月見のお宿

文鳥と猫の話題。お勧めどおり、気軽な日記として使ってみる。

今年で10年

2014-12-24 | 猫と遊ぶ
前回の記事から早や1年。
暮れも押し迫ってからの、まとめ書き
締め切りに追われた、漫画家気分です(笑)

気が付けば、お宿が出来て、10年 なのです。

最初に保護した、ちぃこ、エミ、メメ、しまちん、クーが10歳になりました。

10周年
記念すべき年のはずですが、

エミが10年の命を終えました。

外猫のコウガ、預かり猫のおばあちゃんが亡くなりました。

妄想驀進中のばーさんは、残念ながら元気です

長文が多く、読みにくい記録になりましが、
よかったら、見ていってください。


 みんにゃ、今までありがとにゃ

モーニングちゃん、逝く

2014-11-05 | 猫と遊ぶ
お外で暮らしていて具合が悪くなり、病院で点滴をしてもらった知人の猫。
ちゃんとご飯を食べるようになるか、少しの間、見てほしいと言われて預かった。
2010年7月10日の事だった。

白黒のキャラから、モーニングちゃんという正式名があったが、いつもおばあちゃんと呼んでいた。
当時の推定年齢、14歳。

食欲も出て、元気になったが、外で暮らすには、まだまだ暑い季節。
高齢猫には堪えるだろうと、もう少し、もう少しと言ううちに、寒い冬が。

自然とお宿で暮らすようになった。

動き回る猫じゃなく、開放しても出て来るでもなく、ずっとケージ暮らし。

飼い主は、2、3度会いに来たが、半年も過ぎれば忘れたかのように連絡すらなくなった。
偶然スーパーで会えば、何度かご飯代と称し、5千円や1万円を渡されたのだが、
そのうち、持ち合わせが無いと言い訳するようになる。

通院が必要な時は、連絡して飼い主としての自覚を促したものだが、もう、どうでも良くなってきた。
おばあちゃんの診察代だけは、あちらに請求してもらっていたし。

4年と4か月。
本当によく食べた。毎日快便だった。
ずっと慣れない猫だったが、ご飯だけは甘えた声で要求した。

お宿に来たとき、2.8kgだったのが、あっという間に4kgを超えた。



今年に入って、目が見えなくなった。
ケージを1段にし、バリアフリーに。
トイレも跨げないので、ペットシーツで対応。



11月1日、ご飯を食べなくなった。
もう寿命かも・・と獣医さん。

11月3日、息遣いが荒く、水も飲まなくなる。
体全体で息をして辛そうだが、祝日なので病院は休み。

祝日も診察している、循環器系の得意な獣医さんに相談。
今、してやれることは、酸素吸入くらいと。

輸液は50ml、それで問題なければ、100ml。
100mlまでなら、心臓に負担はかからないと言う。

酸素ボンベを担いで帰宅。
おばあちゃんの鼻先で嗅がせた。

1時間ほどして、呼吸が楽になってきた。
50mlの皮下輸液。

翌日、いつもの病院へ行く。
酸素ボンベの残りが少ないので、貸し出しをお願いしたが、取り扱っていなかった。

明日は、モモの検査で大阪へ。
おばあちゃんを置いては行けない。

酸素室を予約し、1日預かってもらうことにした。

酸素ボンベの追加購入に、病院のハシゴ。
酸素のおかげで、苦しくないようだ。すやすやと眠っていた。

11月5日、AM7時。
カタンと物音がして、おばあちゃんを見る。
ケージに引っ掛けていた水入れを蹴っていた。
痙攣だ。

急いで駆け寄り、体を摩ったが、そのまま息を引き取った。
ほとんど苦しまずに逝った。

酸素室を予約していたが、シャンプーをお願いすることになってしまった。

洋猫交じりで毛足がやや長い。
脂性のため、いつも毛が絡んでいた。
ブラッシングをすると、噛みつくように怒り、綺麗に出来なかった。

やっと綺麗にしてやれた。



モーニングちゃん。
お外の自由は奪われたけど、美味しいものイッパイ食べて少しは幸せでしたか?
18年間、頑張って生きたね。



あなたはお宿の猫だから、これからもずっと一緒だよ。

揺れる猫

2014-09-29 | 猫と遊ぶ
猫部屋に入ると、「ご飯が来た!」と、駆け寄ってくる猫たち。
押入れに居たモモが慌てたのか、転げ落ちてきた。
すぐに起き上がるも、後足がもつれて、まともに歩けない様子。

