【DATA】
2006年12月15日 @新宿コマ劇場
音楽: 振付:
ストーリー:
珠玉の一曲:I was born to love you (アンコール)
購入グッズ:プログラム&ピンクのサイリウム(写真左。)
※写真右は登場キャラクターの「クローンボーイ」
【COMMENTS】
英国のロックバンドQUEENの楽曲を用いて、英国の有名コメディアンベン・エルトンが脚本を書いたロックミュージカル。
作品を見た感想としては、ミュージカルというよりも、ロックショーまたは映画を見ているような感覚でした。
コマ劇場は初体験でしたが、外部からの飲食物の持込が一切禁止されている代わりに、ロビーに売店があって一通りのものが売られていました。サンドイッチやポップコーン、フライドチキン、市販のお菓子、さらにはドミノピザ等など。
しかも、そのどれもが客席への持込が可能となっていて、作品を見ながら飲食ができるようになっていました。この特徴から、映画を見ている感覚が生まれたのかもしれません。
舞台両手のガラス張りのブースにバンドメンバーが入り、そこで生演奏を披露していました。オープニングから力強いロックが演奏され、客席のボルテージが一気に上昇
QUEENのファンでなくても十分楽しめる内容でしたが、ファンの盛り上がりぶりは桁外れで、30~40代くらいの主に男性ファンの盛り上がりは熱狂的でした。本当にQUEENのライブを見ているような感じ。
ストーリーは、何百年も先の未来。人間は全てクローンで、自由の象徴であるロックは廃絶され、自由を求めるボヘミアン達が弾圧されている中、伝説のヒーローが現れてロックを復活させ、自由を再び取り戻す・・・という感じでかなり突拍子もない奇想天外な話。脚本がコメディアンということで、随所に笑いがちりばめられていました。
例えば登場人物の名前。主要キャストはQUEENの楽曲からとったもの(主人公のガリレオやスカラムーシュ、キラー・クイーン、カショーギ等)ですが、ボヘミアンたちの名前は、大昔のポスターから自分たちが気に入った名前を取って名乗っていて、リーダーのポール・マッカートニーはまだ頷けるものの、ガリレオ=ヒーローを見つけるブリトニー・スピアーズ役が男だったり、シンディ・ローパーが男の中の男だったり、ジェームス・ブラウン(ゲロッパ)が女だったり、終始笑わされっぱなし
他にも、台詞に過去のロックの名曲が散りばめられていて、「You Say Goodbye, and I Say Hello」(ビートルズ)とか、「I'm Dancing Queen」(アバ)とか、pelvisというヒーローがいたり(エルヴィスの間違い)とか、誰でも分かるようなネタが満載。
東京公演にあわせた演出もあって、例えば過去の遺物であるビデオテープ(ブダオタープと間違えて発音していた)に収録されているのが「熱闘甲子園」に出演しているハンカチ王子だったり、随所で爆笑の渦が巻き起こっていました。
歌の場面になると、会場で販売していたサイリウムの出番。皆色とりどりのサイリウムを手にして音楽に合わせて振っていました。ここらへんはもうライブそのもの。サイリウムありとなしとではノリや盛り上がり方も違うので、実際に見る場合はサイリウムは買った方が良いと思います。
オーストラリアのキャストなので、もちろん全編英語で、しかもオージー・イングリッシュの発音なので、結構聞きづらい箇所もありました。
しかし、その点は字幕があるので大丈夫 しかもこの字幕、他のミュージカル公演と比べてずいぶん翻訳のセンスが良いと思ったら、詩人&作詞家の森雪之丞が訳詞・字幕監修を務めていました。そのため、普段以上に安心して字幕を見ることができましたが、舞台上の動きと字幕を両方見て、さらにできるだけ英語の台詞も聞き取るように心がけるのは、相当骨が折れてかなり疲れました
また、字幕についてはもう一つ特徴的な仕掛けがあり、原曲そのままの歌詞を用いている箇所では、左側の電光掲示板に訳詞が出て、右側の電光掲示板には英語の歌詞が出てくるというサービスがあって、メロディーが分かれば誰でも一緒に歌えるようになっていました。
アンコールは完全にライブ状態で、名曲の数々が披露され、客席もスタンディングで一緒に歌って踊っていました。19:00開演で終演が21:40と、少し眺めのステージでしたが、あっという間で本当に楽しい作品でした。
ロック最高!
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