◇ 海外の状況に左右される = 政府が昨年暮れに策定した17年度の経済見通しによると、実質GDP成長率は1.5%で16年度の見込み1.3%をやや上回っている。また名目成長率は2.5%で、こちらは16年度の見込み1.5%より1ポイントの拡大となっている。一方、民間エコノミスト40人の平均予測値は実質成長率が1.1%、名目成長率が1.4%だった。政府の方が民間より強気な予想ということになる。
政府見通しの内訳をみると、個人消費は16年度の0.7%増が0.8%増へやや改善。設備投資は2.1%増から3.4%増に、輸出は0.8%増が3.2%増に改善する。政府も消費の拡大による景気の押し上げは、難しいとみているようだ。その代りに輸出と設備投資に期待を寄せているわけだが、これらは海外諸国の経済状況と円相場の動向に左右される。
また政府は、消費者物価の上昇率を1.1%と予想している。もし実際に物価が上昇すれば9年ぶりのこととなり、景況感もよくなるだろう。だが、この予想はちょっとマユつば。物価上昇を見込まないと、名目成長率は上がらない。すると税収が増加しない。このため17年度予算を組めるように、物価の上昇を見込んだ感じが強い。
要するに17年度の景気は、海外要因によって決まりそうだ。このうち海外諸国の経済情勢は、アメリカをはじめ中国や新興国なども改善に向かっている。しかし肝心の円相場については、トランプ新政権の出方しだいで全く予測できない。円相場が上昇し輸出が伸び悩めば、企業の設備投資も慎重になるだろう。トランプ政権の政策が明らかになるまでは、ことしの景気予測はできないというのが現実である。
≪4日の日経平均 = 上げ +479.79円≫
≪5日の日経平均は? 予想 = 下げ≫
政府見通しの内訳をみると、個人消費は16年度の0.7%増が0.8%増へやや改善。設備投資は2.1%増から3.4%増に、輸出は0.8%増が3.2%増に改善する。政府も消費の拡大による景気の押し上げは、難しいとみているようだ。その代りに輸出と設備投資に期待を寄せているわけだが、これらは海外諸国の経済状況と円相場の動向に左右される。
また政府は、消費者物価の上昇率を1.1%と予想している。もし実際に物価が上昇すれば9年ぶりのこととなり、景況感もよくなるだろう。だが、この予想はちょっとマユつば。物価上昇を見込まないと、名目成長率は上がらない。すると税収が増加しない。このため17年度予算を組めるように、物価の上昇を見込んだ感じが強い。
要するに17年度の景気は、海外要因によって決まりそうだ。このうち海外諸国の経済情勢は、アメリカをはじめ中国や新興国なども改善に向かっている。しかし肝心の円相場については、トランプ新政権の出方しだいで全く予測できない。円相場が上昇し輸出が伸び悩めば、企業の設備投資も慎重になるだろう。トランプ政権の政策が明らかになるまでは、ことしの景気予測はできないというのが現実である。
≪4日の日経平均 = 上げ +479.79円≫
≪5日の日経平均は? 予想 = 下げ≫