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足繁く通う演奏会の感想等でクラシック音楽を追求/面白すぎる台湾/イタリアやドイツの旅日記/「ドイツ留学相談室」併設

あったか南房総 御殿山~千倉の花摘み~地魚寿司

2009年03月04日 | 山&ハイキング

2月15日(日) 時々

新聞に「花咲くあったか南房総ハイキング」というツアーの広告が載っているのが目に留まった。南房総といえば以前は毎年のようにこの時期に泊まりがけで訪れていたが最近はご無沙汰している。久々に花咲く房総、魚のうまい房総に天気の良い休日に日帰りで出かけてみよう!ということで、3年ぶりに家族で南房総を訪れた。

御殿山登山

まずは新聞広告に載っていたハイキングコースから眺めも良さそうだし、それほどしんどくなさそうな御殿山へ。Yahooドライブで経路を検索したら東京アクアライン経由が一番近かったが、ETCの朝の割引時間帯に間に合いそうになかったので、京葉道路~東関道経由で登山口のある鋸南保田へ向かった。この経路はずーっと高速道路の建設工事をしていて3年前はまだ全線開通していなかったがとうとう開通。とても便利になってこれなら日帰りも楽だ。

登山口の高照禅寺の駐車場付近は梅や水仙などがあちこちに咲き、ミカンをたわわに実らせた木が茂るのどかな里山風景が広がっていた。



「御殿山」の看板に従って民家や農家の脇の田舎道を歩き始めたら、あちこちにひからびたカエルの死骸が… 頭を上げたまんまのリアルなやつもあった。

やがて道はよく整備されて広々とした登山道、というか散歩道という感じ。いまの季節の山歩きは冬枯れの枝ばかりかと思いきや、さすが温暖な気候の南房総!常緑広葉樹の明るい緑のトンネルの散歩道が続いて気持ちもルンルン…



歩き始めて30分ほどで大黒様が立つ見晴台に到着。ここは視界がグーンと開けていて眺めはいいが、空は曇天になってしまっていまいちさえない。天気が良いということで出かけたんだけれど、こういうことはよくあることだ。お金と食い物の神様・大黒様に好天をお願いする。


しばらく緩やかな明るい道が続いたあと、急な階段がずーっと上まで続く分岐点にきた。御殿山の頂上はもちろん急な階段のほうだ。これを5分も登れば頂上に着くらしい。


大黒様から35分、最後の長い山道を登りつめると御殿山の山頂(364m)に着いた。家族連れやグループ、ツアーらしき人達でなかなかの賑わい。山頂は広いので、それでも眺めのいい休憩場所はいくらでも見つけられる。うちらもシートを敷いてpocknが作ったおにぎりでお昼だ。でもこのあと下山したら寿司も食べる予定なので今日のおにぎりは一人一個。

おにぎりを食べていたら青空が広がり、見え隠れしていた太陽もずっと照るようになった。日差しが当った風景はやっぱりいい。今回南房総の山を訪れるということで候補にあがった伊予ヶ岳や富山が近くに見え、遠くには嵯峨山や鋸山も見える。太平洋が望めるのもいい。


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この御殿山はその山の姿から別名「おっぱい山」と呼ばれているそうだが、その乳首に見える部分が山頂に生えるこの大木、マテバシイという木だそうだ。まさしく南国南房総の山を象徴するように冬でも青々とした枝葉を広げ、こんもりと佇んでいる姿は御神木のようでありがたみがある。



いくつもの太い幹が伸び、木登りに絶好なマテバシイ。


山頂から来た方と反対側、鷹取山方面へ下る道は両側に椿の木が続き「椿のトンネル」と呼ばれている。期待していたほどの鈴なりではなかったが、色鮮やかな紅色の椿があちこちに咲いていた。



周辺に落ちていた椿たちをちょっと集めてみました…


冬でも緑いっぱいの明るい広葉樹の中、歩きやすいハイキングコースを1時間も歩けば山頂からの抜群の眺めを楽しめ、マテバシイの大木や椿のトンネル、大黒様などの見所も多い御殿山を満喫した。

巴寿司

おにぎり1個だけで山から下りてくればまたすぐにお腹は空いてくる。南房総へ来るといつも寄る館山の「巴寿司」を3年ぶりに訪ねた。いつもの地魚寿司にサザエの壷焼きとサンガ焼きのセットを加えた「おまかせコース」を注文。それにぐるなびクーポンを出したら、一人ずつに身のいっぱい入った鯛の荒煮をサービスしてくれた。満足!


南房に来たらやっぱり巴寿司の「地魚寿司」は外せない!


