ぴぴぽんの「世の中を斬ってみる」 - 中国韓国の国家犯罪を暴く

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日本一汚い湖「佐鳴湖」 汚名返上のため評価基準改正を国に求める

2007-10-27 | その他
※注意※
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まずは引用から。
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追跡・静岡:浜松・佐鳴湖 「汚い湖」の汚名返上へ /静岡

 ◇豊富な魚類、多様な生態系--新基準での環境評価求める地元

 環境省の全国湖沼水質調査で、01年から5年連続でワーストCOD(化学的酸素要求量)を記録している浜松市の佐鳴湖は、このほど発表された06年の値も横ばいで、6年連続「全国一汚い湖」の汚名を受けることがほぼ確実な情勢だ。しかし、地元住民らは「本当は自然豊かな湖だ」と話し、CODではない新たな基準で環境評価することを国に求めている。今年度中には一般家庭にも浄化活動を呼びかけ、名実ともに汚名返上を目指していく。現在の取り組みを追った。

 今月7日午前、地元住民ら約100人が湖畔に集合した。佐鳴湖の環境改善に取り組む48団体で構成する「佐鳴湖ネットワーク会議」=鈴木真一センター長(79)=主催の環境調査のためだ。参加者は調査票を手に、水のにおいや湖底の泥の感触、ゴミの量、周辺の植生などを記録した。参加した子供たちからは「くさくない」「カニの赤ちゃんがいた」などの声が上がった。

 これらの調査項目は、国交省が今後全国の湖沼で導入する環境測定に「新基準」として盛り込まれる予定だ。同会議のメンバーである県浜松土木事務所は、新基準の導入について「住民の声や活動で、国が動いた」とみる。

 CODはプランクトンなど有機物の増加で高まる。佐鳴湖にはその餌になるリンや窒素が、流域の家庭や農業排水から多く流れ込んでいる。海抜が低く、下流からの逆流もあって原因物質がなかなか湖から外に出ない。もともとCODが高まりやすい湖なのだ。

 それでも行政がヘドロのしゅんせつや下水道整備を進め、昭和時代にあった悪臭やアオコの発生はなくなったという。06年のCODは1リットルあたり11ミリグラム。最悪だった72年の18ミリグラムより低下したが、全国の湖沼はそれ以上に改善しているのでワーストから抜け出せないでいる。

 湖内はウナギやシマイサキなど魚類が豊富に生息。サギやカワセミなども訪れ、多様な生態系を見せている。鈴木センター長は「重金属など有毒物質はない。単に汚いというイメージを持つ人もいるが、実際に湖に来て確かめてほしい」と訴えている。同土木事務所も「全国でもこれだけ環境美化に関心の集まる湖はないのではないか」と説明する。

 市民団体なども今年度中に、流域で下水道がない家庭に、ヨーグルトを原料に自宅で手軽に作ることのできる浄化用液体「えひめAI」を排水と一緒に流すよう勧める活動を始める。下流の堀留川へは有機物を減らす「EM菌」を入れる予定だ。鈴木センター長は「再び泳げる湖にするのを目標に、地道な活動を続ける」と話している。
(毎日新聞 - 毎日jp)
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2006年の水質測定結果でも、佐鳴湖はワースト1位に輝く可能性がどうやら濃厚のようで、静岡県浜松市の大規模な環境破壊・自然破壊の代償は相当大きいようです。環境破壊の尻拭いも容易ではなさそうです。

静岡県浜松市と言えば、大規模な環境破壊で貴重な自然環境を台無しにしている市だったりします。この佐鳴湖の痛々しい状態もその1つですが、この他にも中田島砂丘の問題があったりします。中田島砂丘は天竜川から運ばれてくる砂が堆積して出来上がった砂丘なのですが、天竜川に作られたダムが原因で砂が下流まで運ばれなくなり、結果海岸線が200mも後退し、砂丘消滅の危機に立たされています。浜松市はこの砂丘の一角にゴミを埋め立てていたという経緯があり、2003年には海岸線後退の影響を受けてこの埋め立てゴミが地上に姿を現してしまうという問題が発生。海洋に汚染物質を撒き散らしていると批判されたこともありましたが、浜松市はこれの撤去をしない方針だそうで(撤去には80億円もの費用が必要らしい)。


話は戻りまして、この佐鳴湖。昔はワカサギ釣りができたり人が泳げるほどとても綺麗な湖だったそうですが、戦後行われた湖の周りの急激な開発行為や生活廃水をはじめとした各種排水垂れ流しのせいで、湖の水質が急速に悪化し、水の汚濁度を示すCOD(化学的酸素要求量)が跳ね上がりワースト5位圏内を行ったり来たりするような汚い湖に変貌していきました。それに合わせて人が泳ぐのに全く適さない濁って異臭を放つ水質になり、水産物も減少し、CODは1972年には年平均で18mg/lを記録するなど環境悪化が深刻なものとなったそうです。

1972年以降の年平均CODは、地元住民の環境美化運動や県や市の水質改善事業(1988年から1999年の11年間にかけて湖底に溜まったヘドロの浚渫事業を行っていたらしい)によって少しずつ減少していくことになりますが、それでも10mg/l以上の高水準をキープし続けていました。それまで汚染度ナンバー1に輝くようなこともなかった(佐鳴湖以上に汚い湖が他にあった)ため、佐鳴湖の浄化作業はあまり活発ではなかったようですが、佐鳴湖以上に水質汚濁が激しく汚染度1位の座に君臨していた千葉県の手賀沼は水質改善が上手くいきCODを下げることに成功(最近はワースト5位圏内にも入っていない)、その影響もあって2001年には手賀沼を抜き去り、佐鳴湖はついにワースト1位の王座に君臨することになってしまいました。

