経済なんでも研究会

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急速に戻ってきた 外国人観光客

2023-04-22 08:30:34 | 外国人
◇ ‟おもてなし”の質を維持できるか = 観光局は19日、3月の訪日外国人客数を発表した。それによると推計値は181万7500人で、コロナ前19年3月の65.8%にまで回復した。コロナ禍で21年には24万人に落ち込んだが、各種の規制解除で予想以上に回復は早い。デパートなどでも、免税売り上げが急速に増加。JTBでは、ことし通年の訪日客数は2110万人に達すると予測している。

3月の訪日客数を国別にみると、トップは韓国で46万6800人。19年3月の79.7%まで回復した。続いて台湾、アメリカの順。中国は規制が残った影響で7万5700人、コロナ前の11.0%にしか戻していない。一方、アメリカ・シンガポール・ベトナム・オーストラリアからの客数は、すでに19年3月の実績を上回った。

観光庁は19日、ことし1-3月に来日した外国人客の1人当たり支出額を発表した。それによると、旅行中の消費支出額は18万5616円でコロナ前に比べて28.3%増加している。政府はこの支出額を24年度に20万円にする目標を打ち出しており、その目標にぐっと近づいた。ただし1-3月の増加には、物価高と円安の影響が大きく作用している。こうした一種のバブルで目標が達成されても、あまり意味はない。

最大の問題は、観光客を迎える側の人手不足。各種の調査によると、飲食・宿泊サービス業界では8割以上の企業が人手不足に陥っている。観光客が増えるのは喜ばしいが「日本の‟おもてなし”は質が落ちた」と言われたら大変。ベトナム人のツアー客が日本料理屋に入ったら、応対したのはベトナム人のアルバイトだったなどというのは、笑い飛ばせる話ではないだろう。

        ≪21日の日経平均 = 下げ -93.20円≫

        【今週の日経平均予想 = 2勝3敗】      


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