捻挫?まさか骨折?
顔が左に傾いて、体全体が横揺れしている。
どう見ても、神経がらみの気がする。

時刻は20時30分。
動物病院は2か所とも終了している。

携帯で連絡の取れる獣医さんに事情を話し、時間外だが診てもらえることになった。

眼振、斜頸、歩行困難。
可能性としては、犬に多い特発性の前庭疾患。
もしかしたら、腹膜炎のドライタイプかもと言われる。

前庭疾患ならば、2~3日で改善に向かい、2週間ほどで治るが、
斜頸は後遺症として残る可能性があると。

ステロイドと持続性の抗生剤を注射。
中耳炎が原因の可能性もあるので、点耳薬を処方された。
コロナウイルス抗体検査と一般血液検査をお願いし、帰宅。

旋回や嘔吐はなく、食欲はあるのだが、食べ方がニワトリ風。
顔を大きく縦横に振って食べる。距離感が掴めないのも原因らしいが。
転倒が心配なので、ケージで様子を見ることに。

3日ほどして、眼振は無くなったが、体の揺れは治まらず。
後足がもつれて、まっすぐに歩けない。
トイレも、肩からのダイビング状態。

1週間後に追加のステロイドを注射、斜頸は治った。
しかし、後足のふらつきは治まらず。

前庭疾患の後遺症で、歩行困難は、いくら調べても出てこない。
もしかしたら、他に原因があるのかもと、
1か月が経過したので、再度受診しようと思っていた矢先のことだった。

10月29日23時過ぎ、いきなり頭が大きく横揺れ。
続いて、体全体が激震!
慌てて抑え込んだが、揺れは止まらない。

物にぶつかり怪我をするといけないので、キャリーに放り込み、
ステロイドと抗生剤を飲ませる。

あいにく翌日は休診日。
深夜で迷惑だろうが、電話で相談。
何時でも気持ちよく対応してくれる獣医さんでありがたい。

話をしているうちに、ステロイドの効果か、揺れが小さくなってきた。
眼振はないが、斜頸は再発。今回は食欲が無い。

食べないようなら、100mlほど皮下輸液しておいてください。

とのことで、点滴と投薬で無事休診日を乗り切る。

前庭疾患ではない?
FCoV抗体値は400倍~1600倍。
感染の可能性ありの評価だが、違うような気がする。
もしかして、脳?

MRIを撮らなきゃ解らない。
が、エミのことが頭を過る。

遠方だし、待ち時間も費用も半端ない。
猫はもちろん、私も超ストレス。
2度と通いたくない病院だ。

オーナーさんから教えてもらったんですけど、大阪の病院は安いらしいですよ。
日帰りでOKだし、予約もすぐに取れます。

名前を教えてもらい、帰宅後ネットで検索してみた。
CT3万、MRIが5万。確かに安い!
って、前の病院が高すぎたから余計にそう感じるのだが。

原因がわからなければ、治療も闇雲に。
対処法ばかりでは、いつまでも不安は払拭できない。

電車で1時間ほど。駅から近い。
行ってみよう。

11月5日、大阪へ
駅に降り立ち、ふと感じる。
ここ・・・来たことがある。
そうだ!ニャンディズのランとスーのお届け場所だ!

名前が変わっていて気づかなかったが、ランちゃんたちが避妊手術をした病院だった。
沢山の先生がいて、指名ができて安いんですよ♪
と、言われていた。
当時、名前を教えてもらい、HPを見たことがある。

