経済なんでも研究会

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消費税を一時ゼロに : 景気対策 (上)

2020-03-18 07:41:01 | 景気
◇ 経済損失もパンデミックに = 新型コロナ肺炎のウイルスはヨーロッパで増殖、WHO(世界保健機関)はついにパンデミック(世界的な大流行)を宣言した。同時に経済の下降・縮小も全世界に広がっており、その損失もパンデミックの様相を呈している。各国の政府・中央銀行はとりあえず応急対策を打ち出し、さらに抜本的な景気対策の内容を検討中。だが景気の落ち込み方が激しいだけに、よほどの対策を実行しなければ経済を回復軌道に乗せることは難しそうだ。

旅行制限や大規模イベントの中止などによって、関連業種の売り上げが落ち込んでいる。また小中高校の閉鎖で給食業者が営業停止に追い込まれたり、パートに出られなくなった保護者も少なくない。こうした人たちの資金繰りや所得を補償するため、政府は1兆6000億円の財政支出を決定。日銀は市中銀行に対する短期融資を拡大した。だが、これらはあくまでも対症療法であって、景気対策ではない。

コロナ肺炎がまだ問題化していなかった昨年10-12月期、GDP成長率はマイナス7.1%まで落ち込んでいる。そこへ新型ウイルスが飛び出したのだから、20年あるいは20年度の景気が相当に悪くなることは必然だろう。したがって、その景気を回復させるために必要な政策費が、巨額にのぼることは避けられない。

この点について、安倍首相は14日夜の記者会見で「機動的に必要かつ十分な経済財政政策を間髪入れずに講じる」と述べた。大変に結構である。だが問題は、財政支出の規模とその方法、そして財源をどうするかに絞られる。また、いつ実施するかも重要な問題だろう。こうした点を考慮すると、消費税の大減税が最も効果的であることが浮かび上がってくる。

                             (続きは明日)

       ≪17日の日経平均 = 上げ +9.49円≫

       ≪18日の日経平均は? = 上げ≫


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