◇ NY市場の夢は膨らむばかり = 物価はこのまま落ち着いて行く。来年には2%程度の上昇率になる見通し。だからFRBは今週の利上げを最後として、9月は金利を据え置く。その結果、景気は下降するが、その程度はきわめて軽い。景気後退にはならないだろう。--これがニューヨーク市場で広まった「軟着陸」説である。ダウ平均株価を大幅に押し上げた最大の原動力となった。
最近のニューヨーク市場には、もっと極端な楽観説が出現した。物価は間もなく沈静化し、FRBは早めに金融政策を緩和へと転換する。このため景気はほとんど下降しない。つまり「軟着陸」説では飛行機のタイヤが滑走路に触れるが、「無着陸」説ではタイヤが地面に触れることなく再上昇するというシナリオだ。この超楽観説を受けて、株価はさらに上昇した。
たしかにアメリカのインフレは、順調に終息しつつある。6月の消費者物価は前年比3.0%の上昇。2年3か月ぶりに4%を下回った。小売り売上高は1.5%の増加だったが、物価上昇分を差し引いた実質値では減少している。また6月の平均時給は前年比4.4%の増加で、前月と変わらなかった。中古住宅の価格も、5か月連続で下落している。
こうした状況のもとで、FRBはきょうとあす金融政策決定会合を開く。そこでは0.25%の利上げを決めると思われるが、パウエル議長が「9月以降は利上げしない」と示唆する公算はきわめて小さい。相変わらず「経済データしだい」と、はぐらかすのではないか。むしろ「無着陸」説まで飛び出した市場の超楽観派にお灸を据えるため、「9月にも利上げはありうる」と言う可能性がある。そのとき市場の「軟着陸」「無着陸」派は、どんな反応を示すのだろうか。
≪24日の日経平均 = 上げ +396.69円≫
≪25日の日経平均は? 予想 = 上げ≫
最近のニューヨーク市場には、もっと極端な楽観説が出現した。物価は間もなく沈静化し、FRBは早めに金融政策を緩和へと転換する。このため景気はほとんど下降しない。つまり「軟着陸」説では飛行機のタイヤが滑走路に触れるが、「無着陸」説ではタイヤが地面に触れることなく再上昇するというシナリオだ。この超楽観説を受けて、株価はさらに上昇した。
たしかにアメリカのインフレは、順調に終息しつつある。6月の消費者物価は前年比3.0%の上昇。2年3か月ぶりに4%を下回った。小売り売上高は1.5%の増加だったが、物価上昇分を差し引いた実質値では減少している。また6月の平均時給は前年比4.4%の増加で、前月と変わらなかった。中古住宅の価格も、5か月連続で下落している。
こうした状況のもとで、FRBはきょうとあす金融政策決定会合を開く。そこでは0.25%の利上げを決めると思われるが、パウエル議長が「9月以降は利上げしない」と示唆する公算はきわめて小さい。相変わらず「経済データしだい」と、はぐらかすのではないか。むしろ「無着陸」説まで飛び出した市場の超楽観派にお灸を据えるため、「9月にも利上げはありうる」と言う可能性がある。そのとき市場の「軟着陸」「無着陸」派は、どんな反応を示すのだろうか。
≪24日の日経平均 = 上げ +396.69円≫
≪25日の日経平均は? 予想 = 上げ≫
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