お気に入りのラ・メゾン・デュ・ショコラ丸の内店で
パークール・イニシアティック・タマナコ
というガナッシュの試食セミナー(@5,500円)に参加してきました
店内奥のカウンタースペースが会場です。
こちらが1人分のセッティング。因みにこの日の参加者は7人でした。
メニューのスタンドはメゾンのロゴをかたどったオリジナルです。
フランス帰りのショコラティエールの方からガナッシュができるまでの過程や、チョコレートのテイスティングのコツなど、約2時間しっかりと勉強してきました
【カカオ】
カカオの木の品質は3種類。とても繊細且つデリケートで希少価値の高いクリオロ、病気に強く大量生産向けのフォラステロ、トリニダードで偶然この2つが交配してできたトリニタリオで、メゾンが使っているのはクリオロとトリニタリオの2種類です。
【ガナッシュができるまで】
メゾンは有名メーカーヴァローナ社にオリジナル(20種以上) のクベルチュール(ボンボン・ショコラやケーキの材料になる板チョコ)を作ってもらっています。ヴァローナ社は、現地で栽培・収穫・加工(カカオの実=カボスからカカオの豆を取り出して発酵・乾燥させる)を監督して、フランスでメゾンのショコラティエが指定した種類のカカオをブレンドしてオリジナルのクベルチュールを作ります。
こちらのカカオ豆を焙煎してアロマを引き出し、ふるって薄皮を剥きます。
このように細かく砕いてペースト状にします。
それからこのカカオバターと、カカオペーストに分離させます。
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カカオバター:チョコレートに口溶け、カリッとした歯ごたえ、つやを与える。これにバニラ、粉乳、砂糖を加えたのがホワイトチョコレート。
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カカオペースト:チョコレートに味と色を与える。これにカカオバター、砂糖を加えるとダーク・クベルチュールに、さらにミルクパウダーを加えるとミルク・クベルチュールになる。
コチラがヴァローナ社製のクベルチュール。
クベルチュールに沸騰した生クリームを加えてガナッシュの出来上がりです
【試食編】
テイスティングのポイントは、カカオの含有量の低いものから食べることの他、
- 小さく割って少しずつ食べる。
⇒かけらごとに異なるアロマを味わうため。 - 飲み物はお水で(飲み物とのマリアージュを楽しむ場合は別。)
⇒チョコレートの余韻を楽しむために、次の一口を食べる直前に飲む。 - 室温は18~20℃の部屋で食べる。
⇒1番香りが分かりやすい状態。チョコレートと水も1時間くらい前に冷蔵庫(野菜室)から出して室温に戻しておく。
コチラがこれから試食するガナッシュ&クベルチュール達
まずは右側の丸いクベルチュールから試食しました 右から
エクアドル(38%)、カライブ(62%)、マダガスカル(65%)です。
エクアドルはミルクチョコレート。小さく割って、香りを楽しんでから口に運びます。1口目では舌がまだチョコレートのアロマに慣れなくてミルク味しか感じませんが、2口目以降はキャラメルのアロマ(でもキャラメルは不使用!)やヘーゼルナッツのアロマを感じます
カライブ(フランス語でカリブ)とマダガスカルがダークチョコレート。マダガスカルの方がカカオの含有量が多いですが、色は薄いです。カカオが多い=茶色が濃いわけではないんですね カライブは酸味とスパイシーさを感じる力強い余韻があって、ドライフルーツのようなアロマを感じます。 マダガスカルは、フルーティーなアロマで、アタックは柔らかいです。
こんなにそれぞれはっきりと特徴が違うとは驚きです
続いてガナッシュの試食に移ります。
写真左側3つの粒がガナッシュです。右から
ボエーム、カラカス、アリバ。
こちらはボエーム。
先ほど試食したエクアドル(38%)のクベルチュールを使ったミルクガナッシュです。ガナッシュは繊細なので、硬いチョコレート=クベルチュール(原料の「クベルチュール」とは別。これはフランス語で「毛布」という意味のチョコ。)で表面をコーティングして、まだ熱いうちに表面にフォークや網を押し当てたり、風を当てて模様をつけます。デコレーションの役割もありますが、中身のガナッシュを識別する意味もあるそうです。店員の方は模様でガナッシュの種類を覚えているというわけですね。
ガナッシュにすると、クベルチュールで食べたときよりもその特徴がはっきり出ます。クベルチュールで試食したときにはあまり感じられなかったヘーゼルナッツのアロマも、ガナッシュだとすぐに感じられました
こちらはカラカス。
カライブ(62%)のクベルチュールを使ったダークガナッシュです。とってもスパイシー やっぱり私はミルクよりダークの方が好きです
こちらはアリバの裏面。メゾンのロゴが刻印されてます
コチラが断面。
残念ながら、今はマダガスカル(65%)のクベルチュールを使ったガナッシュは作っていないということで、一番似ているガナッシュを試食しました。
アリバだけ、他のガナッシュより薄くて量が少なめになっています。これは、ビターで力強い味なので、あまり大きな粒で食べるより少量で食べた方が良いからとのこと。この表面の波模様が、空気を当ててできたものです。
【ガナッシュ製作実演】
続いては、実際にガナッシュ作りのデモンストレーションがありました。
クベルチュールを細かく砕きます。
1種類でもいいですが、こちらは4種類をブレンドしたもの。
沸騰した生クリームを加えます。
ガナッシュに風味をつけたい場合、生クリームが沸騰してからミントの葉やバニラを入れて、香り付けしてからチョコレートに加えます。
ゆっくりと混ぜ合わせます。
生クリームとチョコレートは水と油(脂)なので、マヨネーズを作る要領で分離させないように混ぜ合わせます。
一瞬でなめらかなガナッシュに変身
デミタスカップで温かいうちにいただきます
このガナッシュ、超絶美味です 濃厚でコクがあって、鼻腔を抜ける芳醇なアロマ
もう天にも昇る気持ちです
これは固形にするのではなく、チョコレートタルトやチョコレートフォンデュに使う用のガナッシュだそうです。
余った分をカップに入れてお持ち帰り
冷蔵庫に入れて、トーストに塗って食べると美味というアドバイス通りにいただきました。パンは、帰りに寄り道して調達したVIRONのパンです
アツアツのパンに塗るととろりとチョコレートが溶けて、至福のひと時が到来します
色々勉強になったし、美味しい思いもしたし、さらには6個入りミニ・コフレ(後日レポートします)のお土産までついてくるので、チョコレート好きには外せないセミナーだと思います
また行きた~い
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