経済なんでも研究会

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コロナが蝕む 消費支出

2020-09-09 07:06:10 | 景気
◇ 将来不安も増大している = 総務省は8日、7月の家計調査を発表した。それによると、2人以上世帯の消費支出は26万6897円で前年比7.6%の減少だった。コロナの第1波に襲われた3月は6.0%減、4月は11.1%減、5月は16.2%減。そのあと緊急事態宣言の解除もあって6月は1.2%減まで改善したが、7月は再び減少幅が拡大してしまった。これは夏休みなどの影響で、コロナの第2波が襲来したためだと思われる。

項目別にみると、教養娯楽が21.0%減、被服・履物が20.2%減。次いで交通通信が19.6%減となっている。そんななかで家具・家事用品は16.6%も増加した。品目別では、パック旅行が89.1%、航空運賃が86.9%、映画・演劇など入場料が85.2%と、大きく減った。また飲酒代は54.0%、外食代は26.7%減少した。洋服や靴の購入が減ったのは、在宅勤務が増えたせいか?

コロナの感染者数をグラフにしてみると、3-5月に一つの山を描いている。そして6月は一息ついたが、7-8月には二つ目の山。家計調査からみる限り、消費支出はこの山の逆数となっているようだ。したがって今後もコロナ感染者が増えれば消費支出が減り、感染者が減れば支出が回復することになるだろう。ただ支出項目の増減が今後どう変化して行くのか、見当はつけにくい。

消費者の行動は、当面する外出自粛や店舗の営業規制などによって、大きく左右される。だが消費支出の動向をよくみると、その根底には強い節約意識も流れているようだ。コロナ世界を生き抜くためには、もっと貯蓄をしておく方が安心だ。そんな将来に対する不安の増大が、消費支出をよりいっそう抑え込んでいるように思われる。

       ≪8日の日経平均 = 上げ +184.18円≫

       ≪9日の日経平均は? 予想 = 下げ≫


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