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帰ってきた“いつまでかけるか”

マイペースに日常を暮らす。

SF小説「正しい時計」その2

2012-10-07 13:58:27 | 小説
そして約束の時間を30分を過ぎて、やっとおれが
ケータイを手にして、電話をかけた。
それから10分後、ようやく彼女が来てくれた。
結局、正味40分間は待ったが、その甲斐が
あって彼女との時間は楽しく過ごせた。
その時食べたケーキの味は一生忘れないだろう。
問題は、その後だった。
おれがデートを終えて、ケータイをいじっていると
“ある男”に声をかけられた。
「ちょっと君、さっきの娘とのデートに何分待ってた?」
そんなこと詮索するヤツもいるのかと、半ば呆れ顔で
その男の顔を見たのがいけなかったのか。

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