11時までに入れば良いとのことで、3分前に到着。
20分ほど待って、診察室に呼ばれた。

問診、診察、検査の手順。
先の血液検査の結果が転送されていて、今日は必要ないとのこと。
前の病院より信頼できそうだ。

リスク、費用等を説明され、モモを預けて一旦帰宅。
18時に迎えに行った。

MRIでは脳に異常なし。とりあえず安堵。
CT所見で左側鼓室胞の液体貯留、鼓室胞内に不正な造影が確認された。

診断名は、鼓室胞炎。
画像診断なので、それが腫瘍なのか炎症なのかまでは確認できない。



猫の外科的手術の事例は少なく、犬とは形態が異なるので、手術はあまり前向きではなさそう。
顔面麻痺や、口が閉まらず涎が止まらなくなるというリスクがあるとのこと。

投薬治療では、菌はゼロにはならないが、手術は最終手段とし、暫く抗生剤で様子を見ることとなった。

誤嚥性肺炎の痕が見られた。
抗生剤投与を続けていたので、それが効して治りかけだそうだ。

麻酔下で脳脊髄液を採取。
コロナウィルスの遺伝子検査をしたが、異常なし。
麻酔の目覚めもよく、他には問題なさそう。

2週間持続性の抗生剤、ブラス1日1回の抗生剤を併用して継続。
とりあえずの点耳薬。
免疫を高めるためにインターフェロンと、メニュー盛りだくさん。

来年からは、状態を見ながら、少しずつ減らしていく予定。

ベッドの乗り降りが危険なので、スロープを設置。
上手に使っている。

よろけて、ご飯をひっくり返すこともあるが、トイレは問題なく使えるまで回復した。
気分は良いらしい。ご機嫌で甘えてくる。

放置しておくと、脳炎を起こす危険性もあった。
検査して、本当によかった。

 モモ、頑張ろうな

緊急手配の猫

2014-09-26 | 猫と遊ぶ
玄関先で餌をやっている親子の避妊がしたいと、隣区からの応援要請。

ずっとピルを飲ませてたんやけど、どうもお腹が大きい気がするんよ。

ピルを使っている人に会ったのは初めてだ。

子供の方はキャリーに入れられるとの事で、先に捕獲を頼んでいたが、
イザとなったら抵抗して入らず、逃げてしまったと。

捕獲器、1台しか持ってこなかったよ・・

1時間ほどして、親子で顔を見せた。
捕獲器をセットしたが、警戒心が最強のキジサビ。
周りをウロウロするだけで入らない。

子供の方は、玄関内におびき寄せ、ドアを閉めてゲット。
親は、30分ほどご飯を待っていたが、あきらめて帰ってしまった。

子供を先に連れて帰り、翌朝病院へ。
バイクに乗せようと玄関扉を開けた瞬間、いきなりキャリーが軽くなった。

前を、猫か走り去る。
一瞬、なにがなんだか??

我に返ってキャリーを見たら、扉が開いていた。
レバー式のキャリーで、カバーを掛けたはずみに下がって開いてしまったようだ。

大変だ!
家猫では無いにしても、小さい時からご飯をやっていた猫。
逃げてしまいました、すみません。では済まない。責任問題だ。

飼い主さんに事情を説明し、全力で探すので、しばらく猶予下さい。と詫びを入れる。

病院にキャンセルを入れ、すぐにポスターの作成。

溝の中を走って東に行ったまでは確認したが、そこから更に東か、もしくは北か?
トンネルをくぐって南の可能性は低い。
北なら、一斉捕獲のアパートがあり、置き餌もある。

猫友に応援を頼んで、溝沿いからアパート方面に200枚のポスティングと20枚の電柱貼り。
顔見知りや、犬の散歩をしている人には手渡しでお願いした。

夜8時頃、1件の目撃情報。

15分前に、溝の中にいましたよ。
暗くて、色までは解らなかったけど、確かに猫でした。

場所は、見失った場所だ。
まだ近くにいる。

すぐに、溝の中に捕獲器を仕掛ける。
しかし、2晩経っても誰も入らない。

この辺の猫たち、お腹満たされてんのね

翌々日、斜め前の溝に見かけない猫が顔を出した。
逃がした猫より白っぽく小さいが、流れてきた猫かな?
耳カットが無い。ロックオンだ。

いや、ちょっと待て?
猫を家の中に入れると、外にいた時より現実は大きかったものだ。
逆に、中にいた記憶より、小さく見えるのでは?

写真を撮り、比べてみる。

 

