要介護の鳥

朝、鳥かごのカバーを外したら、白文鳥が床に横たわっていた。
慌てて手にとってみたが、足が全く立たず握力もゼロ。手の中でじっとしたまま動かない。
口元に水や餌を近づけても、反応がない。
小鳥を診れる病院までは、片道１時間かかる。移動に耐えられそうもない。

たいていの動物病院は、小鳥診ますといっても、まず無理。せいぜい怪我くらい。
電話で問い合わせて、診れますと言ったので、連れて行ったら殺された苦い経験がある。
ろくに診察もせず、能書きだけは一人前！しかも医学書を見ながらの対応。ヾ(・・;)ォィォィ
衰弱しているのに、爪が伸びてるとその場で切り始めたのには驚いて慌てて止めた。
結局、ショック死させてしまった。

小鳥を専門に診てくれる病院は、それなりの設備がある。小鳥のフード類も必ず置いている。
犬猫中心の動物病院では、まず置いていない。

うちでは、小鳥が衰弱した時の緊急対策として、人間用の栄養ドリンクを薄めて飲ませている。
単純なビタミン類のがいい。必ず薄めること。
保温とビタミンドリンク。それだけで２日間持ちこたえてくれた。

足は相変わらずだか、目に輝きが出てきたので、餌を口に運んでみたががやはり食べない。
まてよ。青米がまだ少し残っていたな・・。
早速、殻を剥き口に近づけてみた。パクッ！食いついてきた！
次々とやってみた。一生懸命食べる。いいぞ～その調子！青米に感謝！

１週間後、移動に耐えれるくらいに回復したので、病院に連れて行った。
しかし原因は特定できなかった。多分神経系統だろうと。詳しく調べるには、体力がなさすぎる。
糞便検査と、緊急用フード、ビタミン粉、初診料を含め、5千円ほど。猫より断然安いや。

バリアフリーの鳥かごをこしらえた。
1番の問題は、足に力が無いため、踏ん張る事が出来ず便秘すること。
体を固定してやるとリキみやすいみたいだ。
足が滑らず踏ん張れるよう、絨毯でかさ上げし、くり抜いて巣や餌入れを埋め込みフラットにする。
止まり木も床すれすれ。かごの中に踏ん張り用の布ロープも置いてみた。
水入れに頭を突っ込んでしまうと、戻る力が無いため、溺れるので小石を入れている。

２ヶ月の間、毎朝知人に預けて仕事に行った。
昨年の６月の事だ。もう１年以上になる。

今は、餌のところまでヨチヨチ歩き出来るまでに回復したが、
十分な量ではないので、朝と夜に介助して食べさせている。排便まで付き合うので、結構時間がかかる。
止まり木にも、少しの時間なら止まれるが、体がだんだん左に傾斜してくるしまだ飛べない。

結膜炎を患い、治療中。頭もカビでごわごわになっている。
診断では、悪さをするカビではないので、自然治癒させた方が良いとのことだが、見た目にはとてもかわいそう。
痛みが無いようなのが救い。

しかしほんとにけなげで頑張る子だ。
早く完治して皆と遊べる日が来ればいいね。キキたん！