経済なんでも研究会

激動する経済を斬新な視点で斬るブログ。学生さんの就職準備に最適、若手の営業マンが読めば、周囲の人と差が付きます。

“選挙”を最優先した 岸田新首相

2021-10-05 06:39:12 | 政治
◇ 有権者は経済対策の中身を知りたい = 岸田新内閣は4日夜、誕生した。とたんに14日に解散、31日に総選挙のスケジュールを決めている。緊急事態宣言の解除で新型コロナの感染者が増え始めないうちに、選挙をやった方が有利という判断だという。しかし、こんな日程だと新内閣の政策について、国民は多くを知ることが出来ないのではないか。選挙で勝ちたいという意欲も判らないではないが、ちょっと残念だ。

有権者は特に経済対策の詳細を知りたい。岸田首相は「数十兆円の対策を講じる」と公約しているが、その内容には触れていない。新資本主義という触れ込みで「分配面を重視する」と語っているが、その具体策も明らかではない。連立を組む公明党の幹部からは「一律10万円の支給」案が出ているが、前回はほとんど消費に回らず失敗だった。だから数十兆円の中身が判らないと心配になってくる。

ひとくちに経済対策と言っても、その目的はいろいろある。たとえば大きく分けてみると、①コロナ対策=医療の充実や規制によって被った被害の補償②当面の対策=たとえば防災、脱炭素や少子化への対応③将来の成長戦略=たとえば蓄電池や半導体の技術開発--といったぐあい。

もちろん財源には限りがあるから、すべてを網羅するわけにはいかない。そこで新内閣がどの点を重視するのか。それによって、アベノミックスとの差異も判明する。有権者はこうした情報を頭に入れたうえで、一票を投じることが理想だろう。今回は選挙で勝つことを最優先にした結果、その点が疎かになった。自民・公明党はそのことを自覚し、選挙戦を通じて出来る限りの情報を有権者に流してほしい。

        ≪4日の日経平均 = 下げ -326.18円≫

        ≪5日の日経平均は? 予想 = 下げ≫
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