ビンゴ

飼い主さん宅に走り、確認してもらう。
写真を見るなり、「チビちゃんや! はよ帰っておいで!」

分岐点から先に行かず、戻って来たんだ。
よし!きっと捕まる。

翌日、近所の人が、昨日の猫いるよ。とチャイムで知らせてくれた。
写真屋さんちの玄関にいた。

お宿の前に捕獲器を置き、待つこと5分。
無事ゲット。ホッとした。

使い慣れた自分のキャリーで病院に搬送。
メスと聞いていたが、オスだった。

メスしか不妊手術をしない主義の人なので、勘違いしていて幸い。
しっかり去勢を済ませ、5日ぶりのご帰還となった。

捕獲器を預けて、親猫の捕獲をずっと頑張ってもらっていたが、1か月経っても入らず。
10月27日、思い切って玄関内に追い込み、猫タモで捕獲を成功させた。



妊娠はしていなかったが、子宮がボロボロだったそうで、
掴んだら崩れそうで怖かったで
と、興奮気味の獣医さん。

摘出した子宮を見せてもらったが、色が黒ずんで崩れかけ。
そのままだと、命取りになったかも。

お世話になりました。これからは、心置きなくご飯をやれます。

お外暮らしだったチビちゃんが、帰宅後、出入り自由の家猫に昇進したのは、
今回の騒動による怪我の功名だったに違いない。

コウガ逝く

2014-08-20 | 猫と遊ぶ
8月10日の兵庫県に上陸した台風の後から、コウガの姿が見えない。

先日訪れた猫友が、「コウガ、丸々太って~夏太り?」と笑っていたばかり。
とても、元気そうだった。



1週間が過ぎ、さすがに心配になってくる。
去年亡くなった兄妹のかぐらと違い、怒ったり争う姿を見たことが無い。
穏やかな猫だ。

8月20日AM6時。
外猫のご飯の準備中、台所の窓の下から激しい息遣いが聞こえてきた。
勝手口を開けると、コウガが座り込んでいた。

苦しそうに、肩で息をしている。
ただ事ではなかった。

朝一番で、病院に行こうと、タオルで抱えキャリーに入れた。

部屋に入ったら・・・息絶えていた。

症状から、たぶん心臓だろうと。この暑さが堪えたのか。
私が抱えたから、ショックで逝っちゃったのかも。

さよならを言いに帰ってきたんだ。
定住している子は、皆そうだった。
亡くなる前に必ず姿を見せてくれた。
クロベェも、かぐらも。



コウガは、10年前、捕獲方法を知らない時に、玄関に追い込み、自力で家の中で捕まえた猫。

去勢の日まで、ケージに入れていたのだが、帰宅したら脱走していた。
ケージの屋根をこじ開け、換気のために10cmほど開けていた窓から、網戸を破ってトンズラ。

その後の一斉捕獲で、また捕まえた思い出深い猫。

今は、かぐらと一緒に庭で眠っている。



また1つ、猫ハウスに空き部屋が出来てしまった。

コウガ、ゆっくりお休み。

6月18日

2014-06-18 | 猫と遊ぶ
エミ、安楽死。

事の始まりは、去年の12月10日。
鼻が詰まり、異音がする。

副鼻腔炎と診断、ネブライジングを受け、抗生剤と点鼻薬を処方してもらう。

元々抗生剤が効きにくい猫なので、1週間後にインターフェロンも追加。
念のため、血液検査をしたが、異常無く、年末年始はすっかり良くなったかのように見えた。

1月17日、鼻詰まりが酷くなり、水も飲みにくそう。
2回目のインターフェロン開始と、毎日のネブライザー。

鼻詰まりで臭わないせいか、食欲がない。
食欲増進剤をもらったが効き目なし。
抗生剤の種類を変更した。

2月4日、朝起きると、エミの体が茶色く汚れている。
周りに血飛沫の痕が。
どうやらクシャミとともに鼻血が出たようだ。

ステロイドを追加。
4.5kgあった体重が4kgを切る。

a/d缶をシリンジで流し込んだら、嫌がって吐き出してしまう。

昔からドライオンリーで、ウエットを食べない猫。
病院で強制給餌をしてもらっても、体に合わないのか、帰宅後全部吐いてしまった。

サプリメント会社から、経腸栄養食を取り寄せる。
15分で栄養が吸収される優れものだ。

パウダーに栄養補給ペーストを混ぜ合わせ、
呑み込める大きさに捏ね、元気玉と名づける。

それを、1日8~10回与え、なんとか4kgをキープし続けた。

3月3日、再度鼻血。
病院を変えた。

血液検査に異常はない。
アンピシリン、アミカマイシン、トラネキサム酸、バイトリル・・・

3日連続で通院した結果、嘘みたいに鼻詰まりがなくなった。
カリカリも食べだす。

よかった、良かった。

と、安心したのも束の間、4月30日、また鼻血とともに鼻詰まり。
同じ薬は効かなくなった。

いろんな薬に変えてみるが、全く改善しない。
再度の血液検査でも異常は見られない。