つまり、佐鳴湖は全国的には汚染度ナンバー1の座に君臨しているわけですが、汚染度が劇的に上がり、それまで佐鳴湖よりも汚かった湖を抜き去ったというわけではなく、汚染度の高い他の湖のCOD低下が佐鳴湖よりも顕著であり、結果佐鳴湖が取り残されてしまい、全国で最も汚染された湖となってしまったのです。

また、1997年以降の年平均CODは9~12mg/lの間を行ったり来たりするようになり、最近は11mg/lでほぼ横ばい状態。ヘドロの浚渫、上流域の下水道整備、近隣住民によるゴミ拾いなど、水質改善運動を展開し、1999年からは県や市はさらなる浄化対策として、直接浄化施設の建設や湖岸植栽をし、佐鳴湖下流域(新川)の浚渫も行ってきたのにもかかわらず、水質改善が思うように進まなくなってしまったそうです。これは佐鳴湖の地理的特長(湖内水の入れ替えが鈍い、浜名湖の水が逆流する、逆流による汽水化が水質改善を妨げるなど)がCOD減少の頭打ちの主な原因になっていると言われています。また、上流域の下水道整備により、佐鳴湖への水の流入量が減少したのも水の入れ替えが悪くなった原因と言われています。

要するに、佐鳴湖は一端汚れたら中々綺麗にならない特徴のある湖なのです。にも関わらず人間の利己的な経済活動を自然環境保護よりも追及し続けてきたためにここまで汚してしまったから、後で綺麗にしようとしても中々上手くはいかないわけです。人間の自然環境破壊行為の代償はとてつもなく大きいということがいい感じに表れている良い例とも言えるでしょう。


というわけで、佐鳴湖が日本一汚染度の高い湖となった経緯は解っていただけたことだと思います。佐鳴湖が日本一汚い湖と言われる理由はCODが日本全国どの湖よりも高いことにあるわけです。ただ単に「汚い、汚染されている」と言っても、何がどう汚いかまでは解りません。佐鳴湖は栄養度の高い生活廃水などを垂れ流しにしたせいで過栄養湖となったことに汚染原因がある(もっともゴミの散乱についてはポイ捨てや不法投棄も考えられるのですが)ので、重金属などの有害物質による汚染度はそう高くはないらしいです。

CODは化学的酸素要求量、水中の有機物を分解するために必要な酸素量を示す数値であり、要するに水中の有機物量を示すものです。だから、これ以外の汚染原因については考慮されていないわけです。例えば旧ソビエト連邦(現カザフスタン)のセミパラチンスク核実験場近くにあるチャガン湖。見た目はとても綺麗ですが、この湖は別名「原子の湖(Atomic Lake)」と言われている通り、核爆発で作った湖であり、放射能汚染が今でも深刻です。この汚染はCODとは関係ありません。

地元住民や佐鳴湖の環境改善に取り組む団体は、このCODによる汚染度判定について疑問の声を挙げ、「本当は自然豊かな湖だ」として国にCODによる判断基準を改正してもらうよう働きかけているようです。

なんだかなぁ…
何か、水質(COD)改善が芳しくないからといって逃げに回ったような感じがして、個人的には何となく嫌悪感を覚えます。

言っていることは解ります。いくら汚染度の高い佐鳴湖と言えども生物が死滅してしまったとんでもない湖ではなく生態系が破壊しつくされたわけでもない。佐鳴湖で取れた水産物は人体にとって危険な食品であるということもないのでしょう。人間にとって有毒な水質であるというわけでもなさそうです。(栄養度が高いという理由ですから)

しかし、しかしだ。こんなことで汚名返上を目指すというのは何かおかしくないでしょうか。佐鳴湖の汚染度がとても高いというのは紛れもない事実なのです。ちなみに私ぴぴぽんは遥々遠くから足を運んで実際に確かめましたが、個人的意見としては強烈に汚いというイメージはないものの、やはり汚かったです。申し訳ないけども、あんなところで泳ぎたくないし、あんなところで取れた水産物を口にしたくもないです。(ちなみに、佐鳴湖産の天然ウナギは超高級品らしいです)

そういや、佐鳴湖西岸の山の上にある大平台という地区は、少し前までは森林が広がっていたそうですが、近年その貴重な森林を切り開いて整備された新興住宅街なんだそうです。要するに森林破壊ってヤツです。ほんと、浜松市って自然破壊が好きなんでしょうね。佐鳴湖が汚染度ナンバー1になるのも(&ナンバー1から抜け出せないのも)頷けるってもんです。


CODが汚染度の基準となっているがゆえに佐鳴湖が不当な評価を受けている可能性は勿論否定できません。こんなものは所詮表面上の数値です。しかし、どれだけ水質改善に力を注いだかは知りませんが、依然として栄養度の高い湖であるということは事実であり、汚い湖のレッテルを貼られても文句は言えない状態にあるとしか言えません。CODが全国最高であるがために日本一の汚染度を誇る湖と言われるのが嫌であれば、実際の姿でも数値でも目に見えて綺麗な湖を実現する他に道はないのです。

表面上の数値を気にしすぎるあまり、本来の水質改善に影響が出ないことを祈ります。

追跡・静岡:浜松・佐鳴湖 「汚い湖」の汚名返上へ /静岡 - 毎日jp




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