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足繁く通う演奏会の感想等でクラシック音楽を追求/面白すぎる台湾/イタリアやドイツの旅日記/「ドイツ留学相談室」併設

ヤマハ音楽教室東長崎センター発表会 at 自由学園明日館講堂

2014年06月15日 | pocknと音楽を語ろう!


2014年6月14日(土)

1年半おきのペースで行われるヤマハの発表会に、中学になってもとりあえずピアノを続けている息子も参加した。相変わらずクラシックにはあまり興味を示さない息子が選んだソロは、ジャズのスタンダードナンバー「テイクファイブ」。連弾では、小1になったソースケ君と「ドラえもんのうた」をやり、僕もまた息子とのデュオで親子出演させていただいた。前回「ミャオウ」をやった同じフォーレの組曲「ドリー」から、終曲の「スペインの踊り」。

「テイクファイブ」はジャズなのでアドリブができればカッコいいのだが、実際はアドリブ風の譜面の通りにさらうしかない。見れる日は僕も息子の練習に付き合った。様々に表情を変える曲想をセンスよく演奏するのは難しそう。息子はだんだん調子が出てくると譜面をよく見ずに楽譜とは違う音を弾いてしまう。普段は「ちゃんと楽譜を見ろ」と直すのだが、ジャズだからあまりうるさく言わなかった。先生もそこら辺は大目に見てくれたようで、そんな自由な雰囲気の中でさらっていたおかげか、本番でも息子は伸び伸びと弾けていた。

父子の連弾で選んだ「スペインの踊り」は、魅力的な曲がたくさんある「ドリー」の中でも一番聴き映えがするカッコいい曲。速めのテンポでメリハリがあるので、ちゃんと合わせるのはタイヘンだが、息子は曲を気に入った様子で、練習も少しずつ調子が出てきた。最後の2回のレッスンは僕も一緒に先生に見てもらい、強弱の変化、リズム感、バランスなどいろいろ助言してもらってなかなかいい具合に仕上がってきた。

しかし、前回の発表会で僕は練習ではやらない大穴を空けてしまったし、職場でやったミニコンサートでフルートの伴奏をしたときも、いつもできてるところを悉くしくじってかなり悲惨な結果だった。「本番に弱くなっちゃったのかな…」という不安もよぎっていた。どうすれば緊張しないで弾けるんだろうか… 対策として、本番に臨んでいつもやっているこういう特別なことはしないことにした:

・本番直前の入念なおさらいはあえてしない!
・録音や録画はしない
・譜めくりしやく楽譜を加工することもやめる。譜めくりは先生に頼む。

「とにかくいつも通りに楽しもう」を心がけた。
そしていよいよ出番がやってきた。なんだかリラックスできてる感じ。開始の「タタターン!」の入りの呼吸もうまく合って調子よく進んでいった。「そう、楽しまなくちゃね」という気持ちになれた。譜めくり役の先生が見守ってくれている、という安心感ももらえ、無事に最後まで楽しく弾くことができた。とても気持ち良かった。


デュオはもちろん一人ではできない。息子がしっかりプリモのパートをこなしてくれたから僕も安心して合わせることができた。

息子とデュオできたのは嬉しいが、息子は相変わらずピアノは辞めたがっているようだ(父には言わないが、母にぼやいているらしい…)。もう中学だし、次の発表会は受験勉強の真っ盛りの時期になりそうだし、そろそろ親が押し付けるのはやめたい。でも音楽をする楽しみは何とか持ち続けてもらいたい、と思うのが親心。

取りあえず受験勉強を本格始動しなければならない来年までは続けてもらおう。それまでの間は、とにかく「弾きたい」と少しでも思う曲だけやって「ピアノは楽しい」という気持ちを少しでも感じて休止すれば、自分から「またやりたい」と思ってくれかも知れない。発表会のあと、先生にもそんな方向に持っていってくださるようにお願いした。

こんなに息子にピアノをやらせたいのは自分の経験が大きい。ピアノがイヤでイヤで小学4年でやめた後、中学になってベートーヴェンの「3大ソナタ」に魅せられ、自分でも弾きたくなり、独学でさらい始めた。でも小4でやめてしまったブランクは計り知れないほど大きかった。いまだに「ずっと続けていればな…」という思いは消えない。

息子は、僕がピアノに目覚めた年齢になっても自分とは全然違うことはわかる。そのことで、逆にいかに自分のピアノへの思いが特別だったかを認識することにもなったが、息子だって、発表会でうまく弾けてまんざらでも無さそうだし、3年生になるまでに何か気づいてくれるかな… いつかまた明日館でデュオができることを願って、息子に音楽の楽しさを伝えていきたい。
息子が連弾したソースケ君からいただいたタイムリーなプレゼント


ヤマハ音楽教室の発表会 2013.2.24

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