経済なんでも研究会

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この夏 電気料金は最高値へ (上)

2024-05-16 07:53:07 | エネルギー
◇ 太陽光発電は余って困っているのに = 気象庁の予測によると「ことしの夏は猛暑になりそう」だという。そして気温の上昇とともに、電気料金もどんどん上がりそうだ。たとえば標準家庭について6月請求分をみると、東京電力は8538円で5月より401円高くなる。大手10社がすべて値上げし、いちばん高いのは北海道電力の9114円。いちばん安いのは九州電力の7101円ということになる。

国際的なエネルギー価格の高騰に、円安による輸入価格の上昇が加わった。これが電力料金を押し上げている基本的な原因。それに6月からは、政府が補助金を停止する。これで各社が一斉に値上げすることになった。北海道・東北・東京の料金が高く、関西・九州の料金が比較的安いのは、主として原発が稼働しているかどうかの差。

政府は物価の高騰を緩和するため、23年1月から電気と都市ガス会社に補助金を支給、料金の上昇を抑えてきた。しかし、この補助金は24年5月には半減、6月からは停止することを決めている。だから7月請求分はもっと値上がりし、おそらく過去最高の水準に達するとみられている。この停止によって、標準世帯の電気代は年間1万7696円増加するという試算もある。猛暑でクーラーの使用が増えれば、家計の痛手はもっと大きくなるかもしれない。

ところが一方で太陽光発電が普及した結果、その電力が余り始めた。このため電力市場では太陽光による電力の価格が低落、1キロワット時=1円以下の取り引きさえ現われているという。太陽光発電が昼間に集中するとか、送電線が足りないとかの問題はあるにしても、どこかおかしい。政府がきちんとしたエネルギー計画を持たないから、こんな矛盾が生まれる。これも岸田内閣の‟失政”である。

                         (続きは明日)

        ≪15日の日経平均 = 上げ +29.67円≫

        ≪16日の日経平均は? 予想 = 上げ≫

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