5月末、違う病院に行ってみた。
ここでも抗生剤とステロイドを処方されたが効き目なし。

6月8日、また出血。
2度目の病院に駆け込んだ。




異常事態だと、CTを撮るよう勧められた。

少し遠いが、検査は日帰りで可能だという。
費用は8万ほどと。

すぐに予約を入れてもらった。

6月10日外来受診。

大きな病院だ。待合室には電光掲示板。
人間の病院より立派だ

10時の予約で10分前に到着したが、受付番号は72番。
2か所の駐車場は満車状態。遠くからも沢山来ている。

予約にもかかわらず30分ほど待たされた。

問診のあとの診察で微熱がある。
麻酔をかけられないので、猫は預かりCTは明日以降と言う。

予想外だった。

明日には出来ますか?の問いに、
熱が下がればすぐに撮ります。と。

では明日来ます。と言い残し、エミを預け、しぶしぶ引き上げる。

翌日、10時頃到着。
受付番号は、60番台。
電光掲示板には、面会の区分に番号が振り分けられている。

待合室に、エミの入ったキャリーが運ばれてきた。

一瞬戸惑う。
ここで面会?
周りに犬も沢山いるのに?

1時間ほどして診察室へ。
説明するのはAHTの女性。熱は下がったと言う。

では、今日CT出来ますね?
の問いに、たぶん・・という返事。

結果は夜電話しますと言われて、再びエミを預けて帰るが、電話はかかってこない。

翌日、また出向く。
CTは、撮っていなかった。
なんで撮らない?と聞いたが、担当医の判断で。としか答えない。
やっとCTを撮ったのは、入院から4日目の6月13日だった。

エミが不安がっていると思うと、いたたまれず、
毎日様子を見に行ったが、
待合室にエミを連れてくる、そのまま長時間待たされるの繰り返し。

具合の悪い猫をこの状態で待たすなんて、考えられない。
病院のシステムに疑問を感じたが、どうしようもなかった。

CTの結果は、鼻腔内組織の重度の変性、壊死、悪性リンパ腫。
ガンだった。

いまのところ、転移はないが、骨が溶け出して、眼球に浸潤しているとのこと。



抗がん剤治療にするか、放射線治療にするか。
確定診断のため、2週間後に来診してほしいと。

熱が下がったのに、すぐにCTを撮らなかったのは、先生がお休みだったからですか?
と聞いた。

そうではなく、事前の検査や体調を整えていたからです。と答えた。

説明を聞く間、大声で泣き続けるエミ。
入院時4kgの体重は、3.5kgに減っていた。
入院や検査が堪えたのだろう。

こんなにかかるとは思わなかった。
日数も費用も、ストレスも。

レントゲン、血液検査、FPLI検査。
Felv/FIV検査、CBC検査。
神経検査、鼻腔鏡検査。

CT以外にこんなに沢山の検査が、本当に必要だったのだろうか?
オーナーの承諾無しに、トラブルにならないのだろうか?
血液検査の結果は、転送してもらったはずなのに。

出来れば2度と来たくない病院だ。

抗生剤と鎮痛薬を出された。
そうか、痛かったんだ・・・
気づいてやれなかった。
ごめんな、エミ。

帰宅後のエミは、一気に調子を崩した。
水を飲ませても吐いてしまう。
痛み止めも口にできない。

朝、病院に預け、静脈から抗生剤と痛み止めを点滴。
夕方迎えに行く。
3日間繰り返した。

苦しいのか、痛いのか。夜通し泣き続ける。
右目が腫れて、閉じることが出来なくなった。

元気玉はもちろん、水一滴すら飲み込めない。
もう限界かもしれない。

エミを失いたくないが、これ以上苦しませたくもない。
安楽死の選択も飼い主の愛情だと、苦渋の決断。
獣医さんに申し出た。

瞳孔が開いてきている。
これ以上頑張らせるのは可哀そうと、獣医さんも同意してくれた。

エミを撫ぜながら見送った。
大量の麻酔を投与。5秒もかからなかった。

安楽死と言えど、なかなか死ねずに苦しむ子もいるらしい。
エミのように食べずに弱っている子は苦しむことなくあっという間だそうだ。

鼻血で汚れていた体も、シャンプーで綺麗にしてもらった。
気持ちよく眠っているかのようなエミだった。



安楽死を選択し、罪悪感を感じるかと思ったが、安らかな顔を見て、これで良かったんだと心から思えた。

季節がら、誰もが風邪と思っていた。
鼻血が出た時点で疑うべきだったと、2度目の獣医さんは詫びてくれた。

症状が出て半年。もっと早く解っていたらと。
たとえ結果は同じでも、緩和ケアをしてやれたのに。
悔しくてたまらない。

お宿の永遠のアイドル、エミちゃん。
享年 10歳




無念・・

持て余しの猫

2014-05-31 | 猫と遊ぶ
清算を待っていると、子猫の鳴き声が聞こえる。

あ、子猫来てるんやね?

