ぽんしゅう座

優柔不断が理想の無主義主義。遊び相手は映画だけ

■ 秋のマラソン (1979)

2020年03月29日 | ■銀幕酔談・感想篇「今宵もほろ酔い」
この男、仕事や時間といった社会規範(世間体)には律儀だが、人の心に対する自己倫理(エゴ)の処理は恐ろしくルーズなのだ。貪欲と狡猾が同居する悪人ならただの嫌われ者なのだが、このルーズさが曲者で、女の惚れた欲目には「私が入り込む隙」に見えたりするのだろう。

確かにこんな変なモテ方をする奴は世間に結構いて、一方的に責め立てられて一見可哀そうに見えたりするのだが、本人はぜんぜん“疲れて”いなかったりするから、ちょっと癪にさわる。

(3月25日/シネマヴェーラ渋谷)

★★★

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