千倉の花摘み



房総半島の南端を沿って外房へ出たあたり、千倉には海沿いにお花畑が広がっている。2月といっても南房はもう春の風景がいっぱいだ。一面のお花畑のあちこちに「花摘み」の看板が出ているが、うちらはいつも決まったところで花摘みをする。前回来たときにやっていなくて心配したが、今回はその花摘みの小屋の前には車がたくさん停まっていてにぎわっていた。

小屋にはいつものおばさんの姿が。おばさんはすぐうちらに気がついて「お久し振りですねー」と声を掛けてくれた。離れたところからおじさんもこちらに来てくれて、子供たちをみて「大きくなったねぇ!」ととても嬉しそう。会うのは4年ぶりだがちゃんと覚えていてくれた。

おじさんが案内してくれた小屋の裏手の奥の方にあるお花畑で、温かな日差しを受けて花切りバサミで色とりどりの花を摘む。キンセンカ、ストック、ポピー、矢車草… どれも7本で300円程度と超安いのでどんどん摘んでしまう。



花を摘み終えてからおじさん、おばさんにも入ってもらって記念撮影。


「海をバックにみんなで写真撮ってあげるよ」とおじさんが気を利かせて撮ってくれたワンショット。前にも同じバックで撮ってもらったことが… きっとお花畑の小屋からいつも見えるこ海の眺めはおじさんのお気に入りなんだろうな。


帰り際、「これ、おいしいから食べてみて」と自分たちで海で採ったというハバノリをたくさんくれた。その場で味見してみたら磯のいい香りが口中に広がった。子供たちはちょっと微妙な表情。「酒の肴にも合うよ!」というので、これは全部大人でいただいてしまおう!

「また来てください、気をつけて帰ってね。」車を走らせてからもおじさんとおばさんがずっと手を振って見送ってくれた。なんだか自分の田舎に来たみたいな懐かしく温かな気持ちになった。もちろんまた来ます!

千倉海岸

せっかく海のきれいな南房に来たので、花摘み屋さんの近くの海岸に寄った。大きくて平たい層を成した岩が、夕日を浴びる太平洋の荒波へと続いていた。


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岩の窪みの水溜りにはカニやヤドカリがいて子供たちは夢中で追っかけていた。



息子を波が打ちつける岩の端まで連れてきて「海は満ち潮になったり引き潮になったりするんだけど、満ち潮になるとこの岩の周りはぜーんぶ海になって戻れなくなっちゃうんだよ。どうする?」とちょっとおどかして聞くと「クロールで泳いでかえる」と強がっていたが、それからはなんだかソワソワしていて「はやくもどろうよ。みちしおになっちゃうよ。」とやっぱり怖がっている様子…


海辺にはいろんなものがころがっている。この骨は哺乳類…?



遊んだ海辺から見える距離にある、これもいつも立ち寄る道の駅「黒潮王国」におみやげを買いに行ってみたらもう閉店していた。5時閉店だった… ひものやヒジキ、ちりめんフリカケなどの海の幸や大好きな鯛せんべいもおあずけになってしまった。。。 どこか他で買えるかなぁ…

ばんや

帰り道、以前にも行ったことがある保田の「ばんや」に寄った。ここは海産物のおみやげもいっぱいあるし、魚料理も安くてうまくてボリュームもすごい。それに温泉まであるらしいので、ここで買い物して、ひとっ風呂浴びて、メシ食って帰れば完全充実の日帰り旅行となる。

し・しかし… 頑張って7時前に着いたが海産物売り場は閉まっていて食堂もオーダーストップ… だが、「あちらでしたら同じメニューでまだお食事できますよ」とお風呂のある建物へ案内してくれた。助かった。

まずは「ばんやの湯」につかる。昔ながらの旅館の大浴場という感じで取り立ててすごいお風呂ではないが、炭酸温泉(人工)はぬるい温度でも体を芯から温める効能があるらしくて、おかげでポカポカ。小さな浴槽は海草エキス入りでこちらは香りがよかった。

風呂上りにはとなりのお座敷でばんや名物の海の幸メニューを堪能した。焼き魚定食は出てくるのに時間がかかったけれど時間をかけて焼き上げたエンザラは、味も格別だった。


超ボリュームのイカのかき揚げ丼、エンザラ、朝獲り地魚850円寿司(安い!)で満腹



帰りは奮発してアクアラインを使った。「海ほたる」でとりあえず房総産のひものも買えたし、鯛せんべいも買えた。日帰りでほとんどいつもの一泊旅行分のプログラムを楽しめた。泊まりもいいが雨も多いこの時期、いい天気だな!と思って出かける南房総は、高速道路も開通して無理のない日帰り圏内になった。またいこーっと

南房総に行ってからもう半月以上がたつが、千倉で摘んだキンセンカやストックがいまだに次々と花を咲かせ、家中にいい匂いを放っている…

南房総花の旅日記(2006.2)

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