についてもそうだ。
これは米国の戦艦の主砲に仰角がかけられている写真をよく見る。
対装甲を目的とする砲は仰角をかけるのは戦闘時だけ。通常は水平に保持して欲しいのだ。
激烈な建艦競争の最中、たまたま一時的に世界最大の戦艦だったに過ぎない旧日本海軍の
大和、武蔵が苦手なのは、二番砲塔の砲身が船体軸線上で水平指向できないからというのも
理由のひとつだ。
もっとも全体のフォルム、コンセプトすべてダメなのだけれど。
(でも超甲巡は大好き。ひねくれ者だね)
さて砲身の水平位置保持だが、それ以上に好きなのが 俯角 である。
要するに水平以下にだらりと垂れ下がった砲身だ。
イメージされるのはいわゆるノックアウトパンツァー、撃破されて戦闘能力を無くした戦車であろう。
欧州戦線の記録などでは、長砲身の75mm砲を下に向けて停止したパンターなどがよく見られる。
そうではなくて、現役の戦車で主砲に俯角をつけている車輌ということで思い出すのは
トップ写真の IDF メルカバ(Mk.2C)である。
現役の MBT でいちばん好きなのはメルカバなのだ。
メルカバ(Merkava)とはヘブライ語で、古代の騎馬戦車チャリオットのことをいう。
メルカバの画像を検索すると、不思議と砲に俯角をとっている写真が多い。

Mk.2A
どなたかその理由をご存知だろうか?

Mk.3
メルカバの砲身が俯角をとっている理由は不明(トラベリングロックでもなさそう)だが、
世界でいちばん俯角の似合う戦車だろう。次点は陸自の 74 式では

メルカバが好きといっても型式による。
好きなのは Mk.1 、Mk.2 まで。ギリギリ Mk.3 かな。
最新バージョンの Mk.4 ではまたまた大嫌いに。


だって、カネゴン に似ているんだもの(爆)
冗談はともかくメルカバの元々のコンセプトは、砲塔前面投影面積の縮小だったはず。
その目的に特化したクサビ型の砲塔はえらく斬新でカッコ良く見えたものだ。

Mk.1
Mk.1 もしくは 2 に稜線に潜まれ、俯角をかけた砲身だけ出されたらほとんど分からない。
全周、上部からの攻撃に対する防御というのは理解できるし、そもそも FCS から装甲、
パワープラント、脚回りまで、段違いで Mk.4 は高性能だと思う。
しかし、いかんせんカッコ悪い。
だいたい 120mm 滑腔砲 よりも 105mm ライフル砲 の方が好きなのである。
(もっと好きなのは120mm ライフル砲)
トップ写真の Mk.2C は、Mk.4 のような傘型の増加装甲をまとっている。
Mk.4 とは違ってクサビ型砲塔の残滓が見て取れまだ好ましいのだが、それよりこの車輌、
とてもいい色をしていると思わないだろうか。
現用車輌を作ることはまだないだろうが、こんな色味を再現してみたいなぁ。

たまたまウチにあったマイクロアーマーの Mk.3 をマクロで。

こんなにちっちゃくても良く出来ている。
暴走した挙句、結論もなく支離滅裂のまま終わった 不覚な つぶやきであった。 お粗末

やっぱり~!!(笑)
タミヤの本体の何倍にもなりそうですね
でもMk.2Cがあったら・・・ 嗚呼危険過ぎます。
とりあえず着いたらご連絡しますね
もとより対空砲としての想定がないとすれば、
俯角気味の方が対応しやすい、のでは?
中近東では、敵は、
砂漠から這い出てくるイメージのほうが強いですし。
にしても、Mk4は存知ませんでした。
滅多に使わない言葉ですが、不細工です。
Mk3だって、グロ系異星人みたいだし。(笑)
なにせ、メルカバは初代の鋭い砲塔が、
あまりに鮮烈でしたから。
Mk.4 ・・・・・ダメダメでしょ? 形状的に。
まるでモデルチェンジの度にカッコ悪くなるスバル・フォレスターの様・・・
あ、もっと劇的に改悪でしたね。
Mk.3 がグロ系異星人とは絶妙なる表現
360度どこからRPGが飛んでくるか分からないご時世。
全周防御はやむを得ないとは思いますが、やはり初期の砲塔はカッコ良かったです。
Mk.5 はどうなっちゃうんだか恐ろしいですね。
俯角で即応説、ありがとうございます。
確かに砲身が上がっているより、視界もよさそうですし、
砂漠といえば砲口が下向きなら、いくらか砂塵の進入を防げるのかもしれませんね。
ヴェアマハトのパンツァーエース、オットー・カリウスが著書で、意に反してヤークト・ティーガーに載せられたとき、移動走行中はトラベリングロックで砲身を固定しないとすぐにギアが磨耗して照準の精度が低下する・・みたいなことを言ってました。
もしかしたら俯仰角のギアをフリーにしてあるのでしょうか?
誰か教えて、エロい・・・もとい、エラい人!!