経済なんでも研究会

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訪日客は戻らない : 規制緩和でも

2021-10-29 07:28:36 | 外国人
◇ ことしの損失額は20兆円にも = コロナの感染力が急激に衰え、緊急事態宣言などの行動規制がすべて解除された。このため飲食店や商業施設への来客も、確実に増えている。しかし、ひところはインバウンドともてはやされた外国人観光客が戻って来る気配は全くない。ことしの訪日客数は30万人程度、コロナ前19年の1%にとどまるものとみられている。

コロナ前19年の外国人観光客数は3180万人。それがコロナの影響で、20年は410万人に減少した。さらに21年は1-9月間で、19万0900人にまで落ちている。観光目的での来日は原則的に禁止、ビジネス目的の訪日も接種証明があっても10日以上の待機を求められるなど、厳しく制限されているためだ。この結果、ことしの経済的損失は20兆円にものぼると推計されている。

海外ではワクチン接種の証明を条件に、観光目的の入国を認め始めた国も多い。だが日本政府はコロナの再拡大を警戒して、規制を緩和しようとはしない。観光業界は総選挙を前に「新たな観光戦略の策定と入国規制の緩和」を各政党に働きかけたが、大きな争点にはならなかった。

たしかに外国人観光客が、コロナ第6波の引き金になっては大変だ。しかし注意深く緩和の方向へ動き出すことも、そろそろ必要だろう。ワクチン証明や入国時の検査はもちろん必要だが、待機をしてまで観光する人はいない。あとはGPSで行動を把握するとか、入国する人数を制限するとか、専門家が集まって議論したらどうだろう。

       ≪28日の日経平均 = 下げ -278.15円≫

       ≪29日の日経平均は? 予想 = 上げ≫


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