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*** Plaisir de voyager ***

非日常的な旅で遭遇する色々な体験のお話です。Various enconters in unusual travels.

サンチャゴ巡礼2010 (第14日目) Pilgrimage to Santiago 2010 (14th day)

2011-11-13 | スペイン巡礼 Pilgrimage in Spain
5-6世紀に創立されたサモス修道院 Monastery of Samos founded around 5th to 6th century

巡礼第14日目(2010年5月10日) 14th day (May 10th, 2010)
オ・セブレイロ → サモス 29km (天気:雨)
O Cebreiro → Samos 29km (Weather: Rainy)

  この日は、アルベルゲの出発前にポーランド人のエヴァに誘われて、ダイニングルームで一緒にお茶を飲みながら、朝のひと時を過ごしました。エヴァとマリは毎朝巡礼に出る前に、中国茶を飲んでいるとのことで、ビックリしました。マリの台湾の友人が送ってくれたお茶が、二人のお気に入りとことでした。


お茶を飲むエヴァとマリ Eva and Mari taking tea before starting for pilgrimage 

  エヴァもマリも、インド、台湾、中国に行ったことはあるが、まだ日本を訪れたことはないとのことで、残念でした。一方私は、インド、台湾、中国には何度も行ったことがありますので、楽しい会話のやり取りが出来ました。

  私は8時少々前に、出発しました。エヴァ達は出発が遅いのですが、二人とも健脚なので、暫らくするといつも私は追い抜かされてしまいます。

  さて、オ・セブレイロを出発すると、下ったり登ったりしながら、巡礼道はパドルネール村を通り、フォンフイリーア村へと向かって行きます。その道は、あちこちに水溜りがある泥んこ道でした。


水溜りだらけの巡礼道 Pilgrim Road with a lot of pools of muddy water

  フォンフリーア村から、ビドゥエード、そして、トリアカステーラまで下り坂が続きます。ビドゥエードを過ぎて暫らくすると、馬に跨った巡礼を初めて見かけました。馬は、水溜りなどお構いなく、軽快なテンポでどんどん進んで行きました。


馬に乗った巡礼者 Pilgrim on horseback

  雨の中を歩き続けて、13時過ぎにやっとトリアカステーラの街に辿りつきました。ここのバールでは魚料理があったので、昼食としてそれを注文しました。すると、出てきたのは軽く油で揚げたような魚が3匹とポテトチップでした。日本人から見ると、奇妙な組合せでした。


トリアカステーラでの昼食 Lunch at Triacastela

  トリアカステーラからサン・クリストボまでは、緩やかな車道の下り道でした。サン・クリストボと思われる付近を通ると、鮮やかな赤色で十字架が描かれた石柱が立っていました。

  
赤色の十字架が描かれた石柱 Red cross painted on large stone

  この付近には鹿が出没するらしく、“鹿に注意”の標識が出ていました。


鹿に注意の標識がある車道 Motorway with signboard saying "beware of deers" 



  サン・クリストボを過ぎると、車道から外れた山道の巡礼道となり、サモスへと向かいます。周りは緑豊かな森に囲まれていましたが、路上には水溜りやウシの糞があちこちにありました。途中には、林に中にひっそりと佇む墓地も見かけました。

1.2.3.4.

1.山道を下る巡礼道 Pilgrim road to walk down mountain path
2.緑が溢れる森の風景 Green rich scenery with a lot of trees
3.墓地  Cemetery
4.巡礼道に散らばるウシの糞 Cow dungs spreading on pilgrim road
  
  巡礼道を歩きながら、サモスの村が近くなって来たと思われる頃、たまたま見晴らしの良い所で、サモス修道院の建物を展望することができました。(記事冒頭の写真をご覧下さい。)

  サリア川を渡ってサモスの市街に到着したのは、丁度17時でした。ポーランドのエヴァの情報で、サモス修道院には巡礼者向けの宿泊所(refuge)があると聞いていましたので、そこに向かうことにしました。


サモス修道院への道 Way to monastry of Samos
  

サモス修道院の宿泊所側の正面 Entrance to albergue of Samos Monastry

  この修道院の宿泊所で受付を終えて中に入ると、内部のあちこちに壁画が描かれているのに気づきました。


サモス修道院宿泊所の壁画 Wall painting at refuge of Samos Monastery

  先ず、自分のベッドを決めてから、部屋の中歩いていたら、既にエヴァとマリのポーランド女性二人組み、及びスイス人のハインツが到着していました。

  受付では、夕方19時半からミサがあると知らされていましたが、ハインツから是非一緒にミサに参加しようと誘われたので、巡礼体験の思い出にしようと考えて、参加することにしました。ミサの時間になると、他のホテルに泊っていたダニーやその巡礼仲間も、この修道院にやってきました。

  教会でのミサは、私にとっては初体験です。私は、礼儀や振舞い方など全く無知でしたが、隣の席に座っていたハインツやダニーに見習って、立ったり座ったり、その他の動作を行ないました。

  ミサの行なわれた教会の席は100席以上の広さでしたが、善男善女でほぼ一杯でした。説教があったり、賛美歌が歌われたり、宗教的儀式などが行なわれましたが、最も感嘆したのは、僧侶が歌う賛美歌の美声の素晴らしさでした。美声は、僧侶の重要な要件のひとつとさえ感じました。


サモス修道院の正門 Facade of Monastery of Samos

  ところで、このサモス修道院の歴史は古く、創立は5-6世紀に遡ります。西欧の中で最も古い修道院のひとつと言われています。8世紀のことですが、アルフォンソ2世王はここで教育を受けたとされていますので、その頃は輝かしい存在だったのかも知れません。又、16世紀には“水の精”と呼ばれるゴシック式回廊が建造されましたが、その回廊はスペイン最大だそうです。

  しかし、歴史の過程で、イスラム勢力の攻撃を受けたり、フランスの占領で略奪を受けたり、火災で焼け落ちたりするなど、多難な出来事を経験して来ました。サモスの人口は、現在では1,600人程度ですが、1900年には7,500人との記録がありますので、今では、修道院を除いては特に存在感のない落ちぶれた村になってしまった様です。

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