◇ 本音の出し合いはむしろ進化 = イタリアのシチリア島で開いたG7(先進7か国)首脳会議が27日、共同宣言を採択して閉幕した。共同宣言の骨子は①テロ防止で結束②北朝鮮を最優先事項と位置づけ③自由貿易の重要性を認識、保護主義と闘う④温暖化防止に関するパリ協定については、アメリカの見直し作業を理解する--など。テロ対策や北朝鮮問題では一致したが、貿易や温暖化防止では不協和音が発生した。
というのも、貿易問題ではトランプ米大統領が各国に対して「アメリカ並みの関税引き下げ」を強く要求。またパリ協定についても態度を留保したためである。にもかかわらず共同宣言で「保護主義と闘う」と明記されたのは、各国首脳がアメリカの主張を互恵主義と拡大解釈したためだろう。苦しい妥協の産物だったことは否定できない。
このため日本の新聞各紙は「薄氷を踏む合意」とか「玉虫色の決着」とか書いて、G7の影響力が低下したと解説している。そもそもG7は、1973年の石油ショック対策で協力するために作られた組織。それから44年もたって色あせてきた感じは免れない。しだいに慣れが生じ、事務方が事前の折衝で合意できる問題だけを議題に載せる傾向が強まっていた。
それがトランプ大統領の登場で一変した。トランプ流の本音が、会議を掻き乱したわけである。だが本来、G7は先進国の首脳や財務相が本音をぶつけ合う場のはず。それによって、各国首脳がそれぞれの考え方を理解することに最大の意義がある。こういう見方からすれば、今回のG7会議の“亀裂”はむしろ歓迎すべきことだと思う。
≪29日の日経平均 = 下げ -4.27円≫
≪30日の日経平均は? 予想 = 上げ≫
というのも、貿易問題ではトランプ米大統領が各国に対して「アメリカ並みの関税引き下げ」を強く要求。またパリ協定についても態度を留保したためである。にもかかわらず共同宣言で「保護主義と闘う」と明記されたのは、各国首脳がアメリカの主張を互恵主義と拡大解釈したためだろう。苦しい妥協の産物だったことは否定できない。
このため日本の新聞各紙は「薄氷を踏む合意」とか「玉虫色の決着」とか書いて、G7の影響力が低下したと解説している。そもそもG7は、1973年の石油ショック対策で協力するために作られた組織。それから44年もたって色あせてきた感じは免れない。しだいに慣れが生じ、事務方が事前の折衝で合意できる問題だけを議題に載せる傾向が強まっていた。
それがトランプ大統領の登場で一変した。トランプ流の本音が、会議を掻き乱したわけである。だが本来、G7は先進国の首脳や財務相が本音をぶつけ合う場のはず。それによって、各国首脳がそれぞれの考え方を理解することに最大の意義がある。こういう見方からすれば、今回のG7会議の“亀裂”はむしろ歓迎すべきことだと思う。
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