病院の前に、捨てられていたんです。

午前の診療終了後から、午後の開始までの間に玄関前に置かれていたらしい。

バス停の真ん前ある、病院。
この人通りの多い場所に置いていくなんて、すごい根性だな。

というより、今日の最高気温30.2℃
西日が真面なこんな所に、よりによって放置するとは

よろしくお願いします。と手紙が・・

お金は?

そんなの、入ってませんよ~

獣医さんが顔を出して、

ちょっと、見て行きます?

うーん、その真意は?(笑)

床に置かれた組立式ケージの中で、白と茶色の塊2ケが、出せ出せ!と鳴いていた。

まだ、1か月弱か?
顔が、離乳食でコテコテ。
トイレ済のシートの上で遊んでるし~
てか、ケージ小さすぎ

手に余ったら、募集を手伝って欲しいと言うが、こりゃ、すでに持て余し状態


6月6日、風邪薬の手土産付きで、お宿に引っ越してきた。



どちらも男の子。
白い方をハク、茶トラをコウと名づける。

2週間ほどして、風邪も治り1回目のワクチン。

早めに里親募集をと写真を撮るが、顔の汚れが洗っても取れない。
まぁ、小さいし、ご愛嬌か。

掲載を手伝ってもらっているpepeさんに転送したら、
顔、汚すぎ~!と差し替え要請(笑)



それでもパラパラと応募は頂いたのだが、病院側からは、兄弟一緒に行けたら良いなー。
なんて、お気楽な希望もあり、焦らず待つこと1か月。

市内で、オス猫3頭を飼われているご家族から、兄弟一緒にとのオファーがあった。

3プラス2頭の多頭飼いになるが、乗車時間8分と言う近場。
環境を見てから決めても良いかも。

7月12日、お見合いに。

家を探しながらウロウロしていたら、2階の窓に脱走防止の柵が。
あ、この家だ(笑)

先住猫さんは、マイペースなキジトラ君と、ビビりのキジトラ君に茶白君。




広いお家で環境も抜群。
先住猫さんとの相性を見てもらおうと、お試しに入った。



一緒に寝てくれる猫、一緒に走り回っている猫、その様子を近くで見ている猫と、
先住猫さんもそれぞれ受け入れてくれた様子。

7月21日、譲渡のため再訪問。

ご家族全員が集まるリビングで、勝手気ままに走り回るチビ共。
すっかり家族に溶け込んでいた。




コウという名は、ご主人の名前と被るので。と、テンちゃんと改名。

2回目のワクチンは、捨てられていた動物病院まで出向いてくれたので、
獣医さんやスタッフの皆さんは、大きくなった2猫を見て大喜びだった。

ありがとうございます。
ハクちゃん、テンちゃんを末永くよろしくお願いします

ややこしい猫

2014-04-06 | 猫と遊ぶ
知らない番号からの着信

Aさんから、電話番号を聞いてかけたんですけど…
猫が子供に付いてきて、家の中に入ってきたんです。
今、子供の膝の上にいるんですけど、どうしたらよいでしょう?

野良猫ですか?

2~3日前から、この辺をうろついている白と黒の、たぶん野良猫です。

そのまま飼ってやってください。

うちは、共稼ぎで留守がちなので飼えません。

大丈夫です。ちゃんとお留守番できますよ。

・・・アレルギーなので飼えません。

では、知り合いや、親戚とかに頼んでみてはいかがですか?

引き取ってもらえないんですか?

なんで、私が引き取らなきゃいけないんですか?

Aさんが、そちらに頼んだらと。

人に頼まれていちいち引き取っていたら、あっという間に100なんて超えちゃいます。

そりゃそうですけど…

飼ってくれる人を探すお手伝いはしますが、健康診断やワクチン代はかかります。

あぁ、そういう意味ね。

どういう意味ですか?

