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ぽんぽこタヌキの独り言 Solilokui dari Rakun Pompoko

日本を見て、アジアを見て、世界を見て、徒然なるままに書き記す、取るに足らない心の呟き

「バンダナ」と「ミサンガ」

2011年09月11日 16時12分45秒 | Weblog
前々稿において、ファッション・アイテムとしての「カチューシャ」について取り上げたので、ここでは「バンダナ」と「ミサンガ」を取り上げてみたい。「バンダナ」といえば、もうふた昔前くらいになるのかな。ニューミュージックという新しい音楽ジャンルが登場した頃、世良正則が頭にバンダナを巻いて、ボーカルで熱唱していた記憶がよみがえる。この「バンダナ」=‘Bandanna'というものは、絞り染めや更紗模様で染めた木綿の「カーチフ」=‘Kerchief'(頭を覆う生保系の布)であり、これはヒンドゥー語で「絞り染め」を意味する「バンドゥヌ」=‘Bandhnu’が語源である。形状でいうと、日本では「ハンカチ」=‘Hand Kerchief'と同じでるが、用途が異なるため区別されている。アメリカの肉体労働者は首に巻いたり、手や汗をぬぐうという用途に用いられたりする。因みに、「バンダナ」の基本形は約50cm四方の正方形で、日本の「ハンカチ」に比べると、一回り大きめである。より大きめのもの、長方形のものもあり、予め頭の形に合わせて縫いあげられた「バンダナ・キャップ」=‘Bandanna Cap'というものも存在するようである。一方、「ミサンガ」=‘Miçanga’=‘Missanga'は手芸の組紐の一種で、刺しゅう糸を何本も合わせて編んで模様をつけたものである。別名「プロミス・リング」=‘Promise Ring'とも呼ばれている。手首や足首に巻いて、紐が自然に切れたら願い事がかなうという縁起担ぎもあるようである。日本では、ブラジル出身のサッカー選手などが手首に巻きつける「リスト・バンド」=‘Wrist Band'として認識されており、足に巻いている人は見かけないような気がする。この「ミサンガ」=‘Miçanga’=‘Missanga'という言葉はポルトガル語であり、語義としては「ビーズ・チェーン」=‘Beads Chain'である。これもやはりサッカー選手の装着を見て、日本に入ってきたものであるから、スポーツの国際化を通じての伝播だと言えるだろう。しかしながら、実はブラジルでは「ミサンガ」とは呼ばれていない。ブラジルではボンフィン(BomFim)教会の周辺で販売されているリボン=‘Fita'ということで「ボンフィン・フィタ」=‘BomFim Fita'と呼ばれているようである。というわけで、この2つの言葉については、「バンダナ」は国際語と言えるように思うが、「ミサンガ」は国際語になりきっていないと言えるのではないだろうか。会話や翻訳、通訳の際には要注意の言葉に分類されるわけである。

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