経済なんでも研究会

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景気後退は まだ序の口 ; 1-3月期GDP

2020-05-21 08:01:45 | 景気
◇ 4-6月期は未曽有の大不況に = 内閣府は18日、ことし1-3月期のGDP速報値を発表した。それによると、年率換算した実質成長率はマイナス3.4%だった。前期に続いてのマイナス成長で、欧米流に言えば「景気後退入りが確認」されたことになる。ただマイナスの幅は、消費増税の影響をフルに受けた前期のマイナス7.3%よりは小さかった。

GDPを構成する主要項目をみると、いずれも年率換算で個人消費はマイナス2.8%、企業の設備投資はマイナス2.1%、住宅投資はマイナス16.9%。輸出はマイナス21.8%と、大きく減少した。1-3月の段階では、コロナ対策としての外出自粛や店舗の休業要請などは行われていない。ただ中国では都市封鎖も実施されたから、輸出が激減した。

安倍首相が最初に緊急事態宣言を発令したのは、4月7日だった。人々が外出を自粛し、多くの工場や店舗が休業した。このため消費や生産が急減、経済活動は一気に縮小している。またアメリカをはじめ世界各国がコロナ規制に乗り出したため、日本の輸出環境はいっそう悪化した。こうして4-6月期は、歴史的な景気後退期に入っている。

民間調査機関の予測を平均してみると、4-6月期の実質成長率は年率マイナス21%になるという。単純に計算すると、100兆円以上の価値が失われることになる。もっとも、これは年率計算。しかし4-6月期だけでも、25兆円以上の富が消失してしまう。その後7-9月期には回復に向かうと予想されているが、V字回復は望めないというのが専門家の一致した見方だ。平時への道のりは遠い。

       ≪20日の日経平均 = 上げ +161.70円≫

       ≪21日の日経平均は? 予想 = 上げ≫

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