いえ、家族で相談して決めます。

まだまだ夜は寒いですし、猫がかわいそうだと思うなら、考えてやってください。
せっかくのご縁なのですから。
猫を抱いているお子様の気持ちも聞いてやってくださいな。

と言って切った。

外に放り出すかもしれない。
様子を見に行こうか…とも思ったが、いや、たぶんきっと。


翌日、チャイムが鳴る。
キャリーを手にした、あずきと小鉄の保護主さんが立っていた。
中には、白黒のパンダ猫。

やっぱりね。

場所は、一斉捕獲のアパート近く。
あの辺で、猫を放置出来ないのは、この人くらい。

近所の人の話やけど、1週間前から、人について家の中に入っては放り出される毎日で、
雨でずぶ濡れになっても、みんな知らん顔やったと。

巡り巡ってうちに来たけど、我が家もうちの中は無理。
そやけど、具合悪そうやし、ほっとかれへん。相談に乗ってもらわれへんやろか?


ずいぶん人馴れした猫。2kg弱。小さいが半年くらいだろうか?

巡り巡っていたので、メグと名づける。

ご飯は少し食べたと言うが、食欲なし。
体が熱い。

病院に行くと、41度の熱。
血液検査、ウィルス検査、便検査は問題無し。

解熱剤と抗生剤を、3日連続注射してもらうが、改善せず、とうとう入院となった。



原因不明の熱が続いたが、インターフェロン投与でようやく下がりだし、退院。

4月25日、体調も整って、初ワクチン。
しかしアレルギーで脱毛。
かゆくて掻くので、どんどん広がり、仕方なくワンちゃんの服を着せる。

 なんか可愛いぞ(笑)

あれ?
なぜか鼻も剥げてる・・ってか、もしや真菌?

培養検査の結果、確定的となった




5月16日、避妊手術を済ませる。

6月に入り、そろそろ里親募集をと、掲載したら今度は下痢。
日増しに酷くなる。

6月24日、遺伝子検査(猫下痢パネル)を依頼。
届いた結果は、獣医さんもビックリ仰天の10項目中、5項目に陽性反応

急きょ募集を取り下げた。


 猫コロナウイルス
 クロストロジウム 
この2項目は、サクと同じ。

他に、ジアルジアトリコモナスカンピロバクターが勢ぞろい

はぁ、どれから退治する?
やっぱ、菌より虫かな。
と、まずはトリコモナスとジアルジアの治療から。

しかし、検温も一苦労のこの猫に、投薬は難しい。
なつっこい猫だが、嫌なことには唸る、噛む、暴れる。

フラジールという薬を出されたが、
顔を振って、体をよじる。何度トライしても口の中に投与すら出来ない。

粉にしての混ぜご飯は、砂かけしてひっくり返し、食べない。
シロップにして無理やり口の中に入れたら、泡を吹いた

味見をしてみたら、超苦い
シロップでは到底ごまかせない。
必死で錠剤を放り込み口を閉じても、苦み成分が広がり、全て泡となって吐き出す。
こりゃ、どうやっても無理だわ

ネットで色々調べているうちに、トリコモナスにフラジールは効き目が薄いことが分かった。
チニダゾールか、オランダのロニダゾール(個人輸入)が効果あると。

投薬が困難なのに、効き目が薄いのでは努力の甲斐がないと、薬の変更を申し出た。

さて、チニダゾール。
フラジールは1日2回だが、チニダゾールは1日1回。
負担は軽い。
でも、フラジールと同じく・・超苦い

何とか飲ませる方法はないかと悩んていたら、スタッフさんからのアドバイス。

カプセルに詰めて飲ませる方法もありますよ。

そうか!粉にして詰め込んだら、失敗しても苦くない。
何度も失敗すると、カプセルが破れてくるが、破れる前にまた新しいのでトライすればよい。

この方法で、3~5回に1度は成功し、なんとか投薬期間を乗り切った。

ロニダゾールも個人輸入して試してみた。
苦みはマシだが、独特の臭い。ご飯に混ぜても食べない。
てか、30~20mg/kg bid 2week?

体重3kgとして、少なくても60mgの1.5g
量が多すぎて、とてもとても。メグには無理無理

トリコモナスの簡易検査キットはないが、ジアルジアにはある。
あの、ウィルス検査のキットと同じもの。

ジアルジアが陰性になったので、OKと判断、すっかり下痢も治まったし。

あとは細菌の撲滅運動。
こちらは甘みのあるシロップなので、ご飯に混ぜて楽勝。
8月半ば、ようやく騒動は終わった。



ここまでの治療費は、保護主さんがほとんど負担。
治療過程で、性格的に里親募集は無理と断念した。

勝手に電話番号を教えたAさんに、強く抗議したのは言うまでもない。


寒そうな猫

2014-02-21 | 猫と遊ぶ
ピペの里(ピピ、ペペの故郷)に、新たな猫が舞い込んできた。
人馴れした黒猫だが、なんでか体が剥げている。
避妊もしたいので、お願いできないかと。

早速予約を取り、迎えに行って・・ビックリ
体半分の毛が無い。
皮膚病?

この季節、こりゃ寒いだろうなぁ

家の中に入りたがるが、うつるような病気だとマズイと、
庭に暖かな小屋をこしらえ、そこに住まわせているそうだ。



触るのも躊躇するような猫を、平気で抱くのがこの人の凄いところ。
どんな猫でも差別しない。
来る猫拒まず。その代り、去る猫も追わず。

捨て猫なのか、人馴れ度は抜群。
体を撫ぜたらべたべたと粘りつく。
一晩預かり、翌日病院へ



病院でも、何が原因なのかと首を捻っていたのだが、
べた付く毛を少しずつカットしていくうちに、尻尾の先に僅かに残る接着剤を見つけた。

ボンドかな?
全身に被って、自分で舐めて舐めて・・こんな姿になったんだ。

なんだか切なくなった・・

子宮が見つからず、うっすらと傷痕のようなものがあったことから、どうやら避妊済み。
かなり昔の傷とのこと。

推定4~5歳
名前はココちゃん。

家の中が解禁となって、入り浸りだそうだ。
膝から離れなくて・・と、嬉しそうに文句を言う飼い主さん

ココちゃん。
温かい、素敵なお家を見つけたね

3頭目の事故猫

2014-02-20 | 猫と遊ぶ
夜9時半ごろ。
ピピ、ペペの元親さんから電話がある。

家の裏で大きな声で猫が鳴いていて、見に行ったら、うちの猫やった。
どうも、車に跳ねられた様子で、口が血だらけ、歩かれへん。

また事故
獣医さんに連絡してみるので、ちょっと待ってて

ここの院長、自宅は別なのだが、緊急時は近くのアパートに寝泊まりされるそうで、
出来る限りの対応をしていただけるのでありがたい。
10分ほどで病院に戻れるから、連れて来てくださいと言われる。

猫を預かり、救急搬送。

もう1人の先生とスタッフは当然不在で、助手は私 ^^;
診察の保定からレントゲンのお手伝い。ちょいと緊張。

目視で、下顎の骨折、レントゲンで骨盤骨折を確認。
大怪我だ。



痛み止めと抗生剤投与で、緊急入院。
詳しい検査は翌日となった。

再検査の結果、内臓には問題ない。
しかし、下顎骨折整復手術はここで出来るが、骨盤は3D構築画像が必要。
和歌山での手術になると。



金額は、下顎8万、骨盤は20万位。

このままでは、ご飯が食べられないので、顎は必ず手術しなければならない。
骨盤も治してやってほしいが・・・
飼い主さんはどうするだろう?

総額28万の見積書とレントゲン写真を持って、訪問した。

提示した金額を見て、5秒ほど考え、

わかった。出すよ。

ほんとに?
ありがとう

自分の事のように嬉しかった。

でも、今後こんなことにお金を使うより、完全室内飼いしてやってよ。

それがな~。ほんまに無理なんや。

いろいろ事情があるらしいが、この場所は事故が多すぎる。


2月25日、下顎の手術。27日に骨盤整復術。



3D構築画像で見たら、レントゲンでわからなかった骨折もあって、
手術しなかったら、反対側も折れてしまう可能性が大きかったと。

危ないところだった。

顎はワイヤーで固定、自力で食べられるようになれば、腰の抜糸まで自宅で安静に。
でも、出入り自由の飼い方では無理。

3月7日、お宿に引っ越ししてきた。



名前はポン太。
ピピとペペとは親が違うらしく、兄弟ではない。
でも、ビビりな性格は、ぺぺに似ている。

3月19日、安静期間が過ぎ、抜糸も終えて、無罪放免。
5月19日、顎のワイヤーを取り外し、完治となった。

 

もう、事故らないでよ。
車が怖いと学習してたら良いけど。

私が来たら捕まるとは、学習したみたいだけどね